Symfoware ServerにおけるJDBC環境の設定では、以下の2つの作業を行います。
JDBCドライバの実行環境の設定
データベースリソースの登録
JDBC環境の設定の詳細については、“付録B SymfowareのJDBC環境の設定”を参照してください。
注意
セットアップコマンドを利用して環境作成を行う場合は、この作業を行う必要はありません。
■JDBCドライバの実行環境の設定
環境を作成するデータベースサーバのチェックなどを行うためにJDBCドライバの設定を行います。この操作は、apfwsetupdbコマンドを実行する管理者権限ユーザの環境変数に、設定を行う必要があります。
環境変数の設定例を、以下に示します。
CLASSPATH=/opt/FJSVsymjd/fjjdbc/lib/fjsymjdbc2.jar:${CLASSPATH} export CLASSPATH LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVsymjd/fjjdbc/bin:${LD_LIBRARY_PATH} LD_LIBRARY_PATH=/opt/FSUNrdb2b/lib:${LD_LIBRARY_PATH} export LD_LIBRARY_PATH THREADS_FLAG=native export THREADS_FLAG |
setenv CLASSPATH /opt/FJSVsymjd/fjjdbc/lib/fjsymjdbc2.jar:${CLASSPATH} setenv LD_LIBRARY_PATH /opt/FJSVsymjd/fjjdbc/bin:${LD_LIBRARY_PATH} setenv LD_LIBRARY_PATH /opt/FSUNrdb2b/lib:${LD_LIBRARY_PATH} setenv THREADS_FLAG native |
CLASSPATH=/opt/FJSVsymjd/fjjdbc/lib/fjsymjdbc2.jar:${CLASSPATH} export CLASSPATH LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVsymjd/fjjdbc/bin:${LD_LIBRARY_PATH} LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVrdb2b/lib:${LD_LIBRARY_PATH} export LD_LIBRARY_PATH THREADS_FLAG=native export THREADS_FLAG |
setenv CLASSPATH /opt/FJSVsymjd/fjjdbc/lib/fjsymjdbc2.jar:${CLASSPATH} setenv LD_LIBRARY_PATH /opt/FJSVsymjd/fjjdbc/bin:${LD_LIBRARY_PATH} setenv LD_LIBRARY_PATH /opt/FJSVrdb2b/lib:${LD_LIBRARY_PATH} setenv THREADS_FLAG native |
JDBCドライバを利用するための環境設定の詳細については、“B.1 環境設定”を参照してください。
■データソースの登録
データソースをSymfowareのネーミングサービスに登録します。データソースを登録する場合、事前にSymfowareのネーミングサービスを起動する必要があります。
ネーミングサービスを起動するコマンドの実行例を、以下に示します。
java com.fujitsu.symfoware.jdbc2.naming.SYMNameService & |
ネーミングサービスは、アプリケーションを実行している間、サービスとして運用を続ける必要があります。コマンドの最後に“&”を付けて、コンピュータの起動と同時にバックグラウンドで実行するように設定することを推奨します。
ネーミングサービスをWindowsサービスに登録して起動します。
データソースの登録は、以下のどちらかの方法で行います。
JDBCデータソース登録ツール
symjddefdsコマンド
JDBCデータソース登録ツールを起動するコマンドの実行例とデータソースの情報設定画面を、以下に示します。
なお、JDBCデータソース登録ツールはX-Window上で動作します。
java com.fujitsu.symfoware.jdbc2.tool.FJJdbcTool |
詳細については、“B.3 JDBCデータソース登録ツールを使用したデータソースの登録”を参照してください。
symjddefdsコマンドを使用したデータソースの登録方法の実行例を、以下に示します。
例:JDBCデータソース名:Datasource1、JDBCデータソース定義ファイル:create-ds.txt
/opt/FJSVsymjd/fjjdbc/bin/symjddefds -bind -ds Datasource1 -file create-ds.txt |
JDBCデータソース定義ファイル(create-ds.txt)の例を以下に示します。
例:データベースサーバ名:myhost、ポート番号:2050、データベース名:COMPANY、ユーザID:USER1、パスワード:PASS1を設定する場合
jdbc:symford://myhost:2050/COMPANY;user=USER1;password=PASS1 |
詳細については、“B.4 symjdコマンドによるJDBCデータソースの登録”を参照してください。
