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Interstage Job Workload Server クラスタ構築・運用ガイド
FUJITSU Software

4.3.2 フェールオーバ時のジョブの扱い

フェールオーバ発生時のジョブキューに存在したジョブの扱いについて、以下の単位で説明します。

デマンドジョブ

デマンドジョブの扱いについて説明します。
対象のジョブは、フェールオーバ後、以下のように扱います。

異常停止時のジョブの状態

フェールオーバ後のジョブの扱い

実行待ち

実行待ち

実行中

実行開始処理中

異常終了 (ジョブ終了コード=0x60000602 :ジョブ状況不明)

ジョブ定義解析中

ジョブの実行依頼中

ファイルの排他獲得中

ファイルアロケーション中

実行中

実行終了処理中

キャンセル中

保留

保留


参照

ジョブ終了コードについては、“Interstage Job Workload Server メッセージ集”の“ジョブ終了コード”を参照してください。

参照

  • ジョブログ、異常時退避用ディレクトリについては、“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“ジョブログ”を参照してください。

  • ジョブログの運用、異常時退避用ディレクトリの運用については、“4.1.6 ジョブログの運用”を参照してください。

スケジュールジョブ

Systemwalker Operation Managerよりジョブの実行依頼したスケジュールジョブに対するジョブの扱いについて説明します。
Systemwalker Operation Managerの実行継続モードの設定により、Systemwalker Operation Managerの再起動後のジョブの扱いが異なります。


参考

実行継続モードとは
Systemwalker Operation Managerが異常停止した場合でも、バッチ実行基盤に投入されたジョブは強制終了されず実行を継続させることができます。
Systemwalker Operation Managerが再起動された時に、バッチ実行基盤に投入したジョブの状態を確認して、スケジュール情報ファイルに自動的に反映します。
終了したジョブに対して後続のジョブがある場合は、自動的にジョブネットが再起動されて、業務の実行を継続します。

実行継続モードの設定は、実行継続モード切り替えコマンド(jmmodeコマンド)によって行えます。

参照

実行継続モードの設定手順については、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”を参照してください。

実行継続モード切り替えコマンドについては、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”

を参照してください。

実行継続モードが有効の場合

フェールオーバ後にバッチシステムが起動すると、Systemwalker Operation Managerが実行依頼したスケジュールジョブの最新の状態をもとに、バッチ業務の運用を継続します。
バッチ実行基盤のジョブの扱いと、Systemwalker Operation Managerクライアントの表示について以下の表に示します。

バッチ受付サービス異常停止時のジョブの状態

バッチ実行基盤のジョブの扱い

Systemwalker Operation Managerクライアントの表示

実行待ち

実行待ち

実行待ち

実行中

実行開始処理中

異常終了
(ジョブ終了コード=0x60000602 :ジョブ状況不明)

終了
(ジョブの終了コード=255 : ジョブ終了コードが256以上です)

ジョブ定義解析中

ジョブの実行依頼中

ファイルの排他獲得中

ファイルアロケーション中

実行中

実行終了処理中

キャンセル中

保留

保留

保留

  • Systemwalker Operation Manager クライアントの[前回履歴]シートや、[ジョブの出力情報]ウィンドウによってジョブログを参照することができます。

  • フェールオーバ後、異常終了扱いのジョブは、ジョブの実行結果をジョブログに出力し終了します。それ以外のジョブは継続されます。

  • 上記で異常終了したジョブのジョブログに出力される情報は、“デマンドジョブ”の時と同じです。運用者は“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“ジョブが異常終了した場合の対処”の手順に従ってください。

参照

  • Systemwalker Operation Manager クライアントについては、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”を参照してください。

  • Systemwalker Operation Managerの終了コードについては、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

  • バッチ実行基盤のジョブ終了コードについては、“Interstage Job Workload Server メッセージ集”の“ジョブ終了コード”を参照してください。

  • ジョブログ、異常時退避用ディレクトリについては、“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“ジョブログ”を参照してください。

  • ジョブログの運用、異常時退避用ディレクトリの運用については、“4.1.6 ジョブログの運用”を参照してください。

実行継続モードが無効の場合

フェールオーバ後にバッチシステムが起動すると、バッチ実行基盤は、Systemwalker Operation Managerが実行依頼したジョブより、実行中だったジョブは異常終了と扱い、それ以外のジョブは削除します。

Systemwalker Operation Managerは、バッチ実行基盤に実行依頼したすべてのジョブを異常終了として扱います。

バッチ実行基盤のジョブの扱いと、Systemwalker Operation Managerクライアントの表示について以下の表に示します。

異常停止時のジョブの状態

バッチ実行基盤のジョブの扱い

Systemwalker Operation Managerクライアントの表示

ジョブ終了コード

ジョブログ

ジョブの終了コード

前回履歴

実行待ち


(ジョブを削除)

×

239
(ジョブ実行中にジョブスケジューラデーモンが停止しました)

×

実行中

実行開始処理中

0x60000602
(ジョブ状況不明)

ジョブ定義解析中

ジョブの実行依頼中

ファイルの排他獲得中

ファイルアロケーション中

実行中

実行終了処理中

キャンセル中

保留


(ジョブを削除)

×

○ : 出力します
× : 出力しません
- : ありません

  • Systemwalker Operation Manager クライアントの[前回履歴]シートや、[ジョブの出力情報]ウィンドウによってジョブログを参照することはできません。

  • 実行中だったジョブのジョブログは、バッチサーバ上に出力したジョブログを参照してください。ジョブログに出力される情報は、“デマンドジョブ”の時と同じです。運用者は“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“ジョブが異常終了した場合の対処”の手順に従ってください。

  • 実行待ちや保留のスケジュールジョブはジョブキューより削除されます。ジョブキューより削除された場合、ジョブログは出力されません。

参照

  • ジョブログ、異常時退避用ディレクトリについては、“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“ジョブログ”を参照してください。

  • ジョブログの運用、異常時退避用ディレクトリの運用については、“4.1.6 ジョブログの運用”を参照してください。