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Symfoware Server V12.1.0 クラスタ運用ガイド
FUJITSU Software

9.7.3 データベース多重化運用から単体のサーバでの運用への変更

データベース多重化運用をやめて、単体のサーバで行う運用に変更する場合の手順を示します。

  1. インスタンスを停止するサーバの決定と切り替え

    データベース多重化運用の対象から外して、インスタンスを停止するサーバを決定します。

    インスタンスを停止するサーバがプライマリサーバである場合は、mc_ctlコマンドをswitchモードで実行してスタンバイサーバをプライマリサーバに切り替えてください。

    切り替えが完了したあとのスタンバイサ―バが、インスタンスを停止するサーバとなります。

    インスタンスを停止するサーバがスタンバイサーバである場合は、切り替え操作は必要ありません。

    例)
    > mc_ctl switch -M D:\mcdir\inst1
  2. Mirroring Controllerおよびインスタンスの停止

    手順1で決定したサーバにおいて、mc_ctlコマンドをstopモードで実行して、Mirroring Controllerとインスタンスを停止します。

    例)
    > mc_ctl stop -M D:\mcdir\inst1
  3. WindowsサービスからMirroring Controllerの登録解除

    mc_ctlコマンドをunregisterモードで実行して、WindowsサービスからMirroring Controllerの登録解除を行います。

    例)
    > mc_ctl unregister -M D:\mcdir\inst1
  4. イベントログに関する登録の削除

    8.2.2 イベントログにエラーログを出力する場合の準備”でイベントログへの出力を行っている場合には、インスタンスごとに登録したイベントソース名を削除します。

    例)
    > regsvr32 /u /i:"Mirroring Controller inst1" "c:\Program Files\Fujitsu\symfoserver64\lib\mcevent.dll"
  5. ファイル資源の削除

    以下のファイル資源を削除します。

    • データ格納先ディレクトリ

    • Mirroring Controller管理ディレクトリ

      例)
      > rmdir /S /Q D:\database\inst1
      > rmdir /S /Q D:\mcdir\inst1

    参照

    データを安全に削除するには、“運用ガイド”の“セキュリティに関する注意事項”を参照してください。

  6. プライマリサーバのMirroring Controllerの停止

    プライマリサーバでmc_ctlコマンドをstopモードで実行します。

    例)
    > mc_ctl stop -M D:\mcdir\inst1
  7. プライマリサーバのWindowsサービスからMirroring Controllerの登録解除

    mc_ctlコマンドをunregisterモードで実行して、WindowsサービスからMirroring Controllerの登録解除を行います。

    例)
    > mc_ctl unregister -M D:\mcdir\inst1
  8. プライマリサーバのイベントログに関する登録の削除

    8.2.2 イベントログにエラーログを出力する場合の準備”でイベントログへの出力を行っている場合には、インスタンスごとに登録したイベントソース名を削除します。

    例)
    > regsvr32 /u /i:"Mirroring Controller inst1" "c:\Program Files\Fujitsu\symfoserver64\lib\mcevent.dll"
  9. プライマリサーバのインスタンスに対して設定されているデータベース多重化運用の設定を削除します。

    各パラメータおよび資源について、以下のように対処します。

    • postgresql.confファイルおよびrecovery.confファイルにあるデータベース多重化のパラメータ

      • プライマリサーバの設定

        ファイル

        パラメータ

        対処内容

        postgresql.confファイル

        wal_level

        指定値である“hot_standby”を削除します。

        max_wal_senders

        データベース多重化運用として設定する前の値に戻します。

        synchronous_standby_names

        削除します。

        replication_timeout

        listen_addresses

        データベース多重化運用として設定する前の値に戻します。

        max_connections

      • スタンバイサーバの設定

        ファイル

        パラメータ

        対処内容

        postgresql.confファイル

        synchronous_standby_names

        削除します。

        hot_standby

        wal_receiver_status_interval

        recovery.confファイル

        standby_mode

        削除します。

        なお、本ファイルは、mc_ctlコマンドのsetupモードを実行した場合に自動的に作成されます。

        primary_conninfo

    • Mirroring Controller管理ディレクトリ

    また、バックアップ運用を行っている場合は、以下の資源を削除してください。

    • データベース多重化運用中に取得したMirroring Controller管理ディレクトリのバックアップデータ

    • データベース多重化運用中に取得したインスタンスのバックアップデータ

    これらの対処を行ったあと、単体運用を開始するときには、バックアップデータを採取するようにしてください。

    注意

    WebAdminと組み合わせて使用する場合

    一度データベース多重化運用を行ったインスタンスは、データベース多重化運用をやめて単体のサーバで行う運用に変更した場合でも、WebAdminからはアクセスできません。WebAdminを使用して、新たにインスタンスを作成してください。

    作成の詳細は、“導入ガイド(サーバ編)”の“セットアップ”を参照してください。

    参照

    • データを安全に削除するには、“運用ガイド”の“セキュリティに関する注意事項”を参照してください。

    • バックアップ運用の詳細は、“8.11 バックアップ運用”を参照してください。

    • postgresql.confファイルのパラメータの詳細は、“付録A パラメータ”を参照してください。