世代ファイルの運用について説明します。
通常のファイルを世代ファイルとして扱う場合
保存対象外となった各世代のファイルを削除する場合
不要となった各世代のファイルを削除する場合
不要となった世代ファイルを削除する場合
ファイルの世代管理機能では、バッチ実行基盤で世代ファイルとして作成したファイルの世代管理を行います。
このため、ファイルを世代ファイルとして取り扱うためには、ファイルを世代ファイルに組み込む必要があります。ファイルを世代ファイルに組み込むためには、ジョブで新たに世代ファイルを作成してください。
世代ファイルに組み込みが可能なファイルには以下があります。
バッチ実行基盤で実行するバッチジョブが使用している既存のファイル資源
バッチ実行基盤外のファイル資源(データ転送製品でデータ転送してきたファイルなど)
ファイルを世代ファイルに組み込むジョブの概要を以下に示します。
バッチ実行基盤の外部からファイル転送で受信したファイル資源をバッチ実行基盤上で世代ファイルに組み込んで使用する例を示します。
以下に手順を示します。
バッチジョブ定義の作成
世代ファイルに組み込みたいファイルを読み込んで、世代ファイルを作成するバッチジョブ定義を作成します。
参照
バッチジョブ定義の作成方法については、“Interstage Job Workload Server バッチ開発ガイド”の“ジョブの開発”を参照してください。
バッチアプリケーション(スクリプト)の作成
入力ファイルを出力ファイルにコピーするスクリプト(Windows(R)の場合バッチファイル)を作成します。
入力ファイルと出力ファイルには以下のファイルを設定します。
入力ファイル:世代ファイルに組み込みたいファイル
出力ファイル:世代ファイル
バッチジョブ定義の登録
先に作成したバッチジョブ定義を登録します。
参照
バッチジョブ定義の登録については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチジョブ定義の登録/更新”を参照してください。
バッチアプリケーション(スクリプト)の配置と設定
先に作成したスクリプト(Windows(R)の場合バッチファイル)をジョブの実行環境へ配置し、環境設定を行います。
参照
スクリプトの配置や環境設定については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“コマンドやスクリプトの配置と設定”を参照してください。
世代ファイル情報の登録
組み込む世代ファイルの世代ファイル情報を登録します。
参照
世代ファイル情報の登録については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“世代ファイル情報の登録・更新”を参照してください。
ジョブの実行
先に作成した世代ファイルを作成する“2.2.1 ジョブの実行”します。
世代ファイルとして作成した各世代のファイルは、btfwaddgenfileinfコマンドで指定した保存日数の期間または最大世代数の範囲で、世代管理の対象として管理します。
保存期間の開始日は、世代ファイル管理ファイルに世代情報が作成された日が起点です(古い世代のファイルを再作成した場合も、保存期間の起点日は変更しません)。
保存日数の期間に9999 を指定した場合またはbtfwaddgenfileinfコマンドで最大数と保存期間の指定を省略した場合は、btfwaddgenfileinfコマンドで指定した最大世代数の制限なしに9999世代まで保存します。
絶対世代番号が9999を超えた場合は、絶対世代番号が0以降の古い世代のファイルを消去して新しい世代ファイルを作成します。
ファイル管理機能では、ジョブ実行中のオーバーヘッドを回避するため、世代の保存対象外になった世代ファイル情報およびファイルを自動的に削除しません。保存期間を超えて存在する各世代のファイルは、世代ファイル管理ファイル上に保存対象外として記録しておき、btfwexpiregenfileコマンドで削除します。
そのため、定期的にbtfwexpiregenfileコマンドを実行し、世代の保存対象外になった各世代のファイルを削除してください。
世代ファイル情報を確認し、対処する手順を以下に示します。
参照
btfwaddgenfileinf コマンドおよびbtfwexpiregenfileコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
世代ファイル情報を確認する
ジョブが使用している世代ファイル情報を表示して確認します。
世代の保存対象外になった世代ファイル情報には以下があります。
世代数が最大世代数を超えた場合
保存期間を超過した場合
世代ファイル情報の照会はbtfwgetgenfileinfコマンドを使用します。
世代ファイル情報を照会するbtfwgetgenfileinfコマンドの形式を以下に示します。
btfwgetgenfileinf -g 世代ファイル名 -d ディレクトリ名 |
参照
btfwgetgenfileinfコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
コマンドを実行した結果、表示される情報の例を以下に示します。
