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Systemwalker for Oracle 運用ガイド
FUJITSU Software

C.4 状態の監視

各種オブジェクトの状態を監視する項目です。

状態の監視を行う項目には、以下があります。

監視項目

mount状態での監視(*)

■ロールバックセグメントの状態

×

■データファイルの状態

■データファイル・ヘッダーの状態

×

■テンポラリファイルの状態

■REDO ログ・ファイルの状態

■トリガーの状態

×

■表領域の状態

×

■オブジェクトの状態

×

■インデックスの状態

×

■表の制約定義

×

(*) ○:監視可能、×:監視不可

注意

Systemwalker for Oracleでは各項目で正常な状態と判断しているもの以外について異常と判断しメッセージを通知します。
各項目の状態(STATUS)は、Oracleが公開しているものについてのみ記述してあります。
その他、Oracleが公開していない状態(STATUS)が通知される可能性があります。
また、Oracleのバージョンによって通知されるSTATUSが異なる可能性があります。

ロールバックセグメントの状態

注意

「ロールバックセグメントの状態」の監視を行う際の注意事項

Oracle9iからの機能である自動UNDO管理モードの場合、UNDOセグメントを監視対象外とします。

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

dba_rollback_segs
dba_segments

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

cdb_rollback_segs
cdb_segments
v$containers

[監視方法]

ロールバックセグメントの状態が'ONLINE' の場合を正常とします。
それ以外の状態の異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'OFFLINE'
'NEEDS RECOVERY'
'PARTLY AVAILABLE'
'UNDEFINED'

[メッセージ]

FOR-01100 ロールバックセグメントの状態がxになりました。([コンテナ名.]ロールバックセグメント名)

(*)コンテナ名は、監視対象のOracleがCDBの場合のみ表示されます。


データファイルの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]

v$datafile

[監視方法]

制御ファイルからデータファイルの状態を取得します。
データファイルの異常が発生した場合も制御ファイルに異常のステータスをセットされていない場合は検知できません。
データファイルの状態が'ONLINE'または'SYSTEM'の場合を正常とします。それ以外の状態を異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'OFFLINE'
'RECOVER'
'SYSOFF'

[メッセージ]

FOR-01101 データファイルの状態がxになりました。(ファイル番号:ファイル名)


データファイル・ヘッダーの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

v$datafile_header
dba_data_files

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

v$datafile_header
cdb_data_files

[監視方法]

データファイルのヘッダー・ブロックを検査し、ファイルのヘッダー情報が読めない場合は異常を検知します。
ヘッダー以外の領域が壊れている場合は障害を検知できません。
データファイル・ヘッダーが正常な状態または'OFFLINE NORMAL'の状態を正常とします。

異常とみなされるSTATUS

Oracleに問い合わせた’ERROR’と’RECOVER’の情報が、以下の組み合わせの場合に異常とみなし、メッセージを通知する。

ERROR

RECOVER

Systemwalker for Oracleが通知する状態

説明

NULL

YES

NEEDS RECOVERY

ファイルをリストアしたあと(リカバリコマンド発行前)に問い合わせた場合、このような状態になります。

データファイルをリカバリしてください。

「OFFLINE NORMAL」以外のメッセージ

空白

Oracleが通知するERRORの状態

障害発生後に問い合わせた場合、このように表示されます。

エラーの原因がハードウェアまたはオペレーティング・システムの一時的な問題の場合でも発生する可能性があります。

[メッセージ]

FOR-01115 データファイル・ヘッダーの状態がxになりました。(データファイル名)


テンポラリファイルの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]

v$tempfile

[監視方法]

テンポラリファイルの状態が'ONLINE'の場合を正常とします。
それ以外の状態を異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'OFFLINE'
'RECOVER'

[メッセージ]

FOR-01109 テンポラリファイルの状態がxになりました。(ファイル番号:ファイル名)


REDO ログ・ファイルの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]

v$logfile

[監視方法]

REDOログ・ファイルのSTATUSが「空白」の場合を正常とします。
それ以外のSTATUSを異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'INVALID'
'STALE'
'DELETED'

