下記の運用を行う場合は、Interstage Java EE DASサービスのチューニングが必要です。
ここでは、それぞれの運用に必要な設定内容、および設定方法について説明します。
プロキシを使用する場合
Webサービスアプリケーションの配備などで、プロキシを経由して外部リソースを取得する場合、Interstage Java EE DASサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティに以下を設定する必要があります。
キー | 設定値 | 備考 |
---|---|---|
http.proxyHost | ホスト名 | 値が設定されない場合は、プロキシを経由せずに接続します。 |
http.proxyPort | ポート番号 | |
http.nonProxyHosts | プロキシを経由せずに接続するホスト名 | 「|」区切りで複数のホストを指定できます。 |
http.proxyUser | ユーザ名 | プロキシがベーシック認証を行っている場合に設定してください。 |
http.proxyPassword | パスワード |
Interstage Java EE管理コンソールを使用して、下記の項目を変更してください。
[設定] > [server-config] > [JVM 設定] > [JVM オプション]
また、asadminコマンドのcreate-jvm-optionsサブコマンドで設定することも可能です。詳細は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」-「asadmin」の「create-jvm-optionsサブコマンド」を参照してください。
注意
asadminコマンドのcreate-jvm-optionsサブコマンドで設定を行う場合、targetオプションには「server」を指定してください。
変更を有効にするためには、Interstage Java EE DASサービスの再起動が必要です。
システムプロパティは、必ずキー値の前に-Dを付加して、下記のように設定してください。
-D"キー値"="設定する値"
運用管理用HTTPリスナーのポート番号を変更する場合
以下の手順で変更します。
Interstage Java EE DASサービスの起動
以下のサービスを起動します。
Interstage Java EE DASサービス
ijdasstartコマンドを実行してサービスを起動します。
※他のプロセスとのポート番号の重複によりInterstage Java EE DASサービスを起動できない場合は、「運用管理用HTTPリスナーのポート番号を変更する場合(Interstage Java EE DASサービスを起動できない場合)」の手順でポート番号を変更してください。
HTTPリスナーポート番号の変更
asadminコマンドのsetサブコマンドでserver.http-service.http-listener.admin-listener.portの定義項目を更新します。
例
ポート番号を8929に変更する場合
> asadmin set server.http-service.http-listener.admin-listener.port=8929 server.http-service.http-listener.admin-listener.port=8929
asadminenv.confファイルの修正
運用管理用HTTPリスナーのポートに合わせて、asadminenv.confファイルを修正します。
修正方法の詳細は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Java EE運用コマンド」-「asadmin」の「asadminenv.confファイル」を参照してください。
例
ポート番号を8929に変更する場合
AS_ADMIN_PORT=8929 AS_ADMIN_PROFILE=cluster AS_ADMIN_SECURE=true AS_ADMIN_REALM=os
Interstage Java EE DASサービスの再起動
以下のサービスを再起動します。
Interstage Java EE DASサービス
ijdasstopコマンドを実行後、ijdasstartコマンドを実行してサービスを再起動します。
運用管理用HTTPリスナーのポート番号を変更する場合(Interstage Java EE DASサービスを起動できない場合)
運用管理用HTTPリスナーのポートが他のアプリケーションで使用されているなど、Interstage Java EE DASサービスを起動できない場合は、domain.xmlを修正します。
domain.xmlの修正方法
以下のファイルをテキストエディタなどで開いて、name属性に「server-config」が設定されているconfigタグ配下のhttp-listenerタグのport属性を編集します。
ファイルの格納先
[Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\config\domain.xml
[Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/config/domain.xml
例
ポート番号を8929に変更する場合
<config dynamic-reconfiguration-enabled="true" name="server-config"> <http-service> <access-log ・・・ <http-listener ・・・ <!-- Interstage Java EE DAS port number --> <http-listener acceptor-threads="1" address="0.0.0.0" blocking-enabled="false" default-virtual-server="__asadmin" enabled="true" family="inet" id="admin-listener" port="8929" security-enabled="false" server-name="" xpowered-by="false"/>
注意
domain.xmlを編集する際はポート番号以外の設定を変更しないでください。変更するとInterstage Java EE DASサービスを使用できなくなる場合があります。編集前にdomain.xmlを退避することをお奨めします。
運用管理用HTTPリスナーのSSL通信利用設定を変更する場合
以下の手順で変更します。
Interstage Java EE DASサービスの起動
以下のサービスを起動します。
Interstage Java EE DASサービス
ijdasstartコマンドを実行してサービスを起動します。
SSL通信利用設定の変更
asadminコマンドのsetサブコマンドでserver.http-service.http-listener.admin-listener.security-enabledの定義項目を更新します。
例
SSL通信を利用する設定に変更する場合
> asadmin set server.http-service.http-listener.admin-listener.security-enabled=true
server.http-service.http-listener.admin-listener.security-enabled=true
asadminenv.confファイルの修正
運用管理用HTTPリスナーのSSL通信利用設定に合わせて、asadminenv.confファイルを修正します。
修正方法の詳細は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Java EE運用コマンド」-「asadmin」の「asadminenv.confファイル」を参照してください。
例
SSL通信を利用する設定に変更する場合
AS_ADMIN_PORT=12001 AS_ADMIN_PROFILE=cluster AS_ADMIN_SECURE=true AS_ADMIN_REALM=os
Interstage Java EE DASサービスの再起動
以下のサービスを再起動します。
Interstage Java EE DASサービス
ijdasstopコマンドを実行後、ijdasstartコマンドを実行してサービスを再起動します。
監視サービスの定義項目を有効にする場合
IJServerクラスタや、Interstage Java EE DASサービスの監視サービスの定義項目を有効にすると、サーバーインスタンス数、配備済みのアプリケーション数に応じてInterstage Java EE DASサービスのメモリが使用されます。
監視サービスを有効に設定した場合は、Interstage Java EE DASサービスでメモリ不足が発生していないことを確認してください。メモリ不足が発生した場合は、「5.17 Interstage Java EE DASサービスのヒープ領域サイズとアドレス空間」を参照して対処を行ってください。