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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express チューニングガイド
FUJITSU Software

3.1.9 Interstage ディレクトリサービスのシステム資源の設定

Interstage ディレクトリサービスを用いたシステムの運用時には、システム資源を拡張する必要があります。ここでは、以下について説明します。

システムパラメタ(Interstage ディレクトリサービスの運用に必要なシステム資源)

Interstage ディレクトリサービスが使用するシステムパラメタのチューニングについて説明します。
システムパラメタの変更方法や、各パラメタの意味については、“■システムパラメタについて”を参照してください。


共用メモリ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

project.max-shm-memory

加算値

(リポジトリ数 × 1,572,864 +
(5 × (リポジトリ数 × 1,843,200))(注1)) ×
(4 × リポジトリ数)

shmmax

設定値

リポジトリ数 × 1,572,864 +
(5 × (リポジトリ数 × 1,843,200)) 以上 (注1)

shmmni

project.max-shm-ids

加算値

4 × リポジトリ数(注2)

1)

リポジトリのデータベースに標準データベースを使用してレプリケーション運用を行う場合は、さらに1,048,576を加算してください。

注2)

リポジトリのデータベースに標準データベースを使用してレプリケーション運用を行う場合は、5 × リポジトリ数です。


共用メモリ

パラメタ

種類

必要数

kernel.shmmax

設定値

5 × (リポジトリ数 × 1,843,200) 以上

kernel.shmmni

加算値

4 × リポジトリ数()

)

リポジトリのデータベースに標準データベースを使用してレプリケーション運用を行う場合は、5 × リポジトリ数です。


リポジトリのデータベース運用に必要なシステム資源のチューニング

リポジトリのデータベースに標準データベースを使用する場合には、さらにシステム資源のチューニングが必要です。“システムパラメタ(標準データベース運用に必要なシステム資源)”を参照して、システムパラメタを変更してください。

リポジトリのデータベースとしてRDBを使用する場合には、さらに、RDBの運用に必要なシステム資源をチューニングしてください。以下の項目を参照して、システムパラメタを変更してください。

システムパラメタ(標準データベースの運用に必要なシステム資源)

標準データベースを運用するには、omsアカウント環境の最大ファイルディスクリプタ数のハードリミットが、256以上65,536以下となるように設定してください。

最大ファイルディスクリプタ数のハードリミットを変更するには、以下を変更してください。

ファイルディスクリプタ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

rlim_fd_max

process.max-file-descriptor

設定値

256以上、65,536以下

資源制御で最大ファイルディスクリプタ数のソフトリミットの設定を行った場合、ハードリミットが「無制限」に拡張されます。ソフトリミットを設定した場合は、合わせてハードリミットも設定してください。

projmod -s -K 'process.max-file-descriptor=(basic,1024,deny),(priv,65536,deny)' default

なお、システム全体の最大ファイルディスクリプタ数のハードリミットを、65,536より大きな値に設定したい場合、資源制御を使用してください。「oms」プロジェクトを個別に設定してください。

projmod -s -K 'process.max-file-descriptor=(basic,1024,deny),(priv,524288,deny)' default
projmod -s -K 'process.max-file-descriptor=(basic,1024,deny),(priv,65536,deny)' oms

システムパラメタの場合は、システム全体に影響するため、設定値は、256以上65,536以下で設定してください。

ファイルディスクリプタ

パラメタ

種類

必要数

nofile

hard

256以上、65,536以下

システム全体の最大ファイルディスクリプタ数のハードリミットを、65,536より大きな値に設定したい場合、omsユーザを個別に設定してください。

*    hard    nofile    524288
oms  hard    nofile    65536

システムパラメタ(Symfoware Serverの運用に必要なシステム資源)

Symfoware Serverの運用に必要なシステムパラメタの設定は、Symfoware Serverをインストールしたマシンで変更してください。ただし、Symfoware Server Lite Editionを使用している環境では、本設定は不要です。

ここで示す各システムパラメタの必要数の値は、Symfoware Serverのシステム用動作環境ファイル、またはRDB構成パラメタファイルのパラメタに以下の値が設定されていることを前提としています。これらのパラメタの設定値を変更する場合は、Symfoware Serverのマニュアルを参照して各システムパラメタの必要数を算出し直してください。

