ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.3

A.7.2 GLS設定ワークシート

GLS (Global Link Services)を使用する場合に、あらかじめ入力項目を整理しておくために使用します。

ここでは、代表的な以下の二重化方式のワークシートについて説明します。

参照

  • その他の二重化方式の設定方法については、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書(伝送路二重化機能編)”の“付録B 環境設定例”や、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書(マルチパス機能編)”の“第3章 導入”を参照してください。

  • 本ワークシートの設定項目については、シート下段の説明、“6.2 GLSの初期設定”を参照してください。また、“A.10 システム設計例”の“A.10.2 GLS設定ワークシート”を参考にしてください。

■NIC切替方式(論理IP引継ぎ)

[設定項目の説明]
・切替方式

GLSで使用する二重化方式の種別を指定します。

hanetconfig createコマンドの-mオプションで、d(NIC切替方式の論理IP引継ぎ)を指定します。

・引継ぎ仮想インタフェース名

クラスタ切替え対象となる仮想インタフェースの名前を指定します。

hanethvrsc createコマンドを実行することにより、shaX:NN(X,NNは数字)の名前で自動的に生成されます。

・引継ぎ仮想IPアドレス(またはホスト名)

クラスタ切替え対象となるIPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanethvrsc createコマンドを実行することにより、ノード(1)および(2)で設定した論理IPアドレス(またはホスト名)と同じ値が自動的に設定されます。

・サブネットマスク

引継ぎ仮想IPアドレスに適用するサブネットマスクの値を指定します。

/etc/inet/netmasks に記述します。

この値は、物理IP、論理IP全てに共通に適用されます。

なお、サブネットを適用しない場合は指定する必要はありません。

・仮想インタフェース名

二重化する物理インタフェースに割り当てる仮想インタフェースの名前を指定します。

hanetconfig createコマンドの-nオプションで、shaX(Xは数字)の名前で指定します。

ノード(1)とノード(2)で同じ名前にしてください。

・プライマリ物理インタフェース名

二重化した物理インタフェースのうち、最初に活性化して使用するインタフェースの名前を指定します。(例.hme1,qfe1等)

hanetconfig createコマンドの-tオプションで指定します。

・セカンダリ物理インタフェース名

二重化した物理インタフェースのうち、プライマリ物理インタフェースからの切替え後に活性化して使用するインタフェースの名前を指定します。(例.hme2,qfe2等)hanetconfig createコマンドの-tオプションで指定します。

・物理IPアドレス(またはホスト名)

二重化する物理インタフェースに割り当てる物理IPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanetconfig createコマンドの-eオプションで指定します。

ノード(1)とノード(2)で異なる値にしてください。

・論理IPアドレス(またはホスト名)

二重化する物理インタフェースに割り当てる論理IPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanetconfig createコマンドの-iオプションで指定します。ノード(1)とノード(2)で同じ値にしてください。

・プライマリ監視先IPアドレス(またはホスト名)

プライマリ物理インタフェース使用時に監視するスイッチングHUBのIPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanetpoll createコマンドの-pオプションで指定します。

・セカンダリ監視先IPアドレス(またはホスト名)

セカンダリ物理インタフェース使用時に監視するスイッチングHUBのIPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanetpoll createコマンドの-pオプションで指定します。

・待機NICパトロール

待機NICの監視を行う場合、hanetconfig createコマンドの-mオプションで、p(待機パトロール機能(異常発生時自動切戻し))またはq(待機パトロール機能(即時自動切戻し))を指定します。

■高速切替方式

[設定項目の説明]
・切替方式

GLSで使用する二重化方式の種別を指定します。

hanetconfig createコマンドの-mオプションで、t(高速切替方式)を指定します。

・引継ぎ仮想インタフェース名

クラスタ切替え対象となる仮想インタフェースの名前を指定します。

hanethvrsc createコマンドを実行することにより、shaX:NN(X,NNは数字)の名前で自動的に生成されます。

・引継ぎ仮想IPアドレス(またはホスト名)

クラスタ切替え対象となるIPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanethvrsc createコマンドの-iオプションで指定します。

・サブネットマスク

引継ぎ仮想IPアドレスに適用するサブネットマスクの値を指定します。

/etc/inet/netmasks に記述します。

この値は、仮想IPに適用するサブネットマスクと同じ値にします。

なお、サブネットを適用しない場合は指定する必要はありません。

・仮想インタフェース名

二重化する物理インタフェースに割り当てる仮想インタフェースの名前を指定します。

hanetconfig createコマンドの-nオプションで、shaX(Xは数字)の名前で指定します。

ノード(1)とノード(2)で同じ名前にしてください。

・物理インタフェース名(1),(2)

