ここでは、バックアップコマンドによって退避される定義情報や構成情報について説明します。
以下にバックアップコマンドによって、退避される資源を示します。
資源の種別 | 資源の概要 | マスタサーバ | 開発実行 | 連携 | |
---|---|---|---|---|---|
プライマリ | セカンダリ | ||||
OS 構成関連情報 | hosts ファイルや、本製品の構成ファイル bdpp.conf といった 各サーバの OS ごとに設定されている情報。 | ○ | ○ | ○ | ○ |
イメージファイル | スレーブサーバのクローニングイメージなどイメージファイルやそれらの管理情報。 | ○(*1) | × | × | × |
DFS 構成情報 | DFS ファイルシステム構成情報など、DFS の構成や定義に関する情報。 | ○ | ○ | ○ | ○ |
本製品の構成情報 | スレーブサーバ定義ファイルなど、本製品を使用したシステムの構成や定義に関する情報。 | ○ | ○ | ○ | × |
Hadoop 構成情報 | Hadoop のパラメーターを設定する定義ファイルなど、本製品で使用する Hadoop の構成や定義に関する情報。 | ○ | ○ | ○ | × |
○:バックアップします。
×:バックアップしません。
*1:マスタサーバ(プライマリ)では bdpp_backup コマンドに -q オプションを指定して実行することで、クローニングイメージのバックアップ処理をスキップすることができます。なお、仮想環境、または物理環境でクローニング機能を利用しない場合は、イメージファイル関連情報はバックアップしません。
バックアップ格納ディレクトリ
bdpp_backup コマンドを実行すると、実行時に指定したバックアップ先のディレクトリに FJSVbdpp-backup という親ディレクトリを作成し、その配下に退避した資源を、資源ごとに分類して格納します。
作成されるディレクトリに格納される資源(バックアップ)の種別について記述します。
ディレクトリ名 | 格納される資源の種別 |
---|---|
SYS | OS 関連情報 |
ROR | イメージファイル関連情報 |
PDFS | DFS 構成情報 |
BDPP | 本製品の構成情報 |
Hadoop | Hadoop 構成情報 |
注意
マスタサーバ(プライマリ)、マスタサーバ(セカンダリ)、開発実行環境サーバ、および連携サーバでは、バックアップ対象となる資源がそれぞれ異なるため、FJSVbdpp-backup 配下のディレクトリ構造はサーバごとに異なります。
バックアップ容量
バックアップで退避される資源のサイズ(FJSVbdpp-backup ディレクトリの容量)目安について、以下に示します。
ディスク容量の不足によるバックアップ処理の失敗を防ぐため、対象サーバのディスク容量を確認してからバックアップ処理を実行してください。
実行環境 | ディスク容量(目安) (MB) | 備考 |
---|---|---|
マスタサーバ | 10 + | 左記は、クローニングイメージファイルを採取する場合のディスク容量の目安です。 クローニングイメージファイルを採取しない場合のディスク容量の目安は10MBとなります。 |
マスタサーバ | 10 | - |
開発実行環境サーバ | 10 | - |
連携サーバ | 10 | - |
注意
マスタサーバ(プライマリ)では、bdpp_backup コマンド実行時に別途、一時的に作業用ディスク容量が必要となります。一時的に必要となるディスク容量については、「3.2.3.2 動的ディスク容量」の「【マスタサーバ】」を参照してください。
参考
クローニングイメージファイルのサイズの取得方法
クローニングイメージファイルのサイズの取得方法について説明します。
マスタサーバにログインします。
bdpp_listimage コマンドを実行し、現在のクローニングイメージファイルの格納場所を確認します。
項番 2 で確認したディレクトリを指定して、du コマンドを実行してください。
クローニングイメージファイルの格納域が /var/opt/FJSVscw-deploysv/depot の場合
# du -hs /var/opt/FJSVscw-deploysv/depot <Enter>