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Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)
FUJITSU Software

6.3.2 Systemwalker Centric Managerによるリアルタイム監視機能により採取した性能情報

リアルタイム監視機能を使用した場合に採取できる性能情報と、評価方法、対処方法について説明します。

性能情報の項目内容

採取できる性能情報は、アプリケーション種別ごとに項目が異なります。
以下に、リアルタイム監視で表示可能な性能情報の項目を、アプリケーション種別ごとに示します。なお、表示名とは、Systemwalker Centric Managerで表示される、性能情報の項目名です。


Enterprise Editionトランザクションアプリケーションまたはラッパーのオブジェクトの場合

以下の情報は、オブジェクト単位で採取されます。

性能情報の項目名

単位

表示名

内容

オブジェクト名

IspSumObjectName

測定対象の業務アプリケーションのオブジェクト名

最大要求処理時間

ミリ秒

IspSumExecTimeMax

当該オブジェクトの処理に要した時間(インターバル時間内での最大値/最小値/平均値)

最小要求処理時間

ミリ秒

IspSumExecTimeMin

平均要求処理時間

ミリ秒

IspSumExecTimeAve

最大要求処理待ち時間

ミリ秒

IspSumWaitTimeMax

クライアントアプリケーションからの要求を受け付けてから、実際に処理が開始するまでの待ち時間(インターバル時間内での最大値/最小値/平均値)

最小要求処理待ち時間

ミリ秒

IspSumWaitTimeMin

平均要求処理待ち時間

ミリ秒

IspSumWaitTimeAve

要求受信数

IspSumRequestNum

当該オブジェクトの累積処理回数(インターバル時間内での値)

処理待ち要求数

IspSumWaitReqNum

当該オブジェクトに対して処理待ちとなった要求数(インターバル時間内での最大値)


Enterprise EditionCORBAアプリケーションの場合

性能情報の項目名

単位

表示名

内容

インプリメンテーションリポジトリID

IspSumObjectName

測定対象のCORBAアプリケーションのインプリメンテーションリポジトリID

最大要求処理時間

ミリ秒

IspSumExecTimeMax

インプリメンテーションリポジトリに含まれる当該オペレーションの処理時間(インターバル時間内での最大値/最小値/平均値)

最小要求処理時間

ミリ秒

IspSumExecTimeMin

平均要求処理時間

ミリ秒

IspSumExecTimeAve

最大要求処理待ち時間

ミリ秒

IspSumWaitTimeMax

クライアントアプリケーションからの要求を受け付けてから、オペレーションが処理を開始するまでの待ち時間(インターバル時間内での最大値/最小値/平均値)

最小要求処理待ち時間

ミリ秒

IspSumWaitTimeMin

平均要求処理待ち時間

ミリ秒

IspSumWaitTimeAve

要求受信数

IspSumRequestNum

インプリメンテーションリポジトリ内のオペレーションの累積処理回数(インターバル時間内での値)

処理待ち要求数

IspSumWaitReqNum

サーバアプリケーションに対して処理待ちとなった要求数(インターバル時間内での最大値)


評価方法と対処方法

リアルタイム監視機能で採取した性能情報の評価方法と対処方法を、以下の一覧にまとめます。
性能異常を検出した場合は、以下の一覧を参考にして対処してください。また、性能ログファイルに出力された性能情報も評価の参考としてください。

項番

評価方法

対応/処置

1

性能監視を実施した全時間帯で、最大要求処理時間が長く、かつ、平均要求処理時間が、最大要求処理時間に近い時間となっている。

要求処理時間が、目標値よりも長くかかっている場合には、以下の要因が考えられます。

  • サーバアプリケーションに性能問題がある

  • システムの負荷が高い

上記の観点で、サーバアプリケーションおよびシステムを見直してください。

2

特定の時間帯で、最大・平均・最小の各要求処理時間が長くなっている。

特定の時間帯に、システム負荷が高くなっている可能性があります。
他のサーバアプリケーションの性能情報も測定し、負荷状況を確認してください。

3

特定の時間帯で、最大・平均・最小の各要求処理待ち時間が長くなっている。

4

最大要求処理時間は長いが、平均要求処理時間は短く、最小要求処理時間に近い時間となっている。

以下の要因が考えられます。

  • 一時的にシステムの負荷が高くなった

  • 特定の条件下でサーバアプリケーションに性能問題がある

上記の観点で、システムおよびサーバアプリケーションを見直してください。

5

最大要求処理待ち時間は長いが、平均要求処理待ち時間は短く、最小要求処理待ち時間に近い時間となっている。

6

性能監視を実施した全時間帯で、最大要求処理待ち時間および平均要求処理待ち時間が長くなっている。

クライアントからの要求数に対して、サーバアプリケーションの処理能力が不足しています。
ワークユニット定義でプロセス多重度を上げるなど、サーバアプリケーションの処理能力を上げる対処を実施してください。

7

特定の時間帯で、処理数・処理待ち要求数が多くなっている。

特定の時間帯にサーバアプリケーションに対する要求数が増加しています。
クライアントからの要求数に対して、サーバアプリケーションの処理能力が不足している場合には、ワークユニット定義でプロセス多重度を上げるなど、サーバアプリケーションの処理能力を上げる対処を行ってください。