二重化する物理インタフェースの名前を指定します。(例.hme1,qfe1等)

hanetconfig createコマンドの-tオプションで指定します。

・仮想IPアドレス(またはホスト名)

仮想IPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanetconfig createコマンドの-iオプションで指定します。

ノード(1)とノード(2)で異なる値にしてください。

・サブネットマスク

仮想IPアドレスに適用するサブネットマスクの値を指定します。

/etc/inet/netmasks に記述します。

この値は、引継ぎ仮想IPに適用するサブネットマスクと同じ値にします。

なお、サブネットを適用しない場合は指定する必要はありません。

・物理IPアドレス(またはホスト名)(1),(2)

二重化する物理インタフェースに割り当てる物理IPアドレス(またはホスト名)を指定します。

“/etc/hostname.物理インタフェース名”ファイルを作成し、ファイル内に、IPアドレス(またはホスト名)を記載します。

この値は他のIPと異なる値にしてください。

・サブネットマスク

物理IPアドレスに適用するサブネットマスクの値を指定します。

/etc/inet/netmasks に記述します。

なお、サブネットを適用しない場合は指定する必要はありません。

GS/SURE連携方式

[設定項目の説明]
・切替方式

GLSで使用する二重化方式の種別を指定します。

hanetconfig createコマンドの-mオプションで、n(物理インタフェース設定)およびc(仮想インタフェース設定)を指定します。

・引継ぎ仮想インタフェース名

クラスタ切替え対象となる仮想インタフェースの名前を指定します。

hanethvrsc createコマンドを実行することにより、shaX:NN(X,NNは数字)の名前で自動的に生成されます。

・引継ぎ仮想IPアドレス(またはホスト名)

クラスタ切替え対象となるIPアドレス(またはホスト名)を指定します。

hanethvrsc createコマンドを実行することにより、ノード(1)およびノード(2)で設定した仮想IPアドレス(またはホスト名)と同じ値が自動的に設定されます。

・サブネットマスク

引継ぎ仮想IPアドレスに適用するサブネットマスクの値を指定します。

/etc/inet/netmasksに記述します。

この値は、物理IP、仮想IPすべてに適用されます。

なお、サブネットを適用しない場合は指定する必要はありません。

・仮想インタフェース名

二重化する物理インタフェース名に割り当てる仮想インタフェースの名前を指定します。

hanetconfig createコマンドの-nオプションで、shaX(Xは数字)の名前で指定します。

ノード(1)とノード(2)で同じ名前にしてください。

・物理インタフェース名(1),(2)

二重化する物理インタフェースの名前を指定します。(例. hme1またはqfe1等)

hanetconfig createコマンドの-mオプションで、n(物理インタフェース設定)を指定する際に-tオプションで指定します。

・IPアドレス(またはホスト名)(1),(2)

hanetconfig createコマンドの-mオプションで、n(物理インタフェース設定)を指定する際に-iオプションで指定します。

・サブネットマスク(1),(2)

物理IPアドレスに適用するサブネットマスクの値を指定します。

/etc/inet/netmasksに記述します。

なお、サブネットを適用しない場合は指定する必要はありません。

・相手ノード名

通信相手システムのノード名を指定します。

hanetobserv createコマンドの-nオプションで相手ノード名を指定します。

(例. GS-1またはSURE-1等)

・仮想IPアドレス

通信相手システムの仮想IPアドレスを指定します。

hanetobserv createコマンドの-iオプションで指定します。

・IPアドレス(1),(2)

通信相手システムの物理IPアドレスを指定します。

hanetobserv createコマンドの-tオプションで指定します。

・相手仮想IPアドレス監視

通信相手システムの監視を行う場合は、hanetobserv createコマンドの-mオプションで、on(行う)を指定します。監視を行わない場合は、off(行わない)を指定します。

・相手ノードからのRIP送信

通信相手システムに対するノード切替の通知を送信する際に、相手システムからのRIPの受信を待合せてから送信するか、待合せずに送信するかを指定します。

hanetobserv createコマンドの-rオプションで、on(待合せる)またはoff(待合せない)を指定します。

・TCP中継

TCP中継を行う際の中継先相手ネットワーク情報を指定します。

hanetobserv createコマンドの-cオプションで、クライアントIPアドレス、ネットワークアドレスおよびサブネットマスクを指定します。

(例. -c 192.168.72.1,192.168.73.0:255.255.255.0)