本製品を使用した運用の設計を行います。
システム構成の決定
システム構成を検討します。システム構成については、“第2章 システム構成”を参照してください。
分析対象データの確認
入力データストアとなる分析対象データを確認します。
以下を使用できます。
分析サーバにあるファイル
分析サーバまたはDBサーバのデータベース
ポイント
分析対象がファイルの場合は分析サーバに格納する必要があります。
分析結果出力先の決定
出力データストアとなる分析結果の出力先を決定します。
以下のどれかを指定することができます。
ポイント
ファイルに出力する場合は、分析サーバ上に出力します。
ビルトインデータストアを使用すると、分析結果を100世代まで自動的に履歴管理することができます。なお、履歴の版数は、1~2147483647の範囲でサイクリックに採番されます。
出力データストアは一つの分析フローに複数配置できます。その際、出力先はデータストアごとに選択することができます。
本製品が使用するポート番号の一覧を、“付録B ポート番号”に記載しています。導入する環境を考慮して、使用するポート番号を設計してください。
導入する環境で現在使用されているポート番号を調査します。
現在動作しているポート番号については、以下のコマンドを実行することで確認できます。
netstat -a -n
使用されているポート番号を“付録B ポート番号”と比較し、競合するポート番号がある場合、富士通技術員に連絡してください。
必要な資源の見積もりと準備
“第4章 必要な資源の見積もり”を参照して、十分なサイズのメモリとファイルシステムを用意します。
分析サーバの主なディレクトリは以下のとおりです。
製品をインストールするディレクトリです。
インストール時にパスを指定することができます。デフォルトは以下のとおりです。
C:\Fujitsu\IBAMS
以下のパスにインストールされます。
/opt/FJSVbamsr
ロールの設計
本製品では、以下のロールが登場します。
プレゼンテーション機能の運用管理コンソールを使用して、ダッシュボードのユーザーの管理や、プレゼンテーション機能が収集した表示用の分析結果の削除処理を行います。
プレゼンテーション機能の管理者は分析サーバ運用管理者を兼任します。
分析フローの結果をダッシュボードにチャート表示するための各種設定を行います。
なお、本製品では、分析フロー開発者とダッシュボードの運用管理ユーザーの2つのロールを一人で兼ねる場合を想定しています。
ポイント
Hadoop連携を行う場合のロール設計
Hadoop連携を行う場合、分析フロー開発者が、HadoopアプリケーションやPigスクリプトを開発します。そのため、分析フロー開発者は、Hadoopのジョブ実行ユーザーの権限を持っている必要があります。
参考
ダッシュボードの運用管理ユーザーと一般ユーザーは、LDAPによる認証とダッシュボードの独自認証の組み合わせでユーザーを管理します。ただし、ダッシュボードの一般ユーザーをグループ分けしないで運用する場合は、LDAPによる認証のみでユーザーを管理することができます。
分析フロー実行方法の決定
分析フローを実行する方法には、以下があります。
開発環境クライアントの分析フローエディタ上で実行する
分析フローエディタ上で分析を実行し、その場で結果を得ることができます。
開発中の分析フローのテストや、分析結果をその場で取得したい場合に利用することができます。
詳細は、“分析フロー設計・開発ガイド”の“分析フローのテスト方法”を参照してください。
分析サーバのコマンドで実行する
分析サーバ上のコマンドを直接実行したり、運用管理製品やOSのスケジュール機能に登録して定期的に実行したりすることができます。
分析対象となるデータがバッチ処理のように定期的に更新される場合は、その更新に合わせてコマンドが実行されるようにスケジュールを設定することによって、更新時の分析結果を生成しておくことができます。また、分析結果の出力先をビルトインデータストアにしておくことで、過去の分析結果も保存しておくことができ、過去の分析結果と最新の分析結果を取得することができます。
詳細は、“運用ガイド”の“分析フローの実行・停止”を参照してください。