List Worksでは、新旧のオーバレイを同一オーバレイ名で管理できます。新旧のオーバレイを管理することを、「履歴管理」または「世代管理」といいます。
例えば、2007年度に、ある帳票のオーバレイパターンを更新した場合でも、2006年度の印刷データは2006年度用のオーバレイを使用して表示できます。
オーバレイの履歴管理を行っているか否かによって、変更されたオーバレイの更新の扱いが以下のように異なります。
オーバレイの履歴管理を行わない場合
変更されたオーバレイが転送されてくると、オーバレイは履歴管理されずに、そのまま新しいオーバレイとして置き換わります。
オーバレイの履歴管理を行っている場合
変更されたオーバレイを登録すると、今まで使用していたオーバレイが1世代前として自動的に履歴管理されます。
オーバレイの履歴管理は、リスト管理サーバ、およびList Worksクライアント(リストナビのマイ コンピュータ)に複写したオーバレイに対して行うことができます。
扱う帳票とオーバレイの履歴管理の関係を以下に示します。
扱う帳票の種類 | リスト管理サーバでの履歴管理 | List Worksクライアントでの履歴管理 | |
---|---|---|---|
Windows版 | Solaris版/Linux版 | ||
一般アプリ帳票 | 4096世代まで自動管理 | - | 4096世代まで自動管理 |
NetCOBOL/MeFt帳票およびList Creator帳票 | 4096世代まで自動管理 | 255世代まで自動管理、またはlvsvovlコマンドで登録(255世代まで管理) | 4096世代まで自動管理 |
富士通ホスト帳票 (注) | 4096世代まで自動管理 | lvsvovlコマンドで登録(255世代まで管理) | 4096世代まで自動管理 |
IBMビジネスサーバ帳票 | 4096世代まで自動管理 | - | 4096世代まで自動管理 |
-:未サポート
注:
FNA通信形態(Windows版のみ)の分散印刷運用時に、APSのライタ定義で「TERMOVERLAY(NO)」を指定した場合は、利用不可
Solaris版/Linux版の場合、以下のオーバレイ世代管理方法があります。
今まで使用していたオーバレイを1世代前として登録する運用(デフォルト)
変更したオーバレイを最新世代として登録する運用
変更したオーバレイを最新世代として登録する運用を行う場合は、lvsetognコマンドでオーバレイ世代管理方法を変更します。
オーバレイ世代管理方法を変更することで、デフォルトの世代管理方法と比較して、オーバレイ世代管理の実行時間が以下のように改善されます。オーバレイ世代管理方法を変更して運用することを推奨します。
オーバレイ世代を自動管理する場合
オーバレイパターン更新時の帳票の登録時間が短縮されます。
オーバレイ世代をlvsvovlコマンドで管理する場合
オーバレイ世代を登録または削除する時間が短縮されます。
現在運用中の場合で、世代管理方法を変更する場合は、“17.4 オーバレイ世代管理方法の変更 <Solaris版/Linux版のみ>”を参照してください。 lvsetognコマンドについては、“コマンドリファレンス”を参照してください。
注意
Windows版、およびList Worksクライアントでのオーバレイの履歴管理は、日時を比較することによって世代を区別しています。このため、同じ日時にオーバレイが作成された場合は、後から作成されたオーバレイは新しいオーバレイとして認識されません。
Windows版、およびList Worksクライアントでのオーバレイの履歴管理では、帳票に対するオーバレイの作成日時は、帳票の作成日時より古い日時か、同じ日時になっている必要があります。なお、帳票の作成日付よりも新しいオーバレイだけが存在する場合は、最新の日付のオーバレイが使用されます。
オーバレイを変更した場合、運用前に事前に帳票を登録して表示および印刷結果に問題がないことを確認されることをお奨めします。なお、List Creator帳票の場合は、List Creatorデザイナでオーバレイ以外の定義を変更して保存すると、オーバレイの作成日時が更新されます。