サーバ動作環境ファイルを登録するコマンドです。スーパーユーザだけが実行することができます。
サーバ動作環境ファイルの内容に従い、リスト管理サーバの動作環境が設定されます。設定が正常に終了すると、List Worksシステムディレクトリに、サーバ動作環境ファイルのバックアップファイル(lvsvenv.BAK)を作成します。
サーバ動作環境ファイルの形式やひな型の場所など、作成については、“セットアップガイド”を参照してください。
サーバ動作環境ファイルの内容を確認したい場合は、lvlstenvコマンドを使用します。
lvlstenvコマンドについては、“3.1.15 lvlstenvコマンド”を参照してください。
形式
lvsetenv [-ifile]
[-p]
[-t]
1つ以上のオプションの指定が必要です。
オプション名と指定値の間に空白をあけないでください。
空白または記号文字を含むパスを指定する場合は、半角のシングルクォーテーション「' '」で囲みます。「' '」は長さに含みません。
説明
サーバ動作環境ファイル(リスト管理サーバの動作環境を設定したテキストファイル)のファイル名を、fileに半角256文字以内の物理パスで指定します。
注意
サーバ動作環境ファイルのファイル名に、半角英数字以外の文字を指定した場合、動作は保証されません。
データベースへの接続パスワードを変更したい場合に指定します。パスワードの入力を促すプロンプトが表示され、入力したパスワードがリスト管理サーバの動作環境に設定されます。
注意
List Works組込データベース以外のデータベースを使用しており、かつ、以下のどちらかの場合、-pオプションの指定がなくても、データベースへの接続パスワードの入力を促すプロンプトが表示されます。
本コマンドによる初回設定時
データベースに関する設定変更時
Symfowareの接続パスワードを誤って設定した場合、データベースの利用者制限がかかり、接続できない場合があります。
Symfowareの利用者制限の確認と対処方法については、“設計・運用ガイド”を参照してください。
データベースへの接続確認をしたい場合に指定します。リスト管理サーバの環境設定内容に従ってデータベースの接続確認を行います。
-iオプションまたは-pオプションと同時に指定した場合、指定した内容を設定した後の情報で、データベースの接続確認を行います。
複数のオプションを指定して本コマンドを実行した場合の動作は、以下のようになります。
パターン | オプション | 動作 | ||
---|---|---|---|---|
-i | -p | -t | ||
1 (注1) | ○ | × | × | -iオプションで指定した内容を反映 |
2 | ○ | ○ | × | [-pオプションでOKと判断(注2)された場合] -iオプションで指定した内容とパスワードを反映 [-pオプションでNGと判断された場合] -iオプションで指定した内容・パスワードとも反映しない |
3 (注3) | ○ | × | ○ | -iオプションで指定した内容を反映後、反映した内容でデータベースへの接続確認を実施 |
4 | ○ | ○ | ○ | [-pオプションでOKと判断(注2)された場合] -iオプションで指定した内容とパスワードを反映後、反映した内容でデータベースへの接続確認を実施 [-pオプションでNGと判断された場合] -iオプションで指定した内容・パスワードとも反映せず、データベースへの接続確認も実施しない |
5 | × | ○ | ○ | [-pオプションでOKと判断(注2)された場合] パスワードを反映後、データベースへの接続確認を実施 [-pオプションでNGと判断された場合] パスワードは反映せず、データベースへの接続確認も実施しない |
6 | × | ○ | × | [-pオプションでOKと判断(注2)された場合] パスワードを反映 [-pオプションでNGと判断された場合] パスワードは反映しない |
7 | × | × | ○ | 既存の内容をもとに、データベースへの接続確認を実施 |
○:指定あり
×:指定なし
注1:データベースに関する内容が変更された場合、パターン2と同様の動作となります。
注2:データベースのパスワードが一回目、二回目と正しく入力されたことを意味します。
注3:データベースに関する内容が変更された場合、パターン4と同様の動作となります。
注意
本コマンドは、List Worksサービスを停止してから実行します。実行後は、List Worksサービスを起動してください。
List Worksサービスの起動/停止については、“3.1.32 lwserverコマンド”を参照してください。
サーバ動作環境ファイルで指定する各ディレクトリは、本コマンドを実行しても作成されません。事前に作成しておく必要があります。その際、各ディレクトリをNFSのファイルシステムには作成しないでください。
サーバ動作環境ファイルに、未サポートとなったキーワードが指定された場合、そのキーワードは無視され、キーワードごとに警告メッセージが出力されます。
サーバ動作環境ファイルのキーワードの値に、未サポートとなった値を指定した場合、エラーメッセージが出力され、サーバ動作環境ファイルは登録されません。
サーバ動作環境ファイルのキーワード、キーワードの値に誤った指定がある場合は、エラーメッセージが出力され、サーバ動作環境ファイルは登録されません。
サーバ動作環境ファイルへのデータベースに関するキーワードの指定は必須です。指定されていない場合は、エラーメッセージが出力され、サーバ動作環境ファイルは登録されません。
サーバ動作環境ファイルに、DB-KIND=0(Symfoware)を指定した場合、以下の指定は無視されます。
DB-ORA-NETSERV
サーバ動作環境ファイルに、DB-KIND=1(Oracle)を指定した場合、以下の指定は無視されます。
DB-RDBNAME
DB-HOSTNAME
DB-PORT
サーバ動作環境ファイルに、DB-KIND=2(List Works組込データベース)を指定した場合、以下の指定は無視されます。
DB-RDBNAME
DB-UID
DB-HOSTNAME
DB-PORT
DB-JDBCDRV
DB-ORA-NETSERV
DB-HOME
サーバ動作環境ファイルで MAX-CLIENTの値を変更した場合、合わせてカーネルパラメタの値を調整してください。
復帰値
正常
警告
オプションエラー
その他のエラー
使用例
以下の内容でリスト管理サーバの動作環境を設定する例を示します。
情報名 | キーワード | 設定値 | 意味 |
---|---|---|---|
接続種別 | DB-KIND | 0 | Symfoware |
RDB名 | DB-RDBNAME | LWDB | - |
データベースの接続ユーザID | DB-UID | LW | - |
データベースの接続ホスト名 | DB-HOSTNAME | localhost | - |
データベースの接続ポート番号 | DB-PORT | 26551 | - |
JDBCドライバ名 | DB-JDBCDRV | /opt/FJSVsymjd/fjjdbc/lib/fjsymjdbc2.jar | - |
データベースのパス | DB-HOME | /opt/FJSVrdb2b | - |
サーバ動作環境ファイルを作成します(テキストファイル「LWSV-env.txt」に以下のように動作環境を記述して「/export/home/m0001/」に格納します)。
#DB環境設定 DB-KIND=0 DB-RDBNAME=LWDB DB-UID=LW DB-HOSTNAME=localhost DB-PORT=26551 DB-JDBCDRV=/opt/FJSVsymjd/fjjdbc/lib/fjsymjdbc2.jar DB-HOME=/opt/FJSVrdb2b
作成したサーバ動作環境ファイルの内容で、リスト管理サーバの動作環境を設定します。
# lvsetenv -i/export/home/m0001/LWSV-env.txt