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Interstage Application Server/Interstage Web Server Express Java EE運用ガイド
FUJITSU Software

4.17.6 メッセージブローカのアクセスログ

メッセージブローカに対する通信時のアクセスログを記録します。メッセージブローカのアクセスログは、メッセージブローカの調査に役立ちます。


出力先

アクセスログの出力先は、次のとおりです。

[Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\imq\instances\${メッセージブローカ名}\log

[Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/imq/instances/${メッセージブローカ名}/log

ログファイル

最大で10個のログファイル(accesslog.txt、accesslog_1.txt~accesslog_9.txt)が作成されます。


ログの設定

以下の設定が変更できます。

アクセスログのログレベル

アクセスログを出力するかどうかを指定します。デフォルトでは、アクセスログを出力します。

ローテーションの条件

ログファイルは、「ログサイズ」または「有効期間」で指定した条件でローテーションします。デフォルトでは、どちらかの条件が満たされたタイミングでローテーションされます。

ローテーションに関しては、以下の項目が設定できます。

ログサイズによるローテーション

ログファイルの最大サイズを指定します。デフォルト値は256MBです。

ログファイルが、指定したサイズに達するとローテーションされます。

有効期間によるローテーション

ローテーションされる時間を指定します。デフォルト値は1週間です。

ログファイルを作成してから、指定した時間が経過するとローテーションされます。ただし、ログが出力されないと、指定した時間を超過してもローテーションされません。

ログの設定は、ログ機能に関するプロパティを使用して、imqbrokerdコマンドで行います。
ログ機能に関するプロパティの詳細については、「6.7.6 ログ機能に関するプロパティ」を参照してください。


出力内容

アクセスログは、以下の操作を実施したかという情報を出力します。

操作内容

セキュリティポリシー

いつ(When)

  • アクセス日時[DD/MM/YYYY hh:mm:ss.SSS Z]

  • スレッドID

  • スレッド名

  • 処理時間

どこから(Where)

  • IPアドレス

だれが(Who)

  • IPアドレス(コネクションID)

何に対して(What)

  • 補足情報

何のために(Why)

  • ステータス

どのように(How)

  • イベント


出力フォーマット

アクセスログの出力フォーマットを以下に示します。

[DD/MM/YYYY hh:mm:ss.SSS Z] スレッドID(スレッド名) IPアドレス(コネクションID) イベント ステータス 処理時間 (補足情報)

フォーマット詳細

項目

説明

DD

日2桁

01

MM

月2桁

09

YYYY

西暦4桁

2006

hh

時(24H表記)

17

mm

35

ss

12

SSS

ミリ秒

396

Z

UTCからの時間差
(+hhmm/-hhmm )

+0900

スレッドID

メッセージブローカで使用するスレッドID

ThreadID=25

IPアドレス

クライアントのIPアドレス

192.0.2.10

コネクションID

コネクションのID

e3:bb:ec:44:9:f

イベント

メッセージブローカに対する要求や要求に対する結果を示します。(注1)

AUTHENTICATE_REPLY

ステータス

イベント結果(注2)

OK

処理時間

要求から応答までにかかった時間(ミリ秒)
応答がない処理の場合は-----と出力します。

0.012345

補足情報

イベントに対応した詳細情報をname=valueの形式で出力します。(注1)

JMQAuthType=digest

注1)イベント/補足情報の詳細情報については、アクセスログのイベント種別を参照してください。
注2)ステータスの詳細情報については、アクセスログのステータス種別を参照してください。


セスログのイベント種別

イベント

補足情報(注)

意味

ACKNOWLEDGE_REPLY

MessageID
ConsumerID

Acknowledge要求を受け付けました。

  • MessageID
    Acknowledgeが実施されるメッセージIDを表示します。

  • ConsumerID
    Acknowledgeを実施するコンシューマIDを表示します。

ADD_CONSUMER_REPLY

JMQConsumerID
JMQSessionID
JMQDestType
JMQDestination
JMQSelector
JMQNoLocal
JMQDurableName

