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Systemwalker Desktop Patrol 一元管理ガイド
FUJITSU Software

2.2.2 既存環境で一元管理を行う

既存環境で一元管理を行う場合の環境構築方法を以下に示します。

既存環境で一元管理を行う場合は、海外で運用しているCSと日本国内で運用しているCSを、海外のCSに集約する必要があります。

2.2.2.1 集約対象のデータ

CSを集約する場合に集約対象となるデータを以下に示します。

表2.5 日本語版CS上のファイル

ファイル

格納先

方法

実施タイミング

CS操作ログ

<CSインストール配下>\common\dtpaudit

手動で退避します。

日本語版CSをアンインストールする際に実施します。

退避する必要がなければ、本作業は不要です。

CT稼働状況ログ

<CSインストール配下>\FJSVsbinv\ct_trace

ファイル収集

<CSインストール配下>\FJSVsbinv\collect

表2.6 集約するために実行が必要なコマンド

コマンド

方法

実施タイミング

dtpamtent.exe

  1. 海外版/日本語版の両方のCSでdtpamtent.exeコマンドを実行し、稼働管理対象PC情報を出力します。

  2. “1”で出力した2つのファイルを、1つのファイルに結合します。

  3. 海外版のCSで、“2”で結合したファイルをdtpamtent.exeコマンドに指定し、稼働管理対象PC情報を更新します。

dtpamtent.exeコマンドについては、“Systemwalker Desktop Patrolリファレンスマニュアル”を参照してください。

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

CSConnector.exe

日本国内に設置されているDS上でCSConnector.exeコマンドを実行し、接続先サーバを海外版CSに変更します。

CSConnector.exe コマンドについては、“A.1.1 CSConnector.exe(上位ホスト名変更コマンド)”を参照してください。

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順6”で実施します。

dtppcmst.exe

海外版CSでdtppcmst.exeコマンドを実行し、ポリシーグループに登録する日本語版のCTをアップロードします。

dtppcmst.exeコマンドについては、“Systemwalker Desktop Patrolリファレンスマニュアル”を参照してください。

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順5”で実施します。

グループ種別が[CS]または[DS]のポリシーグループの場合は本作業は不要です。

表2.7 集約するために必要な画面の設定(メインメニュー)

画面

方法

実施タイミング

ライセンス管理

ライセンス割り当て

画面を見比べて手動で設定します。

該当PCのインベントリ情報が収集された後に設定します。

保有ライセンス管理

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

ライセンス定義

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

配信

ファイルの配信(注1)

画面を見比べて手動で設定します。

該当PCのインベントリ情報が収集された後に設定します。

ソフトウェアの配信(注1)

セキュリティパッチの配信(注2)

アプリケーションの配信[スマートデバイス]

スマートデバイス

スマートデバイス情報

「個人所有設定」について画面を見比べて手動で設定

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順12”で実施します。

管理台帳

機器管理

  1. 海外版/日本語版の両方のCSで機器情報、契約情報をダウンロードします。

  2. “1”でダウンロードした契約情報の両ファイルを比較します。日本語版CSでダウンロードした契約情報ファイルにおいて、契約No.の見直し、および修正(海外版のCSと同一契約No.が存在しないか確認、存在すれば一意になるように修正)を行います。

  3. “1”でダウンロードした機器情報の両ファイルを比較します。日本語版CSでダウンロードした機器情報ファイルにおいて、資産管理番号の見直し、および修正(海外版のCSと同一資産管理番号が存在しないか確認、存在すれば採番しなおす)を行います。また、“2”で契約No.を修正している場合、機器情報ファイル内の契約No.も同様に修正を行います。

