ページの先頭行へ戻る
Linkexpress Transactional Replication option V5.0L60 説明書
FUJITSU Software

12.1.4 ジャーナル配付機能

ジャーナル配付機能は、ジャーナル取得機能で取得したジャーナルを編集し、利用ジャーナルとしてメッセージキューに配付する機能です。利用ジャーナルの配付先と配付時のデータ形式は配付定義で指定します。

他サーバへは、JournalTransferを利用して、利用ジャーナルを転送できます。

12.1.4.1 配付定義による編集

配付定義により、配付する利用ジャーナルのデータ形式やコード系を指定することができます。
指定できる内容は以下のとおりです。配付定義の詳細は"12.5.5 配付定義"を参照してください。なお、以下は組み合わせて指定することができます。

圧縮

圧縮する/しないを指定できます。圧縮する場合は、更新されなかった項目に相当する部分のデータを削除します。これにより、送信するメッセージのデータ量を削減できます。

パッキング

パッキングする/しないを指定できます。パッキングする場合は、1つのメッセージに複数の利用ジャーナルを格納します。これにより、メッセージの送信回数を削減できます。

メッセージ長

1メッセージの最大長を指定できます。これにより、JournalTransferを使用してメッセージを転送する場合は、メッセージをJournalTransferの仕様に合わせたメッセージ長に編集できます。
パッキングする場合は、1メッセージの最大長の範囲内で複数の利用ジャーナルを1つのメッセージに格納します。また、1つの利用ジャーナルの長さが1メッセージの最大長を超える場合は、複数のメッセージに分割して格納します。

コード系

利用ジャーナルのコード系を指定できます。コード系を指定することにより、利用ジャーナルをジャーナル利用側のオペレーティングシステムに合わせたコード系に変換できます。

項目属性表示の付加

付加する/しないを指定できます。項目属性表示を付加する場合は、利用ジャーナルの各項目のデータ属性やデータ長を表示するタグを、各項目の前に付加します。
項目属性表示を付加することにより、ジャーナル利用側業務で利用ジャーナルのデータ形式を指定せずにジャーナル利用側アプリケーションを作成することができます。

文字列領域の拡張

拡張する/しないを指定できます。ジャーナル利用側のオペレーティングシステムに合わせたコード系に変換を行うと、コード変換後の文字列領域が不足する場合があります。この場合、正しくコード変換が行われないため、欠損データになります。文字列領域のサイズを拡張することにより、コード変換時に正しくコード変換することができます。
なお、本指定は、項目属性表示を付加する指定を行っている場合のみ有効です。

日時データの属性

日時データの属性(文字列または数値)を指定できます。属性を指定することにより、利用ジャーナルの日時データをジャーナル利用側業務に合わせて出力することができます。

利用ジャーナルのデータ形式およびコード系の詳細は、"第14章 データ形式"を参照してください。

12.1.4.2 時系列の保証

利用ジャーナルは、ジャーナルを取得した順番を保証して配付されます。

"図12.4 ジャーナル取得時の時系列の保証"に利用ジャーナルがジャーナルを取得した順番で配付される様子を示します。なお、ジャーナルを取得する順番については"12.6.3.2 ジャーナルの取得順序"を参照してください。

図12.4 ジャーナル取得時の時系列の保証

12.1.4.3 取得定義と配付定義の関連

1つの取得定義に対して複数の配付定義を関連付けられます。これにより、同じ利用ジャーナルを複数のメッセージキューに配付できます。
また、配付先ごとに異なるデータ形式で利用ジャーナルを配付できます。

"図12.5 取得定義と配付定義の関連"に取得定義と配付定義の関連を示します。

図12.5 取得定義と配付定義の関連

12.1.4.4 異常時のジャーナル保証

取得されたジャーナルをジャーナル取得ファイルからメッセージキューへ配付している最中にシステムダウンなどの異常が発生しても、配付途中の利用ジャーナルはジャーナル取得ファイルに保存されます。
システムおよびジャーナル配付機能の再起動後、メッセージキューへの利用ジャーナルの配付は自動的に再開されます。その際、配付途中の利用ジャーナルが欠落したり、同じ利用ジャーナルが重複して配付されることはありません。