以下の例は、最大世代数が3世代で登録されているため、2007/01/12に作成された4世代前のファイル(fileA.G0000)が保存対象外("No"に"*"が設定されます)になったことがわかります。
# btfwgetgenfileinf -g fileA -d /home/mcuser/file001 GenerationName=fileA MAX=10,EMPTY,RetentionPeriod=7,Directory=/home/mcuser/file001 No FileName Date Last Job ----------------------------------------------------------------------------- * fileA.G0000(0) 2007/01/12 12:58:20 2007/01/12 12:58:20 job01(0001).step1 -2 fileA.G0001(1) 2007/01/15 12:58:27 2007/01/15 12:58:27 job01(0001).step1 -1 fileA.G0002(2) 2007/01/16 12:58:26 2007/01/16 12:58:26 job01(0001).step1 0 fileA.G0003(3) 2007/01/17 12:58:23 2007/01/17 12:58:23 job01(0001).step1 |
C:\> btfwgetgenfileinf -g fileA -d d:\mcuser\file001 GenerationName=fileA MAX=10,EMPTY,RetentionPeriod=7,Directory=d:\mcuser\file001 No FileName Date Last Job ----------------------------------------------------------------------------- * fileA.G0000(0) 2007/01/12 12:58:20 2007/01/12 12:58:20 job01(0001).step1 -2 fileA.G0001(1) 2007/01/15 12:58:27 2007/01/15 12:58:27 job01(0001).step1 -1 fileA.G0002(2) 2007/01/16 12:58:26 2007/01/16 12:58:26 job01(0001).step1 0 fileA.G0003(3) 2007/01/17 12:58:23 2007/01/17 12:58:23 job01(0001).step1 |
保存対象外になった各世代のファイルを削除する
世代ファイル情報を確認した結果、保存対象外となった各世代のファイルがあった場合は、btfwexpiregenfileコマンドを実行して削除してください。
保存対象外の世代ファイル情報とファイルを削除する場合のbtfwexpiregenfileコマンドの形式を以下に示します。
btfwexpiregenfile -g 世代ファイル名 -d ディレクトリ名 -s |
参照
btfwexpiregenfileコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
注意
ジョブの実行中は、btfwexpiregenfileコマンドは実行できません。
バッチシステムの運用中に不要となった各世代のファイルを削除したい場合は、btfwcancelgenfileコマンドを使用して、世代の削除を行います。
世代の削除方法には以下があります。
最も古い世代を削除する
ディスクの容量不足時など、不要となった最も古い世代のファイルを削除したい場合に使用します。
最新の世代を取り消す
異常になったジョブが作成した世代ファイルの状態を開始前に戻す場合や、最新のジョブが作成した世代のファイルを取り消す場合に使用します。
上記の内、最も古い世代のファイルを削除する場合のbtfwcancelgenfileコマンドの形式を以下に示します。
btfwcancelgenfile -g 世代ファイル名 -d ディレクトリ名 -o -s |
参照
btfwcancelgenfileコマンドについては、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
保存対象外となった各世代のファイルを削除する方法については、“2.1.6.2 保存対象外となった各世代のファイルを削除する”を参照してください。
注意
ジョブの実行中は、btfwcancelgenfileコマンドは実行できません。
世代ファイルを使用するバッチジョブ定義を削除した際には、必要に応じてbtfwdelgenfileinfコマンドでファイルの世代管理機能に登録してある世代ファイル情報と、各世代のファイルを削除してください。
世代ファイル情報と各世代のファイルを削除する場合のbtfwdelgenfileinfコマンドの形式を以下に示します。
btfwdelgenfileinf -g 世代ファイル名 -d ディレクトリ名 -s |
参照
btfwdelgenfileinfコマンドの詳細は、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。