  4. 日本語版ACより、“2”で修正した契約情報ファイルを一括登録します。

  5. 日本語版ACより、“3”で修正した機器情報ファイルを一括登録します。

なお、契約情報を使用していない場合は、契約情報に関する処理は不要です。

該当PCのインベントリ情報が収集され、管理台帳に機器として登録された後に実施します。

契約管理

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

未登録機器管理

画面を見比べて手動で設定します。

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

環境設定

ユーザー管理

  1. 海外版/日本語版の両方のCSでユーザー管理情報、ビル管理情報、部門管理情報をダウンロードします。

  2. ダウンロードした両ファイルの「ユーザーID」、「ビル事業所コード」、「部門コード」を比較し、一意であることを確認します。

  3. “2”で同一の「ビル事業所コード」が存在し、修正が必要な場合は、日本語版のCSからダウンロードしたユーザー管理情報とビル管理情報を修正します。

  4. “2”で同一の「部門コード」が存在し、修正が必要な場合は、日本語版のCSからダウンロードしたユーザー管理情報と部門管理情報を修正します。

  5. “2”で同一の「ユーザーID」が存在し、修正が必要な場合は、日本語版のCSからダウンロードしたユーザー管理情報を修正します。

  6. “3”から“5”で修正したファイルを海外版のCSにアップロードします。

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

部門管理

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

ポリシーグループ管理

画面を見比べて手動で設定します。

該当PCのインベントリ情報が収集された後に実施します。

CS/DSの設定と稼働状況

DSの情報が登録された後に実施します。

監査ソフトウェアの設定(注2)

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

オプション

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

注1)日本語版で配信済みのファイル・ソフトウェアを、海外版CSに設定するとすべてのCTに再配信されます。そのため、配信したいCTのみ配信設定を行ってください。

注2)バージョンアップ後のソフトウェア辞書に変更があります。“2.2.3 バージョンアップ後のソフトウェア辞書について”を参照してください。

表2.8 集約するために必要な画面の設定(メインメニュー以外)

画面

方法

実施タイミング

イベント設定

画面を見比べて手動で設定します。

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順”の“手順9”で実施します。

他製品連携-環境設定

メール環境設定

管理台帳の設定

自動検知のスケジュール設定

2.2.2.2 海外版のCSに集約する手順

海外版のCSに日本語版のCSのデータを集約する手順を以下に示します。

  1. 海外版/日本語版の両方の環境をV15.1.0にバージョンアップします。すでにV15.1.0の場合は本手順は不要です。

    • CS/SS/AC:インストール媒体からバージョンアップ

    • DS/CT:アップデータによるバージョンアップ

    CS/ACのバージョンアップ手順については、“Systemwalker Desktop Patrol導入ガイド”の“上書きインストールによるバージョンアップの手順”を参照してください。

    SSのバージョンアップ手順については、“Systemwalker Desktop Patrol導入ガイド”の“「SS」のバージョンアップの手順”を参照してください。

    DS/CTのバージョンアップは、海外版/日本語版の両方のCSにそれぞれDS/CTアップデータを登録してバージョンアップしてください。DS/CTをアップデータによりバージョンアップする手順については、“Systemwalker Desktop Patrol導入ガイド”の“アップデータの適用によるバージョンアップの手順”を参照してください。

    海外版/日本語版の両方のCS/DSをバージョンアップ後、CustomPolicyコマンドに-sv.connect.oldEditionオプションを指定して実行し、V15.0.1以前のDSおよびCTからの接続を許可する設定を行う必要があります。CustomPolicy.exeコマンドの詳細については、“Systemwalker Desktop Patrol リファレンスマニュアル”を参照してください。

  2. 日本語版CSに最新の緊急修正を適用し、DSにアップデータを配信してください。

    • x86版の場合:T011672WP-01 以降

    • x64版の場合:T011673XP-01 以降

    アップデータがDSに適用されたことを確認してから、次の手順を実施してください。

  3. 日本語版CSで、ファイルのエンコード形式をUTF-8へ切り替えます。

    エンコード形式の切り替えは、SWDTP_config.exeコマンドで行います。SWDTP_config.exeコマンドについては、“Systemwalker Desktop Patrolリファレンスマニュアル”を参照してください。

  4. CTの「ユーザーID+PC名」が一意であることを以下の手順で確認します。

    1. 海外版/日本語版の両方のCSで、dtpinvdl.exeコマンドを使用して、ハードウェア情報を出力します。

    2. 出力された両ファイルの第1カラム「PC名」、第2カラム「ユーザーID」を比較します。

    3. 手順“b”で同一の「ユーザーID+PC名」が存在した場合は、手順“7”と併せてCT情報変更ツールを使用して変更します。

    dtpinvdl.exeコマンドについては、“Systemwalker Desktop Patrolリファレンスマニュアル”を参照してください。

  5. 海外版CSへ接続する前に、日本語版のポリシーグループを海外版に作成します。グループ種別が[CS]または[DS]のポリシーグループの場合は本作業は不要です。

    1. 日本語版のメインメニューの[ポリシーグループ管理]画面を参照し、ポリシーグループと登録されているCTを確認します。

    2. 海外版CSでdtppcmst.exeコマンドを実行し、ポリシーグループに登録する日本語版のCTをアップロードします。dtppcmst.exeコマンドについては、“SystemwalkerDesktop Patrolリファレンスマニュアル”を参照してください。

