ページの先頭行へ戻る
PowerSORT V7.0 ユーザーズガイド
FUJITSU Software

4.2.7 実行環境オプション(-option)

各種実行環境オプションを指定します。

記述形式

-option [ colseq=col-def [ ,col-def ...] [ colseq= ...] ]
        [ fifo ]
        [ icode=input-code ]
        [ iconv=input-conversion ]
        [ memsize=memory-size ]
        [ msgfile=message-file ]
        [ msglevel=message-level ]
        [ supfile=startup-file ]
        [ tmpdir=temp-directory [ ,temp-directory ...] [ tmpdir= ...] ]

4.2.7.1 colseqオペランド

照合順序変更を使用する場合に、変更する照合順序を指定します。
照合順序変更は、キーフィールド、および選択フィールド(被比較フィールド、比較フィールド)のデータ形式としてcolが指定されたフィールドをcolseqオペランドで指定した照合順序に従って比較します。
照合順序は複数指定することができます。複数の照合順序を指定する場合は、照合順序をコンマ(,)で区切って指定するか、またはcolseqオペランドを複数指定します。

記述形式

colseq=col-def [ ,col-def ...] [ colseq= ...]

col-def

変更する照合順序をccttの形式で指定します。
照合順序変更では、フィールド中に16進数のccと等しいバイトがあれば、そのバイトを16進数のttとみなして比較します。ccで指定されていない16進数はそのまま比較されます。

記述例

  1. 16進数の20を16進数の23とみなして比較する場合は、以下のように指定します。

    colseq=2023
  2. 同じ16進数に対して複数の照合順序を指定した場合は、最後に指定した照合順序が有効になります。以下の例では、16進数の20は16進数の3Aとみなして比較します。

    colseq=2023,2040,203A
  3. ASCIIコードの数字(16進数の30~39)をEBCDICコードの数字(16進数のF0~F9)とみなして比較する場合は、以下のように指定します。

    colseq=30F0,31F1,32F2,33F3,34F4,35F5,36F6,37F7,38F8,39F9

4.2.7.2 fifoオペランド

先入力先出力(FIFO)機能を指定します。
先入力先出力(FIFO)機能は、指定したキーフィールドの値が同一のとき、先に入力したレコードを先に出力する機能です。先入力先出力(FIFO)機能を指定しなかった場合、キーフィールドの値が同一なレコードの出力順序は不定です。
先入力先出力(FIFO)機能は、ソート機能のときに有効です。マージ機能コピー機能レコード集約機能、およびサプレス機能と同時に指定された場合、先入力先出力(FIFO)機能の指定は無視されます。

記述形式

fifo

注意

先入力先出力(FIFO)機能に関する指定の優先順位は以下の通りです。

  1. 環境変数BSORT_FIFO

  2. -optionオプションのfifoオペランド

  3. スタートアップファイルのBSORT_FIFO

4.2.7.3 icodeオペランド

入力ファイルのコード系を指定します。

記述形式

icode=input-code

input-code

入力ファイルのコード系を指定します。
以下から1つを選択して指定します。

input-code

意味

au

ASCIIコード系(富士通COBOL形式) (省略値)

ac

ASCIIコード系(Micro Focus COBOL形式)

eb

EBCDICコード系 (注)

u2

Unicode系(UCS-2形式)

u3

Unicode系(UTF-32形式)

u8

Unicode系(UTF-8形式)

注) EBCDICコード系はバイナリファイルの場合に指定可能です。

4.2.7.4 iconvオペランド

ASCIIコードとEBCDICコード間のコード変換が行われる場合の変換方式を指定します。

参考

以下の場合に、iconvオペランドの指定に従ってASCIIコードとEBCDICコード間のコード変換が行われます。

  • 入力ファイルのコード系(実行環境オプション(-option)のicodeオペランド)がASCIIコード系でキーフィールドのデータ形式がEBCDICコードの場合におけるキーフィールドの比較

  • 入力ファイルのコード系(実行環境オプション(-option)のicodeオペランド)がEBCDICコード系でキーフィールドのデータ形式がASCIIコードの場合におけるキーフィールドの比較

  • 選択フィールドのデータ形式がEBCDICコード、かつ文字列指定の自己規定値における自己規定値の変換

  • 再編成フィールドのデータ形式がEBCDICコード、かつ文字列指定の自己規定値における自己規定値の変換

記述形式

iconv=input-conversion

input-conversion

ASCIIコードとEBCDICコード間の変換方式を指定します。
以下から1つを選択して指定します。

input-conversion

意味

0

EBCDICコードとUS ASCIIコード間のコード変換を指定します。(省略値)

