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Interstage List Works V10.4.0 帳票保管活用機能設計・運用ガイド(拡張パッケージ)
FUJITSU Software

10.10 処理が遅くなった場合の対処

帳票保管活用機能を使用中に、処理が遅くなった場合の対処について、以下に説明します。

参考

List Works組込データベースまたはSymfowareを使用している環境で、本項で説明している以下の対処を行っても改善されない場合には、“11.2 List Works組込データベースまたはSymfowareに関して採取する情報”を参照し、保守情報収集ツールで採取した情報とともに弊社技術員にご連絡ください。

  • リスト管理サーバとの接続時間の改善方法

  • 帳票一覧の表示時間の改善方法

  • 帳票の表示時間の改善方法

  • 帳票の印刷時間の改善方法

  • 帳票の検索時間の改善方法

  • 保管フォルダの作成時間の改善方法

リスト管理サーバとの接続時間の改善方法

List Worksによる作業で、処理、および動作が遅くなった場合に考えられる原因と、その対策について、以下に説明します。

  • 接続時間は、リスト管理サーバの保管フォルダ数に依存します。不要な保管フォルダを削除し、運用に合わせた適正な保管フォルダ構成とすることをお勧めします。

    ただし、極端な保管フォルダの削減により、1つの保管フォルダに格納される帳票数が多くなると、帳票一覧表示時の性能が悪くなるため、注意が必要です。保管フォルダ内の帳票数は2,000帳票以内にすることを奨励します。

  • List Worksでは、通信回線上のデータを圧縮して通信する機能があります。運用する環境(回線速度、データ量など)によっては、データを圧縮することにより、処理が早くなる場合があります。

    データを圧縮して通信する場合は、リストナビの【オプション】ダイアログボックスにおいて【接続】タブの「データを圧縮して通信する」をチェックしてください。

    Webクライアントから使用する場合は、Web連携の動作環境の変更を行います。ListGatewayの環境設定ファイル(ListGateway.properties)で設定されている「socket.compress」の値を圧縮するように変更してください。

     ListGatewayの環境設定ファイル(ListGateway.properties)の詳細については、“セットアップガイド”を参照してください。
  • Windowsがホスト名を解決するために時間がかかっている場合があります。HOSTS ファイルにホスト名とIP アドレスの対応を定義してください。


帳票一覧の表示時間の改善方法

リストナビで、指定された保管フォルダ配下の帳票一覧を表示する時間は、保管フォルダ内の帳票数に依存します。保管フォルダ内の帳票数は2,000帳票以内にすることを奨励します。

定期的に保管フォルダを監視してください。必要な帳票であるが、日常参照しない帳票はファイリングして保管し、不要な帳票は削除してください。

【表示条件の設定】ダイアログボックスで、一覧に表示する帳票を絞り込むことで改善する場合もあります。

また、Windows版/Linux版では、保管データベースのフラグメンテーション発生により帳票一覧の表示時間が遅くなる場合が考えられます。フラグメンテーションの発生状況を確認して、発生した場合はフラグメンテーションを解消してください。

保管データベースのフラグメンテーションの発生状況の確認と解消方法については、“第21章 保管データベースのフラグメンテーションの監視/解消”を参照してください。

帳票の表示時間の改善方法

帳票登録中はList Worksサーバに負荷がかかっているため、帳票の表示に時間がかかることがあります。帳票登録中に、帳票表示などクライアントからの操作を行わないことを奨励します。


帳票の印刷時間の改善方法
  • ローカル印刷の場合

    出力先プリンタのプリンタドライバの問題で、印刷に時間を要する場合があります。プリンタドライバを最新に更新する、または印刷解像度を変更するなど、オペレーティングシステムのプリンタの環境を見直してください。

  • リモート印刷の場合

    印刷フォルダに帳票が多く残っている場合、印刷の性能が劣化することがあります。定期的に印刷フォルダを監視し、不要な帳票を削除してください。

    すべての印刷フォルダ内にある帳票数の合計は、500帳票以内であることを奨励します。500帳票を越える場合、List Worksサーバが安定稼動しない場合があります。

  • ポーリング印刷の場合

    ポーリング印刷の性能が劣化した場合、以下を見直してください。

    • ポーリング印刷で監視する保管フォルダに帳票が多く残っている場合、ポーリング印刷の性能が劣化することがあります。ポーリング印刷済みの帳票は定期的に削除するようにしてください。ポーリング印刷が完了した帳票については、操作ログ/実行履歴を確認してください。

       操作ログ/実行履歴については、“メッセージ集”を参照してください。
    • ポーリング印刷において、指定した保管フォルダの帳票の一覧を監視する間隔の設定値が(ListGateway.propertiesのpollingprint.watchtimeで指定)が小さくないかを確認してください。小さくなっている場合、Webゲートウェイサーバの負荷が高くなり、ポーリング印刷の性能が劣化する場合があります。


帳票の検索時間の改善方法

リストナビで、現在開いている帳票における検索時間は、その帳票のページ数が多いほど遅くなります。

複数帳票を1帳票としてまとめる場合は、帳票参照性、検索時間の増加にも配慮する必要があります。

特定の項目を検索する業務の場合、抜き出し検索を使用することをお奨めします。


データ変換時間の改善方法

データ変換時間は、その帳票のページ数と帳票項目が定義されている数が多いほど遅くなります。

また、「各レコードの先頭に変換する項目」に帳票項目を追加すると、データ変換する行(レコード)が多いほど、データ変換に時間がかかります。そのため、不要な帳票項目、または「各レコードの先頭に変換する項目」から、不要な帳票項目を削除してください。

 【データ変換する項目の設定】ダイアログボックスについては、“ダイアログボックスリファレンス”を参照してください。

保管フォルダの作成時間の改善方法

List Worksクライアントの環境設定で、「ファイリング機能を使用する」がチェックされている場合、ファイリンググループの数、およびファイリング対象の保管フォルダ数が多いほど、保管フォルダの作成に時間がかかります。ファイリンググループの数、およびファイリング対象の保管フォルダ数が多いときに保管フォルダを作成する場合は、「ファイリング機能を使用する」にチェックを入れないでください。

 【List Worksクライアント環境設定】ダイアログボックスについては、“ダイアログボックスリファレンス”を参照してください。