ここでは、本製品で提供するサンプルプログラム-Sample25-について説明します。
Sample25では、NetCOBOLのCOMサーバ機能を使って、COBOLプログラムをCOMサーバにする例を示します。
NetCOBOLのCOMサーバ機能では、COBOLのクラス定義をそのままCOMサーバに移行することができます。プロジェクトマネージャのCOMサーバ作成機能で必要な情報の設定を行って、ビルドしなおすだけで、選択したクラスがCOMサーバのインタフェースとして公開されます。
NetCOBOLのCOM機能の詳細は、“NetCOBOL ユーザーズガイド”の“COM機能”を参照してください。
なお、このプログラムはODBCドライバを経由してデータベースにアクセスします。このため、このプログラムを動作させるためには、以下の製品が必要です。
データベース
データベースにODBCでアクセスするために必要な製品
ODBCドライバ
ODBCドライバマネージャ
ODBCドライバを使用するデータベースアクセスについては、“NetCOBOL ユーザーズガイド”の“リモートデータベースアクセス”を参照してください。
注意
以降では、NetCOBOLのインストール先フォルダーをC:\COBOLとして説明しています。フォルダー名がC:\COBOLになっているところは、NetCOBOLをインストールしたフォルダーに変更してください。
概要
Sampleプログラムは、2つのクラス定義で構成されています。
COBOLの2つのクラスのうち、ONLINE_STOREクラスがCOMサーバクラスです。ONLINE_STOREクラスは、オンラインストアのアプリケーションを構築するための次の機能を提供します。
認証処理
在庫確認
オーダー登録
オーダー清算
これらの機能を利用するクライアントプログラムとしては、COBOLプログラムはもちろんのこと、Visual C++で作成したプログラム、Visual Basicで作成したプログラムまたはASP(Active Server Pages)のVBscript(Visual Basic Scripting Edition)などが使用できます。COBOLクライアントの例はSample26に、ASPクライアントの例はSample27に示します。
提供プログラム
DB_ACCESS.cob(COBOLソースファイル)
ONLINE_STORE.cob(COBOLソースファイル)
STORESV1.prj(プロジェクトファイル)
STORESV1.CBI(翻訳オプションファイル)
STORESV1_DLL.CSI(COMサーバ情報ファイル)
STORESV1.DEF(モジュール定義ファイル)
Makefile(メイクファイル)
使用しているCOBOLの機能
COMサーバ機能
リモートデータベースアクセス
*COM-ARRAYクラス
使用しているCOBOLの文
IF文
INVOKE文
INITIALIZE文
SET文
MOVE文
PERFORM文
埋込みSQL文 (COMMIT文、CONNECT文、INSERT文、SELECT文、UPDATE文、ROLLBACK文、DISCONNECT文)
プログラムを実行する前に
ODBCドライバを経由してデータベースへアクセスできる環境を構築しておいてください。
デフォルトで接続するサーバを設定し、そのサーバのデータベース上に次の4つのテーブルを作成しておいてください。
顧客
“顧客”テーブルは、以下の形式で作成してください。
“顧客”テーブルには次のデータを格納しておいてください。
ユーザID | パスワード |
---|---|
USER0001 | USER0001 |
USER0002 | USER0002 |
USER0003 | USER0003 |
USER0004 | USER0004 |
USER0005 | USER0005 |
USER0006 | USER0006 |
USER0007 | USER0007 |
USER0008 | USER0008 |
USER0009 | USER0009 |
USER0010 | USER0010 |
在庫
“在庫”テーブルは、以下の形式で作成してください。
“在庫”テーブルには次のデータを格納しておいてください。
製品番号 | 在庫数 |
---|---|
FMV2TXH111 | 900000 |
FMV2TXH161 | 100000 |
FMV2TXH151 | 500000 |
FMV2TXF111 | 45000 |
FMV2TXF161 | 300000 |
FMV2TXF151 | 60000 |
FMV2DXH111 | 90000 |
FMV2DXH161 | 55000 |
FMV2DXH151 | 990000 |
FMV2DXF111 | 10000 |
FMV2DXF161 | 777700 |
FMV2DXF151 | 200000 |
FMV2DXD111 | 690000 |
FMV2DXD161 | 870000 |
FMV2DXD151 | 619000 |
FMV2DXA111 | 2900000 |
FMV2DXA161 | 8760000 |
FMV2DXA151 | 100000 |
FMV3NA3LC0 | 10000 |
FMV3NA3LC6 | 300 |
オーダー
“オーダー”テーブルは、以下の形式で作成してください。
“オーダー”テーブルには、データを格納しておく必要はありません。
オーダー明細
“オーダー明細”テーブルは、以下の形式で作成してください。
“オーダー明細”テーブルには、データを格納しておく必要はありません。
ODBC情報ファイル設定ツール(SQLODBCS.exe)を使用して、ODBC情報ファイル(ここではC:\DBMSACS.INFとします)を作成してください。