Interstage HTTP Server資源の移入について説明します。
移入コマンド
Interstage HTTP Server資源の移入は、以下のコマンドを使用します。
C:\Interstage\bin\ihsrestore.exe
/opt/FJSVihs/bin/ihsrestore
ihsrestoreコマンドは、すべてのWebサーバが停止している状態で実行する必要があります。
移入方法
バックアップ先パスがX:\Backup\IHSの場合の操作例を以下に示します。
ihsrestoreコマンドでバックアップ用ディレクトリを指定し、Interstage HTTP Server資源を移入します。(注意参照) |
バックアップ先パスが/backup/FJSVihsの場合の操作例を以下に示します。
ihsrestoreコマンドでバックアップ用ディレクトリを指定し、Interstage HTTP Server資源を移入します。(注意参照) |
注意
ihsrestoreコマンドの-t allオプションは、環境定義ファイルの他に、パスワードファイルおよび公開用ルートディレクトリ(環境定義ファイル(httpd.conf)のDocumentRootディレクティブに指定したディレクトリ)を対象とする場合に指定します。なお、ihsrestoreコマンドの-t allオプションを指定する場合は、ihsbackupコマンドにおいても-t allオプションを指定しておく必要があります。
ihsrestoreコマンドの-hオプションは、ホスト名/IPアドレスを変換する場合に指定します。host_tableファイルは、以下のように記入します。
(変換前のIPアドレス) > (変換後のIPアドレス) (変換前のホスト名) > (変換後のホスト名)
コメント行には、各行の先頭にハッシュマーク(#)を記述します。
半角スペース、タブは、無視します。
例
ホスト名およびIPアドレスを以下のように変換する場合
変換前:IPアドレス「192.0.2.1」、変換後:IPアドレス「192.0.2.3」
変換前:IPアドレス「192.0.2.2」、変換後:IPアドレス「192.0.2.4」
変換前:ホスト名「www.fujitsu.com」、変換後:ホスト名「www.interstage.com」
変換前:ホスト名「host1.fujitsu.com」、変換後:ホスト名「host2.fujitsu.com」
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition 192.0.2.1 > 192.0.2.3 192.0.2.2 > 192.0.2.4 # Host name conversion definition www.fujitsu.com > www.interstage.com host1.fujitsu.com > host2.fujitsu.com
注意事項
移入先にファイルが存在した場合は、ファイルを上書きします。
移入を行うシステムは、移出を行ったシステムと同じディスク構成である必要があります。
-hオプションで変換の対象となるホスト名/IPアドレスは、以下のディレクティブで指定したホスト名/IPアドレスです。
Listen
ServerName
VirtualHost
NameVirtualHost
環境定義ファイル(httpd.conf)において、移出元と移入先でポート番号の設定が異なる場合は、ポート番号を設定しているディレクティブに移入先のポート番号を設定してください。
コンテンツ(DocumentRootディレクティブで指定したディレクトリ配下以外)、および環境設定時に使用したファイル(httpd.confとパスワードファイル以外)を移出した場合、別途それらの資源を移入してください。
Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用している場合は、移出したInterstage証明書環境資源を移入する必要があります。「4.7.9 Interstage証明書環境資源の移入」を参照してInterstage証明書環境資源を移入してください。
SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用している場合は、移出した以下の資源を、環境定義ファイル(httpd.conf)の該当ディレクティブで指定されているパスに移入してください。
スロット情報ディレクトリ(SSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)
運用管理ディレクトリ(SSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)
ユーザPIN管理ファイル(SSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)
V9以降の移出の対象資源(Apache HTTP Server 2.0ベース)を移入する場合は、移入先のサーバタイプ種別に応じて以下のいずれかの状態で実行してください。
スタンドアロンサーバの場合
移出した運用環境と、Webサーバの数およびWebサーバ名がすべて一致する状態
すべてのWebサーバを削除した状態
Webサーバ「FJapache」が1つだけ存在する状態、かつWebサーバ「FJapache」にInterstageシングル・サインオンの業務サーバ、認証サーバ、およびリポジトリサーバの環境が構築されていない状態
管理サーバの場合
移出した運用環境と、Webサーバの数およびWebサーバ名がすべて一致する状態
すべてのWebサーバを削除した状態
Webサーバ「FJapache」が1つだけ存在する状態
管理対象サーバの場合
Webサーバ「FJapache」が1つだけ存在する状態、かつ移出した運用環境に、Webサーバ「FJapache」が1つだけ存在する状態
V8/V7の移出の対象資源(Apache HTTP Server 1.3ベース)を移入する場合、Webサーバ名は「FJapache」となります。したがって、Webサーバ「FJapache」が存在しない場合は作成し、すでにWebサーバ「FJapache」が存在する場合は設定が置き換えられます。
V6以前の移出の対象資源(Apache HTTP Server 1.3ベース)は、ihsrestoreコマンドで移入することはできません。V6以前の移出の対象資源を移入する場合は、「移行ガイド」の「Interstage HTTP Server(Apache HTTP Server 2.0ベース)への移行」-「8.0以前のInterstage HTTP Server(Apache HTTP Server 1.3ベース)からの移行」を参照してください。