    3. 海外版のメインメニューで日本語版と同様のポリシーグループを作成し、“b.”でアップロードしたCTを登録します。

    4. 日本語版のメインメニューの画面を見比べて手動で各種ポリシーを設定します。

  6. 日本語版CSに接続しているDSの接続先サーバ名を海外版CSに変更します。

    接続先サーバの変更は、CSConnector.exeコマンドで行います。CSConnector.exe コマンドについては、“A.1.1 CSConnector.exe(上位ホスト名変更コマンド)”を参照してください。

  7. 日本語版CSに接続しているCTの接続先サーバ名を海外版CSに変更します。

    接続先サーバの変更は、CT情報変更ツールで行います。

    CT情報変更ツールは、製品のインストール媒体(DVD-ROM)に格納されています。CT情報変更ツールの格納先および使用方法についてはソフトウェア説明書に記載されている情報を参照してください。

  8. 日本語版CSに接続しているAC/ADTの接続先サーバ名を海外版CSに変更します。

    ACについては、“Systemwalker Desktop Patrol導入ガイド”の“ACをインストールする”の“インストール後に接続先サーバの設定を変更する”を参照してください。

    ADTについては、“Systemwalker Desktop Patrol導入ガイド”の“ADTをインストールする”の“インストール前の確認事項”を参照してください。

  9. 集約するために必要なコマンドの実行、および、集約するために必要な画面の設定を行います。“2.2.2.1 集約対象のデータ”の表に記載されている方法を実行してください。

  10. 日本語版CSから退避したファイル収集のファイルを、海外版CSに復元します。

  11. CustomPolicyコマンドに-cl.recollect.inventoryオプションを指定して実行し、すべてのCTに対してインベントリ再収集指示を行います。

    CustomPolicy.exeコマンドについては、“Systemwalker Desktop Patrolリファレンスマニュアル”を参照してください。

  12. スマートデバイス(Android/iOS)を管理している場合は以下の作業も必要です。

    1. 以下の手順でCS環境を集約します。

      1. 2.2.2.1 集約対象のデータ”の表“集約するために必要な画面の設定(メインメニュー)”の[スマートデバイス]の[個人所有設定]画面を見比べて手動で設定します。

      2. 日本語版CSでiOS端末を管理している場合、かつ、海外版CSでiOS管理データベースを使用する場合は、iOS管理データベースを構築します(Systemwalker Desktop KeeperのiOS管理データベースを使用する場合は構築不要です)。

    2. 以下の手順でSS環境を変更します。

      1. 日本国内のSSをバージョンアップします。すでにV15.1.0の場合は本手順は不要です

      2. 以下の変更を行います。
        変更を行う際には、一括起動停止コマンド(SWDTP_ctrl.exeコマンド)でSystemwalker Desktop Patrolを停止し、変更後に一括起動停止コマンド(SWDTP_ctrl.exeコマンド)でSystemwalker Desktop Patrolを起動してください。

        ・ 日本語版CSに接続しているSSの接続先を変更するため、SS環境設定コマンド(swss_config.exeコマンド)でCSに関する設定(/csから始まるオプション)を行ってください。

        ・ 日本語版CSでiOS端末を管理している場合、日本語版のiOS管理データベースに接続してしているSSの接続先を変更するため、SS環境設定コマンド(swss_config.exeコマンド)でiOS管理データベースに関する設定(/iOSmgrから始まるオプション)を変更してください。変更後は、Apple社証明書の登録コマンド(swss_ImportAppleCert.batコマンド)で、“Systemwalker Desktop Patrol 導入ガイド”の“事前準備”で準備したMDM証明書を導入してください。

    3. スマートデバイス(Android)を管理している場合、Android端末にてスマートデバイス用CTを起動し、[今すぐ同期する]をタップしてSSと同期を行ってください。

    4. iOS端末を管理している場合、スマートデバイス用CTをアンインストール、再度インストールしてください。

ポイント

エンコード形式のUTF-8への切り替えについて

V15.1.0日本語版のSystemwalker Desktop Patrolは、ファイルアップロードやコマンド入出力に使用されるファイルのエンコード形式は、デフォルトではShift JIS形式です。

一元管理する場合は、Shift JISでサポートしない多国語の文字も扱うため、入出力ファイルのエンコード形式をUTF-8形式にして運用する必要があります。

エンコード形式の切り替えは、SWDTP_config.exe(エンコード形式の切り替え)コマンドで行います。