同一筐体で“Interstage Business Application Server”と“Interstage Job Workload Server”を運用するシステムの退避/復元について説明します。
退避/復元を実施する場合、以下の資源単位ですべてについて同期をとって実施してください。
アプリケーションサーバ環境資源
非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境資源
バッチ実行基盤(Java)の実行環境の資源
また、バッチ実行基盤の環境資源だけの退避/復元や、アプリケーション連携実行基盤の環境資源だけの退避/復元はできません。
退避/復元はバッチ実行基盤とアプリケーション連携実行基盤の環境資源の両方を同時に実施してください。
アプリケーションサーバ環境資源
対象資源 | 使用機能 | ||
---|---|---|---|
バッチ実行基盤 | 非同期アプリケーション連携実行基盤 | 同期アプリケーション連携実行基盤 | |
バッチサービス資源 | ○ | × | × |
バッチワークユニット資源 | ○ | ○ | ○ |
Interstageのサービス資源 | ○ | ○ | ○ |
バッチワークユニットの配備元資源 | ○ | × | × |
配備したコマンドやシェルスクリプト | ○ | × | × |
rcプロシジャ | × | ○ | ○ |
unitファイル | × | ○ | ○ |
サーバアプリケーション配備元資源 | × | ○ | ○ |
アプリケーション連携実行基盤の管理コンソール資源 | × | ○ | ○ |
ユーザログ定義資源 | × | ○ | ○ |
○:退避/復元が必須です。
×:退避/復元が不要です。
非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境資源
対象資源 | 運用形態 | |||
---|---|---|---|---|
メッセージとデータベースの整合性保証機能を使用する | メッセージとデータベースの整合性保証機能を使用しない | |||
メッセージトラッキング機能を使用する | メッセージトラッキング機能を使用しない | メッセージトラッキング機能を使用する | メッセージトラッキング機能を使用しない | |
フロー定義データベース資源 | ○ | ○ | ○ | ○ |
メッセージトラッキングデータベース資源 | △ (*1) | ― | △ (*1) | ― |
メッセージ格納データベース | ○ | ○ | - | - |
業務用データベース | ○ | ○ | △ (*2) | △ (*2) |
○:退避/復元が必須です。
△:退避/復元を任意で行ってください。
-:退避/復元が不要です。
*1: 業務としてリストア後にメッセージトラッキングの運用を引き継ぐ場合は、バックアップ・リストア資源の対象としてください。
*2: 業務内容に合わせてバックアップ・リストア資源の対象としてください。
バッチ実行基盤(Java)の実行環境の資源
バッチ実行基盤(Java)の退避/復元が必要な資源の一覧については、“Interstage Job Workload Server バッチ実行基盤(Java)”の“資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更”を参照してください。
システムの各資源の退避は以下の手順で行います。
システムの運用停止については、本書の“3.1.1.2 システムの運用停止”の手順に従ってください。
システムの運用開始については、本書の“3.1.1.1 システムの運用開始”の手順に従ってください。
ジョブスケジューラ資源の退避は、Systemwalker Operation Managerに従ってください。
業務データベース資源の退避は、使用しているデータベース製品に従ってください。
アプリケーションサーバ環境資源の退避は、以下の手順で行ってください。
退避資源を格納するディレクトリの作成
退避資源を格納するディレクトリを1つ作成します。このディレクトリ配下に、アプリケーションサーバ環境資源を格納します。
アプリケーションサーバ環境資源の格納に必要なディスク容量は以下です。
対象資源 | 必要なディスク容量 |
バッチサービス資源 | “Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“バッチサーバ環境資源の容量見積もり”を参照してください。
|
バッチワークユニット資源 | |
Interstageのサービス資源 | |
バッチワークユニットの配備元資源 | |
配備したコマンドやシェルスクリプト | |
rcプロシジャ | 以下のコマンドで得たディスクの使用量の合計 |
unitファイル | 以下のコマンドで得たディスクの使用量の合計 |
サーバアプリケーション配備元資源 | バッチワークユニットの配備元資源と同様の方法で求めてください。 |
| 以下のコマンドで得たディスクの使用量 du -hs /opt/FJSVisgui/etc/mcadminenv.xml |
| 業務処理実行アプリケーション単位のログ運用で、ログ定義ファイルを“/opt/FJSVibs/etc”配下に格納しない運用を行っている場合は、以下のコマンドで得たディスクの使用量の合計 du -hs ユーザログのログ定義ファイルのパス (*1) |
*1:ログ定義ファイルの格納ディレクトリについては、業務処理実行アプリケーションの初期化パラメタ“uji.logConf”に設定された値を確認してください。
参照
初期化パラメタの詳細は、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“初期化パラメタ”を参照してください。
各資源の退避
各資源の退避方法を以下に示します。
対象資源 | 退避方法 |
---|---|
