富士通メインフレームと接続先システムとの通信について説明します。
TCPコネクションの接続は、NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションおよび接続先システムの双方から行うことができます。
NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションからのTCPコネクション接続は、富士通メインフレームからのFNAセションの確立を契機に、TCPコネクションを接続します。
接続先システムからのTCPコネクション接続が発生した場合は、NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションより富士通メインフレーム上のCORDEXへFNAセション確立要求(LOGON通知)を通知します。
NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションからのTCPコネクション接続を図1.4に、接続先システムからのTCPコネクション接続を図1.5に示します。
FNAセションと対応づけられたTCPコネクションを使用して電文を送信します。
TCPコネクション接続後の開局要求処理時に、接続先システムから通知された連続転送回数に従って、電文を連続送信します。
接続先システムへの電文の連続送信を図1.8に示します。
FNAセションと対応づけられたTCPコネクションを使用して電文を受信します。
TCPコネクション接続後の開局要求処理時に、接続先システムに通知する連続転送回数に従って、電文を連続受信します。なお、連続受信できる回数はztinf定義文のrecvcntオペランドで指定します。
接続先システムからの電文の連続受信を図1.9に示します。
富士通メインフレーム上のCORDEXの受信可能な最大伝送データ長に合わせて、接続先システムから受信した電文を分割してCORDEXに送信します。最大伝送データ長はztinf定義文のblksizeオペランドで指定します。
受信電文のブロック分割を図1.10に示します。
富士通メインフレームおよび接続先システムとの間で、一定時間を経過して電文の送受信が行われない場合、無通信状態と判断し、FNAセションを解放およびTCPコネクションを切断します。無通信監視時間はztinf定義文のzttimeオペランドで指定します。
無通信監視を図1.11に示します。
接続先システムからの接続による通信において、富士通メインフレーム上のCORDEXからの閉局回答電文に対して、論理ACKを返信せず正常終了するシステムがあります。このような接続先システムと通信する場合、CORDEX側と接続先システム側で完了認識の相違が発生し、データの再送が必要となります。
CORDEXと接続先システムで完了認識が相違する例を図1.12に示します。
閉局回答電文の即時応答機能は、この完了認識の相違を防止するために、NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションが接続先システムへ閉局回答電文を送信後、論理ACKを待たずに、CORDEXへ正常応答を送信するための機能です。本機能を使用する場合は、ztinf定義文のclsrespオペランドで指定します。
即時応答機能を使用した例を図1.13に示します。