登録するデータソース名および設定パラメタは、以下を参照してください。
◆登録するデータソース名
データソースとして登録する非同期アプリケーション連携実行基盤のデータベース環境を以下に示します。
データソース名 | メッセージトラッキング機能を使用する場合 | メッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合 | 左記以外の場合 |
---|---|---|---|
フロー定義DB用データソース | ○ | ○ | ○ |
メッセージトラッキングDB用データソース | ○ | △ | × |
メッセージ格納DB用データソース | △ | ○ | × |
○: 必須、△: 任意、×: 不要
注1)メッセージとDBの整合性保証機能を併用する場合に作成します。
注2)メッセージトラッキング機能を併用する場合に作成します。
注意
セットアップコマンドを利用した環境作成を行う場合は、コマンドの処理としてデータソースが登録されるため、この作業を行う必要はありません。
カスタムセットアップを利用する場合は、各データベース資源に対応するデータソース名を任意で決定し、Symfowareのネーミングサービスに登録します。
◆登録するデータソースのパラメタ
登録するデータソースのパラメタを以下に示します。
パラメタ | フロー定義DB用データソース | メッセージトラッキングDB用データソース | メッセージ格納DB用データソース | |
---|---|---|---|---|
データソース名 | フロー定義DB用データソース名 | メッセージトラッキングDB用データソース名 | メッセージ格納DB用データソース名 | |
プロトコル(データベースの接続形態) | リモート(RDB2_TCP連携) | リモート(RDB2_TCP連携) | リモート(RDB2_TCP連携) | |
データベースサーバのホスト名 | データベースサーバのホスト名 | データベースサーバのホスト名 | データベースサーバのホスト名 | |
データベースサーバのポート番号 | 2050~2099 (注1) | 2050~2099 (注1) | 2050~2099 (注1) | |
データ資源名(データベース名) | “APFWDB” | “APFWDB” | 業務用データベース名 | |
ユーザ名 | 実行基盤管理者ユーザID | 実行基盤管理者ユーザID | メッセージ格納DBユーザ | |
パスワード | 実行基盤管理者ユーザのパスワード | 実行基盤管理者ユーザのパスワード | メッセージ格納DBユーザのパスワード | |
オプション設定 | 省略時のスキーマ名 | なし (注3) | なし (注3) | なし (注3) |
最大コネクション数 | 省略値 256 | 省略値 256 | 省略値 256 | |
最大プールコネクション数 | 省略値 256 | 省略値 256 | 省略値 256 | |
ステートメントキャッシュ数 | 省略値 32 | 省略値 32 | 省略値 32 | |
ステートメント自動クローズ | 省略値 自動クローズしない | 省略値 自動クローズしない | 省略値 自動クローズしない | |
メッセージに使用する言語 | 日本語/英語 | 日本語/英語 | 日本語/英語 | |
CLI_R_LOCK(占有の単位) | YES(行単位) | YES(行単位) | YES(行単位) | |
CLI_ISOLATION_WAIT(資源占有が解除されるまでの待ちの有無) | WAIT(待つ) | WAIT(待つ) | WAIT(待つ) | |
CLI_MAX_SQL(同時に操作できるオブジェクトの数) | 省略値 1024 | 省略値 1024 | 省略値 1024 |
注1) “■/etc/services ファイルの編集”で設定した値を指定
注2) apfwsetupdbコマンドでユーザ名を指定しなかった場合に作成されるユーザ名
注3) JDBCデータソース登録ツールおよびsymjddefdsコマンドの省略値
注4) システム規模による設定値の目安
small :RDBシステムのコネクション数が64以下の小規模システム
moderate:RDBシステムのコネクション数が65から128の中規模システム
large :RDBシステムのコネクション数が129から512の大規模システム
super :RDBシステムのコネクション数が513から1000の超大規模システム
システム規模 | 最大コネクション数 | 最大プールコネクション数 | ステートメントキャッシュ数 | CLI_MAX_SQL(同時に操作できるオブジェクトの数) |
---|---|---|---|---|
small | 24 | 24 | 64 | 65 |
moderate | 48 | 48 | 64 | 65 |
large | 192 | 192 | 64 | 65 |
super | 375 | 375 | 64 | 65 |
注5) 日本語OS環境の場合は日本語、日本語OS以外の環境の場合は英語で自動設定
注6) JDBCデータソース登録ツール、または、symjddefdsコマンドを直接利用して登録や変更をする場合、以下に注意してください。メッセージとDBの整合性保証機能を使用する運用において、メッセージの送受信が正常に動作しなくなる場合があります。
上記の設定値以外に変更しないこと
CLI_DSO_LOCK(DSOおよびその占有の単位、占有モード)を設定しないこと