フェイルオーバ運用のためのサービスやアプリケーションなどを、一方のノードでのみクラスタアドミニストレータを使ってMSCSに登録します。
ここでは、以下の操作手順について説明します。
フェイルオーバ運用は、クラスタ内のグループ単位に処理されます。
運用系と待機系の一対の環境を1つのグループとして、MSCSに登録します。
クループに登録するものを以下に示します。
Symfoware Serverデータベースクラスタのサービス
クラスタIPアドレス
ネットワーク名
共有ディスク
グループの登録の操作手順を以下に説明します。
グループ登録を開始する
[クラスタ アドミニストレータ]の[ファイル]の[新規作成]の[グループ]をクリックします。
グループの名前を指定する
新しいグループの設定画面が表示されます。
登録するグループの名前、グループ説明を指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
グループの優先所有者を指定する
登録するグループが、どのノードで優先的に実行されるかを判断するときに必要になるノードの順番を指定します。
[完了]ボタンをクリックすると、グループが登録されます。
ポイント
1つのデータベースクラスタが1つのグループとなるので、どのデータベースクラスタか認識しやすいグループ名を付けることをお勧めします。
グループ用のクラスタIPアドレスを登録します。
クラスタIPアドレスの登録の操作手順を以下に説明します。
リソース登録を開始する
[クラスタ アドミニストレータ]の[ファイル]の[新規作成]の[リソース]をクリックします。
リソースの名前を指定する
新しいリソースの設定画面が表示されます。
登録するリソースの名前、説明、リソースの種類、グループを指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
実行できる所有者を指定する
実行できる所有者の設定画面が表示されます。
ノードを指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
依存関係を指定する
依存関係の設定画面が表示されます。MSCSでオンラインにする必要があるリソースを指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
クラスタIPアドレス パラメータを指定する
使用するネットワーク、アドレス、サブネットマスクを指定し、[完了]ボタンをクリックします。
以下に、登録するクラスタIPアドレスの設定値を示します。
項目 | 設定値 |
---|---|
リソースの名前 | 任意の名前 |
リソースの種類 | “IP アドレス” |
グループ | データベースクラスタのグループ名 |
実行できる所有者 | クラスタシステムを構成するノード |
使用するネットワーク | ネットワーク名 |
アドレス | TCP/IPアドレスの値 |
サブネットマスク | サブネットマスク |
IPアドレスに対応した仮想的なネットワーク名を登録します。
このリソースには、IPアドレスが必要となるため、対応するIPアドレスを同じグループに登録し、依存関係を設定する必要があります。
ネットワーク名の登録の操作については、“クラスタIPアドレスの登録”を参照してください。
MSCSでクラスタシステムを構築する際に定義した共有ディスクを、“グループの登録”で登録したグループに移動します。
共有ディスクのグループの変更手順を以下に説明します。
共有ディスクを選択する
移動する共有ディスクを選択し、[クラスタ アドミニストレータ]の[ファイル]の[グループの変更]をクリックします。
移動先のグループを選択する
作成済のグループ一覧から、移動先のグループを選択します。
データベースクラスタのサービスを1つのリソースとして、MSCSに登録します。
サービスの登録の操作手順を以下に説明します。
リソース登録を開始する
[クラスタ アドミニストレータ]の[ファイル]の[新規作成]の[リソース]をクリックします。
リソースの名前を指定する
新しいリソースの設定画面が表示されます。
登録するリソースの名前、説明、リソースの種類、グループを指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
リソースの名前、リソースの種類、グループ、依存関係などの情報を指定します。
以下に、登録する各サービスの設定値を示します。
項目 | 設定値 |
---|---|
リソースの名前 | 任意の名前 |
リソースの種類 | “汎用サービス” |
グループ | 本章の手順で作成したグループ |
実行できる所有者 | クラスタシステムを構成するノード |
依存関係 | 本章の手順で対象とした共有ディスク 本章の手順で対象としたクラスタIPアドレス |
サービス名 | “データベースクラスタの作成”で登録したサービス名 |