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Interstage List Works V10.4.0 帳票保管活用機能設計・運用ガイド(拡張パッケージ)
FUJITSU Software

3.8 帳票の振り分け設計

リスト管理サーバで受信した帳票を、保管フォルダ、または印刷フォルダに登録することを振り分けといいます。

振り分けは、帳票出力元のアプリケーションで定義した帳票情報(振り分け先)、または受信フォルダで指定した振り分け条件に従って行われます。複数のフォルダに同時に振り分けるように指定することもできます。


帳票を振り分けて登録する運用を行う場合の設計をします。振り分けを行うためには、以下の項目を検討します。この情報は、帳票の振り分けを考慮した環境構築や、帳票の登録時に付加する帳票情報に有効になります。

振り分け先

どの帳票を、どのフォルダに振り分けるか設計します。“3.7.2 帳票の管理構成”で設計した保管フォルダの構成をもとに検討します。

振り分け先の情報をどこで設定するか

振り分け先となる情報を、帳票出力元で設定するのか、リスト管理サーバで設定するのか、運用に合わせて検討します。設定方法は扱う帳票ごとに異なります。

扱う帳票の種類によって、利用できる方法は以下のように異なります。

振り分け方法

一般アプリ帳票
(注1)

NetCOBOL/MeFt帳票
および
List Creator帳票

富士通ホスト帳票

IBMビジネスサーバ帳票

受信フォルダの振り分け条件定義

List Worksプリンタドライバのプロパティ

×

×

×

管理情報定義ファイル

×

×

×

帳票出力元

×

○ (注2)

○ (注3)

○ (注5)

帳票登録コマンド

×

×

○ (注4)

×

情報連携ファイル

×

×

○ (注4)

×

○:利用できる
×:利用できない

注1:

Windows版の場合に扱うことができる帳票と振り分け方法です。

注2:

電子帳票情報ファイルで振り分け先を設定します。List Creator帳票の場合、List Creatorデザイナの帳票業務情報、またはList Creatorのprprintコマンドのin2オプションで振り分け先を設定することができます。

注3:

APS/NP、OSIV LISTVIEW、PrintASSORTの情報連携で振り分け先を設定します。

注4:

Solaris版/Linux版の場合に、ファイル転送運用で印刷データを受信する際に利用できる振り分け方法です。

注5:

e-SYOHSI for 400 ListWORKS連携オプションで振り分け先を設定します。

振り分け方法の優先順位

複数の振り分け方法で設定している場合は、以下の優先順位で有効になります。

一般アプリ帳票の場合
  1. 管理情報定義ファイルの振り分け先

  2. List Worksプリンタドライバのプロパティに設定してある振り分け先

  3. 受信フォルダの振り分け条件定義

NetCOBOL/MeFt帳票の場合
  1. 電子帳票情報ファイル(NetCOBOLの印刷情報ファイルに添付、またはMeFtのプリンタ情報ファイルに添付)で指定した振り分け先

  2. 受信フォルダの振り分け条件定義

List Creator帳票の場合
  1. 電子保存情報に関するオプションで指定した振り分け先

  2. 電子帳票情報ファイルで指定した振り分け先

  3. List Creatorデザイナで指定した振り分け先

  4. 受信フォルダの振り分け条件定義

富士通ホスト帳票の場合
  1. 帳票出力元で振り分け先を指定

  2. 帳票登録コマンドのオプションに振り分け先を指定 <Solaris版/Linux版のみ>

  3. 情報連携ファイルに振り分け先を指定して帳票登録コマンドに設定 <Solaris版/Linux版のみ>

  4. 受信フォルダの振り分け条件定義

受信フォルダで振り分ける場合に、振り分けの条件となるキー

受信フォルダで振り分ける場合は、どの条件の帳票を、どの保管フォルダまたは印刷フォルダに登録するか検討します。また、振り分けの条件となる条件キーの検討をします。

条件キーには、以下のものがあります。

振り分け条件に定義できる条件キーは、扱う帳票ごとによって異なります。

条件キー

一般アプリ帳票

NetCOBOL/MeFt帳票
および
List Creator帳票

富士通ホスト帳票
(分散印刷運用)

富士通ホスト帳票
(ファイル転送運用)

ユーザID

×

ジョブ名

×

×

×

タイトル

ジョブ番号

×

×

×

コメント

備考1~4

×

×

すべての帳票

○:設定できる条件キー
×:設定できない条件キー


振り分け先や振り分け条件の定義は、受信フォルダのダイアログボックスで設定します。

  受信フォルダでの定義方法については、“6.3 受信フォルダの操作と動作環境の設定”を参照してください。

注意

  • 受信フォルダの振り分け条件の定義数は、必ず200件以内としてください。200件を超えると、登録処理に時間がかかる場合があります。振り分け条件が200件を超える場合は、帳票情報で振り分け先を指定してください。

  • 富士通ホスト帳票を振り分ける場合、受信フォルダのプロパティで設定する振り分け条件の定義の条件文字列には、半角カナを使用することはできません。

振り分け条件キーの追加および編集 <FNA通信形態を利用した分散印刷運用の場合>

富士通ホスト帳票を扱う場合において、FNA通信形態を利用した分散印刷運用時に、受信フォルダの振り分け条件キーに加えて、帳票内の文字列を振り分けの条件キーとして定義できます。また、条件キーを編集することもできます。  

富士通ホスト帳票を扱う場合における出力単位と分割方法

富士通ホストの帳票アプリケーションが1ジョブステップで出力する帳票を、List Worksは1帳票として扱います。このため、1ジョブステップで1帳票を1つのファイルとして出力するようにしてください。

帳票を富士通ホストからリスト管理サーバに転送する前に、分割する必要があるかどうかを検討します。複数の帳票を1帳票として出力している場合は、どのような方法で分割するのかを設計します。

1ジョブステップ/1ジョブの場合の出力

複数ジョブステップ/1ジョブの場合の出力

注意

  • 複数ジョブステップ/1ジョブの場合、List Worksでは1ジョブで管理する帳票に付加される日本語帳票名などの帳票情報は、1つになります。

  • 帳票ごとに異なる帳票情報を付加し、ジョブステップごとに帳票を分割したいときは、OSIV LISTVIEW、またはOSIV PrintASSORTを使用して帳票情報を設定する必要があります。

参考

富士通ホストがMSPの場合、帳票アプリケーションを実行するJCLのSYSOUT DD文に、FREE=CLOSEパラメタを追加することで、SYSOUTデータセット単位に帳票を分割することができます。

FREE=CLOSEパラメタを指定すると、ジョブ、またはジョブステップの終了を待たずに、SYSOUTデータセット(印刷データ)が作成された時点でリスト管理サーバに転送されます。