クラスタ運用をしている場合のバージョンアップインストール手順について説明します。
Solaris/Linux版AdvancedCopyマネージャーのバージョンアップインストールを実施する前に、行っておくべき作業について説明します。
ポイント
バージョンアップインストールを行う前に、以下をバックアップすることを推奨します。
バックアップを採取しておくと、バージョンアップインストール中に異常が発生した場合にバックアップから復元(リストア)することで、バージョンアップインストール前の状態に戻すことができます。
システム(プライマリノードとセカンダリノード)
運用管理サーバ業務の共有データ用共有ディスク
管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスク
作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。
セカンダリノードで、バージョンアップインストールを行うサーバのディスクに、バージョンアップインストールに必要な容量(Solaris環境では650MB、Linux環境では200MB)が空いているか確認してください。
バージョンアップインストールに必要な容量が空いていない状態でバージョンアップインストールを実行した場合、以下のメッセージが出力され、インストールがエラー終了します。インストールに必要な空き容量を確保してから、バージョンアップインストールを再実行してください。
出力メッセージ(インストール先ディレクトリが/optの場合):
ERROR:Disk /opt has an insufficient free space. Please execute it again after increasing the disk area.
セカンダリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)が停止していることを確認します。
停止していない場合は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照して業務を停止してください。
プライマリノードで、バージョンアップインストールを行うサーバのディスクに、バージョンアップインストールに必要な容量(Solaris環境では650MB、Linux環境では200MB)が空いているか確認してください。
バージョンアップインストールに必要な容量が空いていない状態でバージョンアップインストールを実行した場合、以下のメッセージが出力され、インストールがエラー終了します。インストールに必要な空き容量を確保してから、バージョンアップインストールを再実行してください。
出力メッセージ(インストール先ディレクトリが/optの場合):
ERROR:Disk /opt has an insufficient free space. Please execute it again after increasing the disk area.
プライマリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を停止します。停止手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。
ただし、ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクはマウントした状態にします。
クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、以下の手順を実施します。
対象業務のセカンダリノードで、管理対象サーバ業務が停止していることを確認します。
管理対象サーバ業務が停止していない場合は、セカンダリノードで管理対象サーバ業務を停止します。
管理対象サーバ業務を停止する手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。
管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のセカンダリノードで本手順を実施します。
対象業務のプライマリノードで、管理対象サーバ業務を停止します。
使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照して、管理対象サーバ業務を停止します。
ただし、管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクはマウントした状態にします。
管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のプライマリノードで本手順を実施します。
すべてのノードのローカル業務を停止します。
AdvancedCopy Managerマネージャーのローカル業務用通信デーモンを停止します。
デーモンの停止方法は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「通信デーモンの起動と停止」を参照してください。
運用管理サーバ業務のプライマリノードとセカンダリノードで、業務の起動停止スクリプトを退避します。
クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを退避してください。
プライマリノードとセカンダリノードで、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを退避します。
「C.4 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 16.xのマネージャー機能のバージョンアップインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、バージョンアップインストールを実施してください。
ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをアンマウントします。
ポイント
バージョンアップインストールが異常終了した場合は、バージョンアップインストールに失敗する原因を取り除いたあと、インストールシェルの実行から再実行してください。
ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをマウントします。
「C.4 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 16.xのマネージャー機能のバージョンアップインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、バージョンアップインストールを実施してください。
ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクをアンマウントします。
ポイント
バージョンアップインストールが異常終了した場合は、バージョンアップインストールに失敗する原因を取り除いたあと、インストールシェルの実行から再実行してください。
クラスタ運用の場合に、Solaris/Linux版AdvancedCopy Managerマネージャーのバージョンアップインストールを実施したあとに、プライマリノードで行っておくべき作業について説明します。
ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクはマウントした状態にします。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerでは、Symfowareを使用していません。
以下の手順でSymfoware Serverをアンインストールします。
ほかの製品が、Symfowareを利用していないことを確認します。利用している場合はアンインストールしないでください。
Symfowareのアンインストーラを起動してパッケージを削除します。
# /opt/symfoware/setup/symfo_remove
Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
"y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
