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Interstage Mobile Application Server V1.2.0 アプリケーション開発ガイド
FUJITSU Software

7.5.2 IMAPSプッシュ通知を利用するネイティブアプリケーションの開発

IMAPSプッシュ通知を利用するネイティブアプリケーション向けのAPIはJavaで提供します。


IMAPS向けのネイティブアプリケーションの開発環境を準備後、以下のファイルを解凍してコピーしてください。開発環境については、1.2.2 開発環境とライセンスを参照してください。
Windows
<製品インストールフォルダー>\development\android\push\native
Linux
/opt/FJSVimsrv/development/android/push/native

上記ディレクトリから開発用端末に資産をコピーし、プロジェクトとしてインポートします。次に、インポートしたプロジェクトを参照ライブラリプロジェクトとして設定します。

IMAPSプッシュ通知を利用するネイティブアプリケーションの開発には、以下の作業が必要です。

  1. マニフェストファイルの修正
  2. プッシュクライアント設定ファイルの作成
  3. プッシュクライアント設定ファイル設定、プッシュハンドラ初期化処理の作成

1.マニフェストファイルの修正

  • Wi-Fi機能の状態を参照(WiFi MACアドレスを利用)するため、以下のパーミッションを設定してください。

    android.permission.ACCESS_WIFI_STATE

  • IMEIを取得するため、以下のパーミッションを設定してください。IMEI(International Mobile Equipment Identifier)は、端末識別番号です。

    android.permission.READ_PHONE_STATE

  • ネットワークの接続/切断状態を取得するため、以下のパーミッションを設定してください。

    android.permission.ACCESS_NETWORK_STATE

  • プッシュ受信用のサービスをアプリケーション起動時および端末起動時に自動起動するには、以下の指定が必要です。
    • 端末の起動が完了したことをサービスが受け取れるように、以下のパーミッションを指定してください。

      "android.permission.RECEIVE_BOOT_COMPLETED"

    • レシーバーがインテントを受け取れるようにインテントフィルターと以下のパーミッションを指定してください。

      action android:name="android.intent.action.BOOT_COMPLETED

  • サービスとして、com.fujitsu.imaps.push.PushServiceクラス、または、その派生クラスを指定してください。
  • レシーバーとして、com.fujitsu.imaps.push.BootReceiverを指定してください。
        ...
    <uses-permission android:name="android.permission.ACCESS_WIFI_STATE" /><uses-permission android:name="android.permission.READ_PHONE_STATE" /><uses-permission android:name="android.permission.ACCESS_NETWORK_STATE" /><uses-permission android:name="android.permission.RECEIVE_BOOT_COMPLETED" />
    
    <application  ...>
        <activity ...>
                ...
        </activity>
        <service android:name="com.fujitsu.xxx.push.PushService" />    <receiver android:name="com.fujitsu.imaps.push.BootReceiver">        <intent-filter>            <action android:name="android.intent.action.BOOT_COMPLETED"/>        </intent-filter>    </receiver>
                   


2. プッシュクライアント設定ファイルの作成

プッシュハンドラに渡すパラメータを、プッシュクライアント設定ファイル(push.properties)に設定します。プッシュクライアント設定ファイルについては、付録G プッシュクライアント設定ファイルを参照してください。

3. プッシュクライアント設定ファイル設定、プッシュハンドラ初期化処理の作成

プッシュクライアント設定ファイル情報は、プッシュハンドラを利用する前に設定してください。

以下はプッシュクライアント設定ファイルの設定例です。

// プッシュサーバとの接続先をプッシュクライアント設定ファイルに設定する
push.ServerAddress = https://example.com/
push.SelfCertificate = true

以下はプッシュ通知を受信できる状態にする場合のプッシュハンドラ初期化処理例です。

public class Sample {
    // プッシュ部品のインスタンス
    private static PushManager mPushManager = null;

    // プッシュ部品から通知を受け取るためのコールバッククラスの宣言
    private class MyReceiver extends PushReceiver{
        @Override
        public void callback(int result, Bundle data) {
            // ここに通知されます
            if(result == PushDefine.RESULT_REG_SERVER_SUCCESS) {  // 初期化完了
            }
        }
    }

    public void executeSample() {
        // プッシュハンドラの初期化
        mPushManager = new PushManager(context, new MyReceiver());
        pm.bind(PushService.class);
        try {
            pm.init();
        } catch (PushException e) {
            e.printStackTrace();
        }
        …
    }
}

以下はプッシュ通知を受信できる状態にしない場合(登録ID払出だけ)のプッシュハンドラ初期化処理例です。任意のタイミングでプッシュ基盤サーバとの接続がおこなえます。

public class Sample {
    // プッシュ部品のインスタンス
    private static PushManager mPushManager = null;

    // プッシュ部品から通知を受け取るためのコールバッククラスの宣言
    private class MyReceiver extends PushReceiver{
        @Override
        public void callback(int result, Bundle data) {
            // ここに通知されます
            if(result == PushDefine.RESULT_REG_SERVER_SUCCESS) {  // 初期化完了
                // プッシュ基盤サーバと接続
                mPushManager.connect();
            }
        }
    }

    public void executeSample() {
        // プッシュハンドラの初期化
        mPushManager = new PushManager(context, new MyReceiver());
        pm.bind(PushService.class);
        try {
            pm.initAtomic();
        } catch (PushException e) {
            e.printStackTrace();
        }
        …
    }
}

ログ出力を行う場合、7.5.5 ログ出力のカスタマイズを参照してください。

認証の設定は、7.5.6 認証クラスの定義を参照してください。

拡張データを指定する場合は、7.5.7 拡張データの指定の指定を参照してください。

エラー通知受け取りを行う場合、7.5.8 IMAPSプッシュの処理結果受け取りを参照してください。


注意

  • ダウンロード方法により読み込み専用ファイルとなる場合がありますが、プロジェクト読み込み時にファイルの書き込み権限が必要となりますので、その際は権限の付与など必要な対処を実施してください。