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Systemwalker Software Configuration Manager 操作ガイド
FUJITSU Software

2.9.2 構成変更テンプレートの作成

構成変更テンプレート作成の流れを説明します。構成変更テンプレートは、マニュアル等のソフトウェアベンダーが提供する情報をもとに作成してください。

2.9.2.1 テンプレート情報の定義

構成変更テンプレート情報を決定します。以下の情報を指定してください。

項目

説明

名前

テンプレートの名前です。85文字以内の文字列(< > & " ' | , は指定不可)で指定してください。名前は省略できません。

スコープ

テンプレートのスコープです。兼任管理者とインフラ管理者の場合、初期値としてグローバルが設定されています。任意のスコープを選択してください。テナント管理者とテナント利用者の場合、所属するテナントのスコープ固定です。スコープは省略できません。

説明

テンプレートの説明です。256文字以内の文字列で指定してください。説明は省略できます。

2.9.2.2 処理の定義

実行する処理を決定します。以下の中から任意の処理を選択し、実行する順番を決めてください。同じ処理種別の処理を複数回選択することもできます。その後、選択した処理の処理名を85文字以内の文字列(< > & " ' | , は指定不可)で指定してください。初期値として処理種別の名前が設定されています。処理名は省略できません。

処理種別

説明

サーバ稼働確認

業務サーバの稼働状態を確認します。インストール前にサーバの稼働状態を確認する際などに使用します。

スクリプト実行

業務サーバに指定したスクリプトを転送し、実行します。インストーラを実行する際などに使用します。

実行可能なスクリプトについては『運用ガイド』の「スクリプトの作成/コマンドの指定」を参照してください。

OS再起動

業務サーバのOSを再起動します。インストール後にOSの再起動が必要なソフトウェアをインストールしたあとなどで、OSを再起動する際に使用します。

コマンド実行

業務サーバに指定したコマンドを実行します。インストーラを実行する際などに使用します。

実行可能なコマンドについては『運用ガイド』の「スクリプトの作成/コマンドの指定」を参照してください。

ファイル配付

業務サーバに指定したファイルを配付します。インストーラを配付する際などに使用します。

  • 配付先にすでに同名のファイルが存在する場合、上書きされます。

  • 業務サーバがLinuxまたはSolarisの場合、配付したファイルのアクセス権限は644となります。

ファイル収集

業務サーバのファイルを収集し、管理サーバの指定したディレクトリへ格納します。格納先は、格納先の基準となるディレクトリ配下のディレクトリを指定します。インストールログなどの実行結果を収集する際などに使用します。

  • 格納先のディレクトリが存在しない場合、自動で作成されます。

  • 格納先にすでに同名のファイルが存在する場合、上書きされます。

  • 管理サーバがLinuxの場合、収集したファイルのアクセス権限は755となります。

格納先の基準となるディレクトリ

格納先の基準となるディレクトリは、管理サーバの下記ディレクトリです。格納先の基準となるディレクトリの変更方法は、『運用ガイド』の「格納先の基準となるディレクトリの変更」を参照してください。

Windows】

%ProgramData%\Fujitsu\SWCFMGM\storagedir

Linux】

/var/opt/FJSVcfmgm/storagedir

2.9.2.2.1 ワークディレクトリ

ワークディレクトリとは、構成変更を実行した際に、業務サーバ上にジョブごとに作成されるディレクトリです。以下の特長があります。

注意

  • コマンド実行やスクリプト実行の処理で、ワークディレクトリを削除しないようにしてください。ワークディレクトリを削除すると、構成変更が正しく動作しない場合があります。

  • ジョブ終了時に、業務サーバが正しく稼働していない場合、ワークディレクトリの削除に失敗します。その場合、ジョブ終了後に、手動で下記のディレクトリを削除してください。その際、誤って終了していないジョブのワークディレクトリを削除しないようにしてください。

    【Windows】

    [Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGB\var\process\<ジョブID>_<yyyyMMddHHmmss>

    【Linux/Solaris】

    /var/opt/FJSVcfmgb/process/<ジョブID>_<yyyyMMddHHmmss>

2.9.2.3 設定情報の定義

処理の設定情報を決定します。処理種別により以下の設定情報の値を決めてください。値には、固定値またはパラメーターを指定します。

2.9.2.4 パラメーターの定義

パラメーターを決定します。パラメーターに256文字以内で説明をつけることができます。説明は省略できます。

パラメーターは、構成変更テンプレートから構成変更を実行する際に値を指定します。指定できる値は、パラメーターの種別により異なります。

パラメーターの種別

説明

サーバ

サーバです。業務サーバの中から値となるサーバを指定します。

ファイル

ファイルです。値となるファイルを資産の中から指定します。また、管理コンソールからファイルをアップロードすることもできます。その場合、アップロードできるファイルのサイズは、2MBまでです。ファイル名が、255文字以内でASCIIコードの印字可能文字のみで構成されたファイルを指定できます。