コンシューマの作成要求を受け付けました。

  • JMQConsumerID
    作成したコンシューマIDを表示します。

  • JMQSessionID
    コンシューマ作成元のセッションIDを表示します。

  • JMQDestType
    コンシューマが使用する物理格納先タイプを表示します。

  • JMQDestination
    コンシューマが使用する物理格納先名を表示します。

  • JMQSelector
    セレクタ条件が設定されている場合はtrue、設定されていない場合はfalseを表示します。

  • JMQNoLocal
    コンシューマが使用するコネクションと同じコネクションを使用するプロデューサが送信したメッセージをコンシューマで受信できない場合はtrue、受信できる場合はfalseを表示します。

  • JMQDurableName
    DurableSubscription名を表示します。

ADD_PRODUCER_REPLY

JMQProducerID
JMQSessionID
JMQDestType
JMQDestination

プロデューサの作成要求を受け付けました。

  • JMQProducerID
    作成したプロデューサIDを表示します。

  • JMQSessionID
    プロデューサ作成元のセッションIDを表示します。

  • JMQDestType
    プロデューサが使用する物理格納先タイプを表示します。

  • JMQDestination
    プロデューサが使用する物理格納先名を表示します。

AUTHENTICATE_REPLY

JMQAuthType

コネクションの認証処理を受け付けました。

  • JMQAuthType
    ユーザ認証方式を表示します。digestと表示されます。

AUTHENTICATE_REQUEST

なし

メッセージブローカがクライアントにユーザ認証を要求します。

BROWSE_REPLY

JMQConsumerID
JMQSelector
JMQDestination

キューブラウザの作成要求を受け付けました。

  • JMQConsumerID
    作成したコンシューマIDを表示します。

  • JMQSelector
    セレクタ条件が設定されている場合はtrue、設定されていない場合はfalseを表示します。

  • JMQDestination
    キューブラウザが使用する物理格納先名を表示します。

COMMIT_TRANSACTION_REPLY

JMQTransactionID

リソースマネージャのトランザクション/JTAトランザクションのコミット要求を受け付けました。

  • JMQTransactionID
    操作するトランザクションIDを表示します。

CREATE_DESTINATION_REPLY

JMQDestType
JMQDestination

物理格納先の作成要求を受け付けました。

  • JMQDestType
    作成する物理格納先タイプを表示します。

  • JMQDestination
    作成する物理格納先名を表示します。

CREATE_SESSION_REPLY

JMQSessionID
JMQAckMode

セッションの作成要求を受け付けました。

  • JMQSessionID
    作成したセッションIDを表示します。

  • JMQAckMode
    受信するメッセージの確認応答方式を表示します。
    出力する値は、以下の4パターンです。

    • SESSION_TRANSACTED

    • AUTO_ACKNOWLEDGE

    • CLIENT_ACKNOWLEDGE

    • DUPS_OK_ACKNOWLEDGE

DELETE_CONSUMER_REPLY

JMQConsumerID

コンシューマの削除要求を受け付けました。

  • JMQConsumerID
    削除するコンシューマIDを表示します。

DELETE_PRODUCER_REPLY

JMQProducerID

プロデューサの削除要求を受け付けました。

  • JMQProducerID
    削除するプロデューサIDを表示します。

DELIVER_REPLY

JMQConsumerID

メッセージの配信要求を受け付けました。

  • JMQConsumerID
    メッセージを配信するコンシューマIDを表示します。

DESTROY_DESTINATION_REPLY

JMQDestType
JMQDestination

物理格納先の削除要求を受け付けました。

  • JMQDestType
    削除する物理格納先タイプを表示します。

  • JMQDestination
    削除する物理格納先名を表示します。

DESTROY_SESSION_REPLY

JMQSessionID

セッションの削除要求を受け付けました。

  • JMQSessionID
    削除するセッションIDを表示します。

END_TRANSACTION_REPLY