インストール環境のチェックを開始します。 インストール環境のチェックが終了しました。 警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。 アンインストールを継続しますか? y: アンインストールを継続します q: アンインストールせずに終了します [y,q]: y "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。 アンインストールする機能を選択してください。 1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2) [all:全機能,1,q]: all 選択した機能 - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 上記の機能のアンインストールを開始しますか? y: アンインストールを開始します n: 再び機能を選択します q: アンインストールせずに終了します [y,n,q]: y アンインストールを開始します。
Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。
"Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
ETERNUS SF Managerの環境設定ファイルを編集します。
以下のファイルを編集します。
<ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/clsetup.ini
<ETERNUS SF Managerの共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/swstg.ini
それぞれのファイル内のVersion情報を、移行後の文字列に変更します。
移行パターン | Version情報の記述内容 | |
---|---|---|
移行前 | 移行後 | |
16.0から16.1 | Version=V16.0 | Version=V16.1 |
注意
Version行以外は、変更しないでください。
クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスク上の、AdvancedCopy Managerの環境設定ファイルを編集します。
対象業務のプライマリノードで以下のファイルを編集します。
<管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/clsetup.ini
<管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/swstorage/swstg.ini
それぞれのファイル内のVersion情報を、移行後の文字列に変更します。
移行パターン | Version情報の記述内容 | |
---|---|---|
移行前 | 移行後 | |
16.0から16.1 | Version=V16.0 | Version=V16.1 |
注意
Version行以外は、変更しないでください。
「10.2.2.1 バージョンアップインストール前の作業」で退避した、運用管理サーバ業務の起動停止スクリプトを復元します。
クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、「10.2.2.1 バージョンアップインストール前の作業」で退避した、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを復元します。
カーネルパラメーターをチューニングします。
参照
チューニング方法は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。
クラスタ運用の場合に、Solaris/Linux版AdvancedCopy Managerマネージャーのバージョンアップインストールを実施したあとに、セカンダリノードで行っておくべき作業について説明します。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerでは、Symfowareを使用していません。
以下の手順でSymfoware Serverをアンインストールします。
ほかの製品が、Symfowareを利用していないことを確認します。利用している場合はアンインストールしないでください。
Symfowareのアンインストーラを起動してパッケージを削除します。
# /opt/symfoware/setup/symfo_remove
Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
"y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
インストール環境のチェックを開始します。 インストール環境のチェックが終了しました。 警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。 アンインストールを継続しますか? y: アンインストールを継続します q: アンインストールせずに終了します [y,q]: y "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。 アンインストールする機能を選択してください。 1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2) [all:全機能,1,q]: all 選択した機能 - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 上記の機能のアンインストールを開始しますか? y: アンインストールを開始します n: 再び機能を選択します q: アンインストールせずに終了します [y,n,q]: y アンインストールを開始します。
Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。
"Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
「10.2.2.1 バージョンアップインストール前の作業」で退避した、運用管理サーバ業務の起動停止スクリプトを復元します。
クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、「10.2.2.1 バージョンアップインストール前の作業」で退避した、管理対象サーバ業務のAdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプトを復元します。
カーネルパラメーターをチューニングします。
参照
チューニング方法は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。
ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)が停止していることを確認します。
停止していない場合は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照して停止してください。
「10.2.2.4 バージョンアップインストール後の作業(プライマリノード)」、「10.2.2.5 バージョンアップインストール後の作業(セカンダリノード)」の後に、以下の作業を行います。
プライマリノードで、クラスタアプリケーション(業務)が起動していることを確認します。
起動していない場合は、プライマリノードで、ETERNUS SF Managerが属するクラスタアプリケーション(業務)を起動します。起動手順は、使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照してください。
クラスタシステムに管理対象サーバ業務が共存している場合は、対象業務のプライマリノードで、管理対象サーバ業務を開始します。
使用しているクラスタ製品のマニュアルを参照して、管理対象サーバ業務を開始します。
管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務に対して本手順を実施します。
すべてのノードのローカル業務を起動します。
AdvancedCopy Managerマネージャーのローカル業務用通信デーモンを起動します。
デーモンの起動方法は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「通信デーモンの起動と停止」を参照してください。
続いて「10.2.3 運用再開」を実施してください。