パラメタ

設定値

ローカル接続で使用するメモリ量(COMMUNICATION_BUFFER)

32Kバイト

ローカル接続数(MAX_CONNECT_SYS) (注1)

256

デーモン多重度(RDBCNTNUM)

712

共有メモリ量(RDBEXTMEM)

13,208Kバイト

注1)

ローカル接続数は、Interstage ディレクトリサービスの使用時に必要となる、リポジトリからRDBへの最大コネクション数の合計に、他のアプリケーション等が使用するコネクション数を加えた値を算出してください。求めた値が、この設定値(256)を超える場合には、各システムパラメタの必要数を算出し直してください。

リポジトリの最大コネクション数の詳細は、“ディレクトリサービス運用ガイド”の“データベース共用”-“最大コネクション数の設定”を参照してください。

レプリケーション運用をするときは、Linkexpressの運用に必要なシステム資源の設定をしてください。設定内容は、Linkexpressのインストールガイドを参照してください。
Solarisの場合は、「Linkexpressへの同時転送依頼数」を「1」、「Linkexpress同時ファイル転送多重度」を「4」として計算してください。また、システムパラメタ「shmmin」(共用メモリセグメントの最小サイズ)は設定しないでください。


Symfoware ServerをSolarisにインストールした場合

共用メモリ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

shmmax

project.max-shm-memory

設定値

13,524,992 以上

shmmni

project.max-shm-ids

加算値

10


セマフォ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

semmni

project.max-sem-ids

加算値

300

semmsl

process.max-sem-nsems

設定値

48 以上


メッセージキュー

パラメタ

資源制御

種類

必要数

msgmnb

process.max-msg-qbytes

設定値

4,096 以上

msgmni

project.max-msg-ids

加算値

2

msgtql

process.max-msg-messages

設定値

64以上


Symfoware ServerをLinuxにインストールした場合

共用メモリ

パラメタ

種類

必要数

kernel.shmmax

設定値

13,524,992 以上

kernel.shmmni

加算値

10


セマフォ

パラメタ

種類

必要数

para1

設定値

48 以上

para2

加算値

1,112

para3

  

すでに設定されている値

para4

加算値

300


メッセージキュー

パラメタ

種類

必要数

kernel.msgmax

設定値

128 以上

kernel.msgmnb

設定値

4,096 以上

kernel.msgmni

加算値

2


システムパラメタ(Oracleデータベースの運用に必要なシステム資源)

  Oracleデータベースの運用に必要なシステムパラメタの設定は、Oracleデータベースをインストールしたマシンで変更してください。

  レプリケーション運用をするときは、レプリケーションの運用に必要なシステム資源の設定をしてください。設定内容は、Oracleデータベースのマニュアルを参照してください。


OracleデータベースをSolarisにインストールした場合

共用メモリ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

shmmax

project.max-shm-memory

設定値

4,294,967,295 以上

shmmni

project.max-shm-ids

設定値

100 以上


セマフォ

パラメタ

資源制御

種類

必要数

semmni

project.max-sem-ids

設定値

100 以上

semmsl

project.max-sem-nsems

設定値

256 以上


OracleデータベースをLinuxにインストールした場合

共用メモリ

パラメタ

種類

必要数

kernel.shmall

設定値

2,097,152 以上

kernel.shmmax

設定値

物理メモリのサイズ(バイト)の1/2 以上

kernel.shmmni

設定値

4,096 以上


セマフォ

パラメタ

種類

必要数

para1

設定値

250 以上

para2

設定値

32,000 以上

para3

設定値

100 以上

para4

設定値

128 以上


ファイルシステム

パラメタ

種類

必要数

fs.file-max
(最大ファイル・ハンドル数)

設定値

65,536 以上


ネットワーク

パラメタ

種類

必要数

net.ipv4.ip_local_port_range
(ポート番号の範囲)

設定値

最小:1,024
最大:65,000

net.core.rmem_default
(受信用ウィンドウ・サイズのデフォルト値)

設定値

1,048,576 以上

net.core.rmem_max
(受信用ウィンドウ・サイズの最大値)

設定値

1,048,576 以上

net.core.wmem_default
(送信用ウィンドウ・サイズのデフォルト値)

設定値

262,144 以上

net.core.wmem_max
(送信用ウィンドウ・サイズの最大値)

設定値

262,144 以上