注意

REDOログ・ファイルが追加された直後は’STALE’、REDOログファイル・メンバーが追加された直後は’INVALID’の状態となることがあります。
これらの場合には、REDOログをswitchすることで一覧に表示されなくなれば、問題ありません。

[メッセージ]

FOR-01102 REDOログ・ファイルの状態がxになりました。(ログ・ファイル)


トリガーの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

dba_triggers

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

cdb_triggers
v$containers

[監視方法]

トリガーが使用可能かどうかを監視します。
トリガーのSTATUSが'ENABLED'の場合を使用可能な状態とします。
それ以外のSTATUSを使用不可の状態とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'DISABLED'
'ERROR'

[メッセージ]

FOR-01103 トリガーの状態がxになりました。([コンテナ名.]オーナー名.トリガ)

(*)コンテナ名は、監視対象のOracleがCDBの場合のみ表示されます。


表領域の状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

dba_tablespaces

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

cdb_tablespaces
v$containers

[監視方法]

表領域のSTATUSが'ONLINE'または'READ_ONLY'の場合を正常とします。
それ以外のSTATUSを異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'OFFLINE'
'UNDEFINED'

[メッセージ]

FOR-01104 表領域の状態がxになりました。([コンテナ名.]表領域名)

(*)コンテナ名は、監視対象のOracleがCDBの場合のみ表示されます。


オブジェクトの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

dba_objects

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

cdb_objects
v$containers

[監視方法]

表、インデックス、トリガーなどのオブジェクトのSTATUSが'VALID'の場合を正常とします。それ以外のSTATUSを異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'N/A'
'INVALID'

[メッセージ]

FOR-01105 オブジェクトの状態がxになりました。([コンテナ名.]オーナー名.オブジェクト名[.サブオブジェクト名])

(*)下記情報は、特定の環境の場合のみ表示されます。

  • コンテナ名は、監視対象のOracleがCDBの場合のみ表示されます。

  • サブオブジェクト名は、サブオブジェクトが存在する場合のみ表示されます。


インデックスの状態

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

dba_indexes
dba_ind_partitions
dba_ind_subpartitions

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

cdb_indexes
cdb_ind_partitions
cdb_ind_subpartitions
v$containers

[監視方法]

インデックスが使用可能かどうかを監視します。
なお、インデックスにパーティション、サブパーティションが存在する場合は、パーティション名、サブパーティション名についても監視を行います。
インデックスのSTATUSが'VALID'の場合、または、インデックスがパーティション、およびサブパーティションの場合は'USABLE'の場合を使用可能な状態とします。
それ以外のSTATUSを使用不可の状態とみなし、メッセージを通知します。
(*)ただし、インデックスにパーティション、サブパーティションが存在する場合は、パーティション名、サブパーティション名についても監視を行います。

異常とみなされるSTATUS

'UNUSABLE'
'INPROGRS'

[メッセージ]

FOR-01106 インデックスの状態がxになりました。([コンテナ名.]オーナー名.テーブル名.インデックス名[.パーティション名.サブパーティション名])

(*)下記情報は、特定の環境の場合のみ表示されます。

  • コンテナ名は、監視対象のOracleがCDBの場合のみ表示されます。

  • パーティション名は、パーティションが存在する場合のみ表示されます。

  • サブパーティション名は、サブパーティションが存在する場合のみ表示されます。


表の制約定義

[アクセスするディクショナリ・ビュー]
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではない場合

dba_constraints

監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合

cdb_constraints
v$containers

[監視方法]

各表の制約定義のSTATUSが'ENABLED'の場合を正常とします。
それ以外のSTATUSを異常とみなし、メッセージを通知します。

異常とみなされるSTATUS

'DISABLED'
'NULL'

[メッセージ]

FOR-01107 表の制約定義がxになりました。([コンテナ名.]オーナー名.テーブル名.制約定義名)

(*)コンテナ名は、監視対象のOracleがCDBの場合のみ表示されます。