マルチシステム機能を使用する場合には、Interstageの各サービスが使用する通信において、各システムを識別するアドレス情報を決定してください。
各システムに個別のアドレス情報を割り振ることで、通信上、複数のInterstageとして見えるようになります。
Interstageの各サービスは通信にTCP/IPを使用しています。このため、1つのサーバ内に存在する複数のInterstageを識別するために、異なるIPアドレスとポート番号の組により行います。IPアドレスを同一にしてポート番号のみで区別することもできますし、ポート番号を同一にしてIPアドレスのみで区別することもできます。
具体的には、次のInterstageのサービスのTCP/IPについての設定を行う必要があります。詳細については、“3.2 各サービスの設計”を参照してください。システムでTCP/IPを使用しないサービスについては、設定は不要です。
CORBAサービス
■システムをIPアドレスで識別する場合について
システムをIPアドレスで識別する場合は、デフォルトシステムおよび拡張システムのInterstage動作環境定義の“Corba Host Name”に、IPアドレスまたはIPアドレスに対応したホスト名を記述する必要があります。各システムで本定義を指定しない場合は、Interstageが正常に動作しません。
マルチシステム機能の環境で、システム間の負荷分散のためにIPCOMを利用する場合は、システムはポート番号による識別ではなくIPアドレスによる識別が必要です。“付録E IPCOMの利用”を参照してください。
SSLを使用する場合についても、ポート番号による区別の形態ではなくIPアドレスを分ける必要があります。SSLを使用する場合の、詳細については、“6.1 SSLによる暗号化通信機能”を参照してください。
マルチシステム機能の環境で、クラスタを利用する場合は、システムはIPアドレスによる識別ではなくポート番号による識別が必要です。“第5章 高信頼化機能の運用”を参照してください。