非同期アプリケーション連携実行基盤で使用するデータベースには、以下の3種類があります。
フロー定義DB
アプリケーション連携フロー定義を格納するデータベースです。フロー定義DBは、必ず1つ以上作成する必要があります。
メッセージトラッキングDB
メッセージトラッキング情報を格納するデータベースです。メッセージトラッキングDBは、メッセージトラッキング機能を利用する場合だけ、作成する必要があります。
メッセージ格納DB
メッセージとDBの整合性保証機能を利用する場合に、メッセージを格納するデータベースです。メッセージ格納DBは、メッセージとDBの整合性保証機能を利用する場合にだけ、作成する必要があります。
注意
メッセージ格納DBは、業務データを格納する業務用データベースと同一のデータベースとする必要があります。製品版Symfoware ServerとOracleで使用できる業務用データベースです。
メッセージとDBの整合性保証機能を利用する場合は、業務処理実行アプリケーションで処理する業務データを格納する業務用データベースのデータベースリソースが、メッセージ格納DBとして設定したデータベースリソースと同一になるように、業務処理実行アプリケーションを実装する必要があります。
■データベースの作成数
3種類のデータベースは、基本的には1つずつ作成しますが、必要に応じて、それぞれ複数作成することも可能です。それぞれ、複数作成する場合の指針は以下のようになります。
フロー定義DB
フロー定義DBは、一般的には複数作成する必要はありません。フロー定義の登録数が多い場合や、フロー定義を利用する業務処理開始アプリケーションの数が多い場合、フロー定義DBに負荷が集中し、フロー定義関連の処理性能が悪くなる場合があるので、必要に応じて2つめ以降のフロー定義DBを作成してください。
フロー定義DBを指定するには、業務処理開始アプリケーションで使用する非同期アプリケーション連携実行基盤のAPIのパラメタで、利用するフロー定義DBのデータベースリソースを入力します。複数のフロー定義DBが存在する場合は、パラメタで指定するデータベースリソースを適宜変更して、フロー定義DBを使い分けます。
業務処理開始アプリケーションで非同期アプリケーション連携実行基盤のAPIを利用する方法については、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”を参照してください。
注意
1つのフロー定義DBに登録するフロー定義の数の目安は約3000件です。サーバ性能や、データベースのチューニング状態、処理状況など、複合的な条件により、フロー定義操作の性能は左右されます。目安値を基準に、実際の動作状況を考慮してフロー定義DBの増設を行ってください。
メッセージトラッキングDB
メッセージトラッキング機能を利用した場合、メッセージトラッキング情報はメッセージトラッキングDBに格納されます。処理件数の多い業務システムで、メッセージトラッキングDBが1つの場合、データベース部分が処理のボトルネックになる場合があります。そのような場合は、2つめ以降のメッセージトラッキングDBを利用して負荷分散を図ることができます。
メッセージトラッキングDBは、フロー定義ごとに設定可能な環境設定情報で指定します。この設定はInterstage管理コンソールから変更可能です。複数のメッセージトラッキングDBが存在する場合は、フロー定義ごとに、どのメッセージトラッキングDBを利用するかを選択し、そのデータベースリソース定義名をInterstage管理コンソールで設定して使用します。
Interstage管理コンソールからフロー定義ごとにメッセージトラッキングDBを設定する方法については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“フロー定義の管理”を参照してください。
メッセージ格納DB
メッセージとDBの整合性保証機能を利用した場合、メッセージはメッセージ格納DBに格納されます。処理件数の多い業務システムで、メッセージ格納DBが1つの場合、データベース部分が処理のボトルネックになる場合があります。そのような場合は、2つめ以降のメッセージ格納DBを利用して負荷分散を図ることができます。
メッセージ格納DBは、フロー定義ごとに設定可能な環境設定情報で指定します。この設定はInterstage管理コンソールから変更可能です。複数のメッセージ格納DBが存在する場合は、フロー定義ごとに、どのメッセージ格納DBを利用するかを選択し、そのデータベースリソース定義名をInterstage管理コンソールで設定して使用します。
Interstage管理コンソールからフロー定義ごとにメッセージ格納DBを設定する方法については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“フロー定義の管理”を参照してください。
■データベースリソース定義とデータベースの関係
非同期アプリケーション連携実行基盤の業務システム運用時、データベースはデータベースリソース定義を経由して扱われます。これにより、最小限の定義変更で利用するデータベースの変更が可能になります。
データベースリソース定義は、非同期アプリケーション連携実行基盤のセットアップコマンドで作成します。セットアップコマンドの実行方法については、以下を参照してください。