ユーザーが、L-Serverの作成または変更(L-Serverが定義済みの状態(defined))時に、仮想マシンに設定する情報を指定するファイルです。
ユーザーグループごとに作成できます。
文字コードはUTF-8にしてください。
なお、パラメーターの優先度は、以下のとおりです。
L-ServerのXMLファイル > L-Serverテンプレート > 定義ファイル(ユーザーグループ) > 定義ファイル(システム共通)
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\vm_prop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/vm_prop
ポイント
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(vm_VMTYPE.rcxprop.sample)が格納されています。サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名の"VMTYPE"をVM種別に変更し、".sample"を削除して配置してください。
定義ファイルは、ユーザーグループごとのファイルと、システム共通のファイルがあります。
ユーザーグループごとの定義ファイルとシステム共通の定義ファイルでキーが重複した場合、ユーザーグループごとの定義ファイルが優先されます。
ユーザーグループ
vm_ユーザーグループ名_VM種別.rcxprop
システム共通
vm_VM種別.rcxprop
注意
VM種別には、VMware、Hyper-V、Oracle VM、RHEL-KVMなど、L-Server作成時に指定するVM種別の文字列を指定します。なお、英字の大文字と小文字は区別されません。
VM種別部分を英字の小文字に変換し、同じ名前のファイルが複数該当した場合、VM種別を文字コードの昇順で並び変え、先頭のファイルが選択されます。
例
usergroup1_VMware |
VM種別に含まれる空白は、取り除いてください。
例
Oracle VM -> OracleVM |
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述します。
キー = 値 |
以下の項目を指定します。
キー | 説明 |
---|---|
processor_reserve_spec | 最小割当てCPUリソース量を指定します。 0~CPU性能の範囲の値を、ギガヘルツを単位として、小数第一位までで設定します。 |
processor_share | 【VMware】 1以上の整数を設定します。 |
memory_reserve_size | 【VMware】【Citrix-Xen】 0~メモリ容量の範囲の値を、ギガバイトを単位として、小数第一位までで設定します。 |
memory_share | 【VMware】 0以上の整数を設定します。 |
processor_weight | CPUの割当て優先度を指定します。 【Hyper-V】 【Citrix-Xen】 L-ServerやL-ServerテンプレートのXMLファイルでは、"CPUWeight"で設定します。 |
dynamic_memory | 【Hyper-V】
省略時は、L-Server作成時に指定されている初期メモリ量とメモリバッファーの設定値により値が異なります。
動的メモリを無効にした場合、memory_startup_sizeとmemory_buffer_rateに指定した値は無視されます。 |
memory_startup_size | 【Hyper-V】 0.1~メモリ容量を設定します。
動的メモリを無効にした場合、本設定値は無視されます。 |
memory_buffer_rate | 【Hyper-V】 5~2000の範囲の整数を、パーセントを単位として、設定します。
動的メモリを無効にした場合、本設定値は無視されます。 |
memory_weight | 【Hyper-V】 0~10000の整数を設定します。 |
max_definable_memory_size | 【KVM】 メモリ容量から物理サーバのメモリ容量までの範囲の値を、ギガバイトを単位として、小数第一位まで設定します。 VM種別が"RHEL-KVM"の場合に有効です。 |
memory_hotplug | 【KVM】
省略時は、"true"が設定されます。なお、デフォルトは"true"です。 memory_hotplugとmax_definable_memory_sizeの設定の関係を「表C.2 memory_hotplugとmax_definable_memory_sizeの設定の関係【KVM】」に示します。 VM種別が"RHEL-KVM"の場合に有効です。 |
clock_offset | 【KVM】 省略時は、"LOCAL"が設定されます。なお、デフォルトは"LOCAL"です。 VM種別が"RHEL-KVM"の場合に有効です。 |
memory_hotplugの設定値 | max_definable_memory_sizeの設定値 | |
---|---|---|
値を設定した場合 | 省略した場合 | |
"true"、または設定を省略した場合 | 最大メモリ量の値をmax_definable_memory_sizeの値とします。 | 最大メモリ量にホストの物理メモリ総量を設定します。 |
"false" | 最大メモリ量の値をメモリサイズの値とします。 ただし、L-Serverの操作によっては、max_definable_memory_sizeの設定値が有効になります。
| 最大メモリ量の値をメモリサイズの値とします。 |
参照
VM固有情報定義ファイルにパラメーターを記載しなかった場合、L-Serverに対して設定される値については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.3.2 仮想L-Server向け定義情報(XML)」の各要素名を参照してください。
注意
リソースを割り当てたL-Serverの仕様変更を行うときは、L-Serverに設定済の値が優先されるため、本定義ファイルの設定値は反映されません。そのようなL-Serverの仕様変更は、XMLファイルに変更する値を記載し、コマンドを実行して変更してください。
L-ServerテンプレートやL-Server作成時に各設定値を指定した場合、本定義ファイルの設定値よりも優先されます。