1

EBCDIC(カナ)コードとASCII(JIS8)コード間のコード変換を指定します。

2

EBCDIC(英小文字)コードとASCII(JIS7)コード間のコード変換を指定します。

4.2.7.5 memsizeオペランド

PowerSORTが使用する作業域の大きさ(メモリサイズ)を指定します。
memsizeオペランドを省略した場合、スタートアップファイルのBSORT_MEMSIZEの指定があればその大きさの作業域を使用し、指定がなければ作業域は自動的に設定されます。

記述形式

memsize=memory-size

memory-size

PowerSORTが使用する作業域の大きさをキロバイト数で指定します。
64~2097151(キロバイト)の範囲で指定します。0を指定した場合は、memsizeオペランドを省略したとみなします。また、2097152以上の値を指定した場合は、2097151を指定したとみなします。

注意

memsizeオペランドは、スタートアップファイルのBSORT_MEMSIZEの指定より優先されます。

4.2.7.6 msgfileオペランド

メッセージを出力するファイル(メッセージファイル)を指定します。
msgfileオペランドを省略した場合、スタートアップファイルのBSORT_MSGFILEの指定があれば、そのファイルにメッセージを出力します。指定していなければ、標準エラー出力にメッセージを出力します。

記述形式

msgfile=message-file

message-file

メッセージファイルのファイルパス名を指定します。
メッセージファイルに半角空白を含むファイルパス名を指定する場合は、ファイルパス名をダブルクォーテーション(")で囲みます。

注意

  • msgfileオペランドは、スタートアップファイルのBSORT_MSGFILEの指定より優先されます。

  • メッセージファイルを指定した場合、情報メッセージはメッセージファイルに、警告メッセージとエラーメッセージは、メッセージファイルと標準エラー出力に出力されます。

4.2.7.7 msglevelオペランド

出力するメッセージの種別(レベル)を指定します。
msglevelオペランドを省略した場合は、スタートアップファイルのBSORT_MSGLEVELの指定に従います。msglevelオペランドもスタートアップファイルのBSORT_MSGLEVELの指定も省略されている場合は、message-level にW(エラーメッセージ、および警告メッセージを出力)を指定したとみなします。メッセージの出力先は、msgfileオペランド、またはスタートアップファイルのBSORT_MSGFILEの指定により決まります。

記述形式

msglevel=message-level

message-level

出力するメッセージの種別(レベル)を指定します。
指定可能なメッセージの種別(レベル)を以下に示します。

message-level

意味

N

何も出力しません。

E

エラーメッセージを出力します。

W

エラーメッセージ、および警告メッセージを出力します。(省略値)

I

エラーメッセージ、警告メッセージ、および情報メッセージを出力します。

また、V5.0以前のバージョンとの互換用として、以下の種別(レベル)も指定できます。

message-level

意味

0

何も出力しません。

1

エラーメッセージ、および警告メッセージを出力します。(省略値)

2

エラーメッセージ、警告メッセージ、および情報メッセージを出力します。

注意

  • 何も出力しないと指定した場合でも、コマンドシンタックスのエラーとコマンドヘルプは標準エラー出力に出力します。

  • msglevelオペランドは、スタートアップファイルのBSORT_MSGLEVELの指定より優先されます。

4.2.7.8 supfileオペランド

スタートアップファイルを指定します。
supfileオペランドを省略した場合、スタートアップファイルとして「$HOME/.bsortrc」を利用します。$HOMEはPowerSORT利用者のホームディレクトリを示します。

記述形式

supfile=startup-file

startup-file

スタートアップファイルのファイルパス名を指定します。
スタートアップファイルに半角空白を含むファイルパス名を指定する場合は、ファイルパス名をダブルクォーテーション(")で囲みます。

4.2.7.9 tmpdirオペランド

一時ファイルを作成するディレクトリを指定します。
一時ファイルを作成するディレクトリは複数指定することができます。複数のディレクトリを指定する場合は、ディレクトリをコンマ(,)で区切って指定するか、またはtmpdirオペランドを複数指定します。複数のディレクトリを指定した場合、一時ファイルは指定したディレクトリに分散して作成されます。

記述形式

tmpdir=temp-directory [ ,temp-directory ...] [ tmpdir= ...]

temp-directory

一時ファイルを作成するディレクトリ名を指定します。
ディレクトリ名に半角空白が含まれる場合は、ディレクトリ名をダブルクォーテーション(")で囲みます。

注意