JMQTransactionID

JTAトランザクションの終了要求を受け付けました。

  • JMQTransactionID
    操作するトランザクションIDを表示します。

GOODBYE_REPLY

なし

メッセージブローカとの切断要求を受け付けました。

HELLO_REPLY

なし

メッセージブローカと接続処理を受け付けました。

PREPARE_TRANSACTION_REPLY

JMQTransactionID

JTAトランザクションのコミット準備(prepare)要求を受け付けました。

  • JMQTransactionID
    操作するトランザクションIDを表示します。

RECOVER_TRANSACTION_REPLY

JMQTransactionID

JTAトランザクションのリカバー要求を受け付けました。

  • JMQTransactionID
    操作するトランザクションIDを表示します。

REDELIVER

JMQSetRedelivered
JMQTransactionID

メッセージ再配信要求を受け付けました。

  • JMQSetRedelivered
    受信処理中メッセージの場合はtrue、事前配信メッセージの場合はfalseを表示します。

  • JMQTransactionID
    操作するトランザクションIDを表示します。

ROLLBACK_REPLY

JMQTransactionID
JMQRedeliver

JTAトランザクションのロールバック要求を受け付けました。

  • JMQTransactionID
    操作するトランザクションIDを表示します。

  • JMQRedeliver
    受信処理中メッセージの場合はtrue、事前配信メッセージの場合はfalseを表示します。

SEND_REPLY

MessageID
JMQDestType
JMQDestination

メッセージ送信要求を受け付けました。

  • MessageID
    送信するメッセージIDを表示します。

  • JMQDestType
    メッセージが送信される物理格納先タイプを表示します。

  • JMQDestination
    メッセージが送信される物理格納先名を表示します。

SET_CLIENTID_REPLY

JMQClientID

クライアントIDの設定要求を受け付けました。

  • JMQClientID
    コネクションに設定するクライアントIDを表示します。

START

なし

コネクションの開始要求を受け付けました。

JMQSessionID

メッセージ配信処理の開始要求を受け付けました。

  • JMQSessionID
    メッセージ配信処理を開始するセッションIDを表示します。

START_TRANSACTION_REPLY

JMQTransactionID
JMQXAFlags
JMQXAOnePhase
JMQSessionID

リソースマネージャのトランザクション/JTAトランザクションの開始要求を受け付けました。

  • JMQTransactionID
    開始したトランザクションIDを表示します。

  • JMQXAFlags
    XAトランザクションの場合はtrue、XAトランザクションではない場合はfalseを表示します。

  • JMQXAOnePhase
    XAトランザクションの場合かつ1フェーズコミットトランザクションの場合はtrue、1フェーズコミットトランザクションではない場合はfalseを表示します。

  • JMQSessionID
    トランザクションが作成されたセッションIDを表示します。

STOP_REPLY

なし

コネクションの停止要求を受け付けました。

JMQSessionID

メッセージ配信処理の停止要求を受け付けました。

  • JMQSessionID
    メッセージ配信処理を停止するセッションIDを表示します。

注)表に記載された補足情報は、値が設定されている場合にだけアクセスログに出力します。


セスログのステータス種別

ステータス

定義詳細

OK

処理が正常に終了しました。

NOT_MODIFIED

トランザクションの状態変更に失敗しました。

BAD_REQUEST

不正なパラメタが指定されました。

FORBIDDEN

アクセスが拒否されました。

NOT_FOUND

リソースが見つかりません。

NOT_ALLOWED

指定されたパラメタに誤りがあります。

TIMEOUT

タイムアウトが発生しました。

CONFLICT

要求された操作により矛盾が発生しました。

GONE

トランザクションの状態が不明です。

PRECONDITION_FAILED

要求に適した状態ではありません。

INVALID_LOGIN

認証に失敗しました。

RESOURCE_FULL

蓄積メッセージが超過しました。

ENTITY_TOO_LARGE

メッセージが大きすぎます。

ERROR

内部エラーが発生しました。

UNAVAILABLE

本操作を実施できる状態ではありません。