事前に以下の定義ファイルを作成し、L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用されるストレージ装置の、ポートの組合せを定義します。
本製品はSANストレージのポート組合せ定義ファイルを元にストレージ装置のポートにLUNマスキングを設定します。
ストレージ装置がETERNUSの場合、ファイバーチャネルスイッチのゾーニングもSANストレージのポート組合せ定義ファイルを元に設定します。
ストレージ装置を追加し、ストレージソースをリソースプールに追加する場合も、以下のファイルを定義します。
ストレージ装置が、NetApp FASストレージ、またはFalconStor NSSが動作するStorage Serverの場合は本定義ファイルを作成する必要はありません。
定義ファイルを編集した場合の、マネージャーの再起動は必要ありません。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
storage_portset.rcxprop
1行に1台のストレージの情報を以下の形式で行頭から記述します。改行して記述はできません。
storage_unit_ipaddr,"portX:portY","portX:portY",... |
ETERNUSストレージの場合
ESCで管理しているETERNUSストレージの運用管理用LANポートのIPアドレスを指定します。
同一IPアドレスを複数行で指定した場合、最初に定義した行が有効になります。
L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用されるETERNUSストレージのFC-CAポートの組合せを、FC-CAポートのWWPNで表したものです。
FC-CAポートの組合せをコロン(":")で区切られた2つのWWPN(16桁の16進形式)で指定します。最大64個の組合せを指定できます。
ETERNUSストレージのコントローラー故障時に、L-Serverが利用しているFC-CAポートが両方閉塞することを避けるために、同じコントローラー配下のFC-CAポートを2つ組み合わせないでください。
ファイバーチャネルケーブルを接続しないFC-CAポートのWWPNは指定できません。
すでに定義したWWPNは、ほかのポートセットに指定できません。
LUNマスキングとゾーニングは以下のHBAとストレージ装置のポートの組合せで設定されます。HBAとストレージ装置のポート間のファイバーチャネルケーブルが接続されているか確認してください。
- HBA Port1と1つ目に定義したストレージ装置のポート
- HBA Port2と2つ目に定義したストレージ装置のポート
ポイント
本製品は、以下の順にアクセスパスを定義します。
- portXで定義したストレージ装置のポートとHBA Port1
- portYで定義したストレージ装置のポートとHBA Port2
注意
HBA address renameがWWNを割り当てるHBA Portの順番は、サーバハードウェアの種別によって、異なる場合があります。
「設計ガイド CE」の「C.2 HBA address rename設定時のWWNの割当て順序」を参照してください。
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージの場合
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPのIPアドレスを指定します。
同一IPアドレスを複数行で指定した場合、最初に定義した行が有効になります。
L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用されるEMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPポートの組合せを、SPポート名で表したものです。
SPポートの組合せをコロン(":")で区切られた2つのSPポート名で指定します。最大64個の組合せを指定できます。
1つのL-Serverで利用するFC本数が1本または4本の場合、この定義ファイルは利用せず、「B.1.7 物理サーバごとのFC搭載数および実装位置の設定」に記述されている定義ファイルを利用してください。
ここで指定する2つのポートは、異なるSP配下のSPポートにしてください。EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPが故障したとき、同じSP配下のSPポートを指定していると、L-Serverが利用しているSPポートが両方使用できなくなることがあります。
ファイバーチャネルケーブルを接続しないSPポートは指定できません。
すでに定義したSPポート名は、ほかのポートセットに指定できません。
EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージの場合
EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージのSymmetrix IDを指定します。
同一Symmetrix IDを複数行で指定した場合、最初に定義した行が有効になります。
L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用される、EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージのポートの組合せを、ディレクター番号 + ポート番号で表したものです。
ポートの組合せをコロン(":")で区切られた2つのポートで指定します。最大1個の組合せを指定できます。
ここで指定する2つのポートは、異なるディレクター配下のポートにしてください。EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージのディレクターが故障したとき、同じディレクター配下のポートを指定していると、L-Serverが利用しているポートが両方使用できなくなることがあります。
ファイバーチャネルケーブルを接続しないポートは指定できません。
すでに定義したディレクター番号 + ポート番号は、ほかのポートセットに指定できません。
以下の場合には、この定義ファイルは使用せず、「B.1.7 物理サーバごとのFC搭載数および実装位置の設定」に記述されている定義ファイルを利用してください。
- L-Serverから2組以上のダイレクタのポートを使用する場合
- 1つのL-Serverで利用するFC本数が1本または4本の場合
- ストレージを利用するL-Server数が多い場合
例
定義ファイルの例を以下に示します。
ETERNUSストレージを利用した場合
192.168.1.24,"500000E0D00C7006:500000E0D00C7086","500000E0D00C7086:500000E0D00C7087" |
EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージを利用した場合
192.168.1.24,"SPAPort0:SPBPort0","SPAPort1:SPBPort1" |
EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージを利用した場合
000192601264,"07GPort1:08GPort1" |