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Interstage Mobile Application Server V1.1.0 導入ガイド
FUJITSU Software

5.3.4 セットアップ後の作業

以下の図を元に、①~④のSSL通信の利用が必要であるかを確認してください。

① SSL利用は選択可能(SSL通信を利用しない方法は、注意を参照してください。)
② SSL必須(impshputtruststoreコマンドで-entrustオプションを指定)
③ SSL必須(impshputtruststoreコマンドで-geotrustオプションを指定)
④ SSL必須(impshputtruststoreコマンドで-impushtrustオプションを指定)

①でSSLを選択するとログ回収、アプリ管理、認証、プロパティ管理、プッシュ通知において、端末とIMAPSサーバとの間、および業務サーバとIMAPSサーバとの間の通信がSSLとなります。

①のSSL通信設定は、「1. 上記の図の①でSSL通信を利用する場合には、証明書の作成および登録を行ってください。」の作業により設定されます。

②~④のSSL通信設定は、「4. プッシュ通知機能を使用する場合は、impshputtruststoreコマンドの実行が必須です。」の作業により設定されます。

  1. 上記の図の①でSSL通信を利用する場合には、証明書の作成および登録を行ってください。
    SSL 環境でWebサーバのプロセスを設定するユーザーをOS提供のコマンドで 作成します。
    グループID、 グループ名、ユーザーIDおよびユーザー名は適宜変更してください。groupaddコマンドおよびuseraddコマンドの詳細については、OSのマニュアルを参照してください。
    groupadd [-g グループ名ID] グループ名
    useradd [-g グループID][-u ユーザーID] ユーザー名
    
    IMAPSの証明書環境には、以下の2種類があります。用途によって、どちらかを作成してください。
    • テスト用サイト証明書による証明書環境の作成
      1. 以下を実行して証明書環境の作成を行います。

        imcreatetestenvの-userおよび-groupオプションには、groupaddコマンドおよびuseraddコマンドで作成したユーザー名、グループ名を指定してください。

        imstopservice
        imcreatetestenv -user ユーザー名 -group グループ名
        imstartservice
        

        参考

        imcreatetestenvコマンドを実行することにより、IMAPSクライアントで利用できる自己署名証明書が生成されます。詳細は"運用ガイド""コマンドリファレンス"を参照してください。
    • 運用向け証明書環境の作成

      注意

      証明書環境の作成は、先に作成した SSL環境で Webサーバのプロセスを設定するためのユーザーで実行してください。
      1. 証明書/鍵管理環境の作成をします。

        作成例は、C.2 証明書、秘密鍵の作成を参照してください。

      2. 秘密鍵の作成と証明書を取得します。

        作成例は、C.2 証明書、秘密鍵の作成を参照してください。

      3. 証明書とCRLを登録します。

        作成例は、C.2 証明書、秘密鍵の作成を参照してください。

      4. WebサーバにSSL環境のセットアップを行います。
        1. ユーザー PINをユーザーPIN管理ファイルに登録します。

          以下、登録例を示します。

          ユーザーPIN(対話入力)を暗号化し、ユーザーPIN管理ファイル( /home/ssl/envdir/upinfile)に登録する場合
          imihsregistupin -f /home/ssl/envdir/upinfile -d /home/ssl/envdir/slot
        2. 環境定義ファイル(httpd.conf)を設定します。
          以下のような設定でSSL運用を行う場合
          サーバ管理者のEmailアドレス webmaster@main.example.com
          サーバのホスト名 main.example.com
          証明書/鍵管理環境を構築したユーザーのユーザーID ssl
          証明書/鍵管理環境を構築したユーザーのグループID ssl
          証明書/鍵管理環境ディレクトリ /home/ssl/envdir
          トークンラベル Token01
          ユーザーPIN管理ファイル /home/ssl/envdir/upinfile
          サイト証明書のニックネーム SiteCert
          クライアントCA証明書のニックネーム なし
          以下、設定例を示します。
          imstopservice
          imcreatesslenv -user ssl -group ssl -token Token01 -userpin /home/ssl/envdir/upinfile -envdir /home/ssl/envdir -nns SiteCert
          imstartservice
  2. IMAPSサーバアプリケーションでのアプリケーションの運用開始については、 "運用ガイド""IMAPSサーバアプリの運用開始"を参照してください。
  3. セキュリティ対策として以下を実施してください。
    • DBの接続パスワードを記載したパスワードファイルの削除

      5.3.1 IMAPSサーバでの事前準備で作成したパスワードファイルを削除してください。

  4. プッシュ通知機能を使用する場合は、impshputtruststoreコマンドの実行が必須です。
    GCM(Google Cloud Messaging for Android), APNs(Apple Push Notification Service)を利用する場合、以下の認証局から証明書ファイルを取得します。
    • geotrust(GCMで使用)

      geotrustの公式サイトにアクセスし、対象となるCA証明書ファイル「GeoTrust Global CA (.cer file)」(※1)を取得してください。

    • entrust(APNsで使用)

      entrustの公式サイトにアクセスし、対象となるルート証明書ファイル「Root Certificates(entrust_2048_ca.cer)」(※1)をダウンロードしてください。

    (※1) 2014/07/01 現在のファイル名であり、変更される可能性があります。
    IMAPSサーバ機能を停止し、以下のコマンドを実行後、再起動します。
    証明書が/tmp/geotrust.cer、/tmp/entrust.cer にある場合
    imstopapplication
    impshputtruststore -geotrust /tmp/geotrust.cer -entrust /tmp/entrust.cer -impushtrust
    imstartapplication
    
    コマンド実行後、アプリケーションの再起動を行ってください。
  5. 2台以上運用し負荷分散するときは、付録E 負荷分散の設定を参照してください。

注意

開発環境などでSSL環境を使用しない場合は、以下の設定をしてください。
  1. 以下のサンプルを参考に、cookie-secureの値を変更した認証定義ファイルを作成します。
    /opt/FJSVimaps/bin/conf/sample/db/authdef.properties
    
    キー
    cookie-secure false
  2. 以下のコマンドを実行します。
    imadmin auth set -file <認証定義ファイル> 
    
  3. IMAPSサーバ機能を再起動します。
     imstopapplication
     imstartapplication
    
  4. 本番環境やSSL環境に戻すときには、忘れずに認証定義ファイルの値を変更してください。
    キー
    cookie-secure true