文字列

文字列です。任意の文字列を指定します。空文字も指定可能です。

数値

数値です。「-2,147,483,648」から「2,147,483,647」までの数値を指定します。

真偽値

真偽値です。「true」または「false」の真偽値を指定します。

パスワード

パスワードです。任意のパスワードを文字列で指定します。値は「****」で表示されます。空文字も指定可能です。

設定情報に指定できるパラメーター種別

設定情報に指定できるパラメーターの種別を以下に示します。文字列以外のパラメーター種別も、文字列としても扱うことができます。サーバを文字列として扱う場合、値となるサーバのIPアドレスが文字列として評価されます。ファイルを文字列として扱う場合、値となるファイルのファイル名が文字列として評価されます。

処理種別

設定情報

指定できるパラメーターの種別

サーバ稼働確認

対象

サーバ

監視時間

数値

スクリプト実行

対象

サーバ

スクリプト

ファイル

引数

文字列

正常復帰値

文字列

OS再起動

対象

サーバ

コマンド実行

対象

サーバ

コマンド

文字列

引数

文字列

正常復帰値

文字列

ファイル配付

対象

サーバ

配付ファイル

ファイル

配付先

文字列

ファイル収集

対象

サーバ

収集ファイル

文字列

格納先

文字列

2.9.2.5 ソフトウェアインストールの構成変更テンプレートを作成する際の注意事項

インストールを行う構成変更テンプレートを作成する際の注意事項について説明します。構成変更でインストール可能なソフトウェアは、サイレントインストールが可能なソフトウェアのみです。以下の注意事項にしたがいコマンド実行またはスクリプト実行の処理で、サイレントインストールを実行してください。

インストール時に再起動が必要なソフトウェア

インストール時に再起動が必要なソフトウェアの場合、コマンド実行またはスクリプト実行の処理でサイレントインストール後、再起動の処理で再起動を行ってください。インストール時に自動的に再起動が行われるソフトウェアのインストールは、以下の方法で行ってください。

インストール時の自動再起動を抑止できるソフトウェア

コマンド実行またはスクリプト実行の処理で、自動再起動を抑止してサイレントインストール後、再起動の処理で再起動を行ってください。

インストール時の自動再起動を抑止ができないソフトウェア

コマンド実行またはスクリプト実行の処理で、サイレントインストールを実行してください。その際、コマンド実行またはスクリプト実行の処理が構成変更の最後の処理となるようにしてください。また、コマンド実行またはスクリプト実行の処理で実行するコマンドやスクリプトがサイレントインストール開始後すぐに復帰するように、サイレントインストールを非同期で実行してください。

Windowsの場合、PowerShellのStart-Processを利用することにより、非同期でコマンドを実行することができます。OS標準のstartコマンドは使用できません。実行するコマンドの例を以下に示します。

例)

powershell -Command Start-Process -FilePath 'C:\wok\setup.exe'

インストール時に実行ユーザーの指定が必要なソフトウェア

Administrator権限を持つユーザーやドメインユーザーでインストールの実行が必要なソフトウェアの場合、コマンド実行やスクリプト実行の処理で実行ユーザーを変更してサイレントインストールを実行します。業務サーバのOS種別により、以下の方法で実行ユーザーを変更することができます。

【Windows】

Microsoftが公開しているPsToolsを利用します。事前にPsToolsを業務サーバに配付し、コマンド実行の処理で、PsToolsに実行するユーザーと実行するコマンドを指定します。実行するコマンドの例を以下に示します。PsToolsの詳細は、Microsoftが公開している情報を参照してください。

例)

C:\tmp\PsExec.exe /accepteula \\localhost -u "cfmg.local\cfmgadmin" -p "systemwalker#1" "C:\work\setup.exe"

【Linux/Solaris】

OS標準のsuコマンドを使用します。実行するコマンドの例を以下に示します。

例)

su - cfmgadmin -c /tmp/setup.sh

インストール時にウィンドウが起動するソフトウェア

Windowsのソフトウェアでサイレントインストール時にウィンドウが起動するソフトウェアの場合、コマンド実行やスクリプト実行の処理で実行するコマンドやスクリプトから直接サイレントインストールを実行することはできません。コマンド実行またはスクリプト実行の処理で実行するコマンドやスクリプトがサイレントインストール開始後すぐに復帰するように、サイレントインストールを非同期で実行してください。

Windowsの場合、PowerShellのStart-Processを利用することにより、非同期でコマンドを実行することができます。OS標準のstartコマンドは使用できません。実行するコマンドの例を以下に示します。

例)

powershell -Command Start-Process -FilePath 'C:\wok\setup.exe'