基本スタンバイ・データベース環境、Oracle Data Guard環境、または、Oracle Active Data Guard環境で本製品を運用する場合、以下の仕様となります。
サポート構成
本製品では、以下のデータベースのバックアップ・復旧運用ができます。
プライマリ・データベース
スタンバイ・データベース
フィジカル・スタンバイ・データベース
ロジカル・スタンバイ・データベース
基本スタンバイ・データベース
注意
本製品では、各データベースを、単体のデータベースとしてバックアップ・復旧します。Oracle Data Guardとしての同期状態や、REDO転送/適用に関しては、本製品では保証しません。これらの復旧は、管理者が行う必要があります。
最大保護モードはサポートしません。
対象資源
スタンバイREDOログの扱いは、以下の仕様となります。
オンライン系の運用では、バックアップ・復旧の対象外となります。
オフライン系の運用では、バックアップ・復旧の対象となります。
注意
オンライン系の運用では、スタンバイREDOログ・ファイルが存在しない場合、RESETLOGSの発生するオンライン復旧を行うと、自動的にスタンバイREDOログ・ファイルが作成される場合があります。
運用環境設定
本製品の運用環境設定の機能は、以下の環境で実行できます。
オンライン運用環境設定の機能:プライマリ・データベースでのみ実行可能
オフライン運用環境設定の機能:プライマリ・データベース、スタンバイ・データベースで実行可能
スイッチオーバー/フェイルオーバーしたときのために、スタンバイ・データベースにオンライン運用環境設定を行う場合は、プライマリ・データベースに切替えて実行する必要があります。
運用方式
本製品では、以下のような運用ができます。
プライマリ・データベース:オンライン系の運用、オフライン系の運用を実施可能
スタンバイ・データベース:オフライン系の運用のみ実施可能
実施可能な運用方式の詳細は以下のとおりです。
運用方式 | プライマリ・データベース | スタンバイ・データベース | ||||
フィジカル・スタンバイ | ロジカル・スタンバイ | 基本スタンバイ | ||||
オンライン系 | バックアップ運用 | オンライン全体バックアップ運用 | ○ | × | × | × |
オンラインアーカイブログバックアップ運用 | ○ | × | × | × | ||
復旧運用 | オンラインリカバリー運用 | ○ | × | × | × | |
オンラインリストア運用 | ○ | × | × | × | ||
オンラインカスタムリカバリー運用 | ○ | × | × | × | ||
オフライン系 | バックアップ運用 | オフラインバックアップ運用 | ○ | × | ○ | × |
オフライン手動バックアップ運用 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
復旧運用 | オフラインリストア運用 | ○ | × | ○ | × | |
オフライン手動リストア運用 | ○ | ○ | ○ | ○ |
○:運用可
×:運用不可
本製品でバックアップ・復旧運用を行う場合、以下の条件があります。
プライマリ・データベースでオンライン系の運用を行っている場合、スイッチオーバー/フェイルオーバー後は、切替え前のバックアップを使用した復旧をサポートしません。
そのため、切替え後のプライマリ・データベースで、以下の操作を行ってください。
リカバリ・カタログの更新
オンラインバックアップ初期化
オンラインバックアップ
本製品の機能を使用して、アーカイブログを削除しないでください。
利用者が手動で削除してください。削除対象のアーカイブログについて、本製品でバックアップ済みのアーカイブログであることが前提となります。
参照
本製品によるアーカイブログ削除の方式については、「3.3.6 アーカイブログの削除」を参照してください。
オンライン系の復旧では、スタンバイREDOログは復旧対象外です。スタンバイREDOログが破損している場合は、必要に応じて、利用者が手動でスタンバイREDOログを再作成などで復旧してください。
プライマリ・データベースを本製品で復旧した場合、スタンバイ・データベースで以下のような対処を行う必要があります。
基本スタンバイ・データベース/フィジカル・スタンバイ・データベースの場合
以下の場合、スタンバイ・データベースを再構築してください。
プライマリ・データベースをオンライン復旧で過去の時点へ復旧した場合
プライマリ・データベースをオフライン復旧した場合
ロジカル・スタンバイ・データベースの場合
以下の場合、スタンバイ・データベースを再構築してください。
プライマリ・データベースをオンライン復旧した場合
プライマリ・データベースをオフライン復旧した場合
オフライン復旧を行った場合、スタンバイ・データベース単体の復旧は可能です。また、オフライン復旧で使用したオフラインバックアップ以降のアーカイブログがあれば、スタンバイ・データベースを再構築することなく、プライマリ・データベースと同期を合わせることができます。