バッチサービス資源 | “Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“バッチサーバ環境資源の退避”を参照してください。
|
バッチワークユニット資源 | |
Interstageのサービス資源 | |
バッチワークユニットの配備元資源 | |
配備したコマンドやシェルスクリプト | |
rcプロシジャ | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“RCプロシジャファイルのバックアップ”を参照してください。 |
unitファイル | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“unitファイルのバックアップ”を参照してください。 |
サーバアプリケーション配備元資源 | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“サーバアプリケーション配備元ディレクトリのバックアップ”を参照してください。 |
| “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“Interstage Business Application Server用 Interstage管理コンソール資源のバックアップ”を参照してください。 |
| “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“ユーザログ定義資源のバックアップ”を参照してください。 |
非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境資源の退避を行ってください。
参照
非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境の退避手順は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“バックアップ・リストア”の注意事項、および“データベース環境資源のバックアップ(Symfowareの場合)”、“アンロード・ロード(Symfowareの場合)”を参照してください。
バッチ実行基盤(Java)の資源の退避を行ってください。
参照
バッチ実行基盤(Java)の資源の退避手順は、“Interstage Job Workload Server バッチ実行基盤(Java)”の“バックアップの手順”を参照してください。
システムの各資源の復元は以下の手順で行います。
システムの運用停止については、本書の“3.1.1.2 システムの運用停止”の手順に従ってください。
システムの運用開始については、本書の“3.1.1.1 システムの運用開始”の手順に従ってください。
ジョブスケジューラ資源の復元は、Systemwalker Operation Managerに従ってください。
業務データベース資源の退避は、使用しているデータベース製品に従ってください。
参照
バッチ実行基盤の動作確認については、“Interstage Job Workload Server セットアップガイド”の“バッチ実行基盤の動作確認”を参照してください。
注意
バッチ実行基盤の環境を復元した後の動作確認では、ジョブスプールの中身も復元されているので、バッチ受付サービスは必ず初期化モードで起動してください。
非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境資源の復元を行ってください。
参照
非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境の退避手順は、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“バックアップ・リストア”の注意事項、“データベース環境資源のリストア(Symfowareの場合)”、および“アンロード・ロード(Symfowareの場合)”を参照してください。
各資源の復元方法を以下に示します。
対象資源 | 復元方法 |
---|---|
バッチサービス資源 | “Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“バッチサーバ環境資源の復元”を参照してください。
|
バッチワークユニット資源 | |
Interstageのサービス資源 | |
バッチワークユニットの配備元資源 | |
配備したコマンドやシェルスクリプト | |
rcプロシジャ | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“RCプロシジャファイルのリストア”を参照してください。 |
unitファイル | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“unitファイルのリストア”を参照してください。 |
サーバアプリケーション配備元資源 | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“サーバアプリケーション配備元ディレクトリのリストア”を参照してください。 |
アプリケーション連携実行基盤の管理コンソール資源 | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“Interstage Business Application Server用 Interstage管理コンソール資源のリストア”を参照してください。 |
ユーザログ定義資源 | “Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“ユーザログ定義資源のリストア”を参照してください。 |
バッチ実行基盤(Java)の資源の復元を行ってください。
参照
バッチ実行基盤(Java)の資源の復元手順は、“Interstage Job Workload Server バッチ実行基盤(Java)”の“リストアの手順”を参照してください。