メッセージブローカに対する通信時のアクセスログを記録します。メッセージブローカのアクセスログは、メッセージブローカの調査に役立ちます。
出力先
アクセスログの出力先は、次のとおりです。
[Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\imq\instances\${メッセージブローカ名}\log
[Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/imq/instances/${メッセージブローカ名}/log
ログファイル名
accesslog.txt
accesslog_N.txt(N:1から9までの数値)
最大で10個のログファイル(accesslog.txt、accesslog_1.txt~accesslog_9.txt)が作成されます。
ログの設定
以下の設定が変更できます。
アクセスログを出力するかどうかを指定します。デフォルトでは、アクセスログを出力します。
ログファイルは、「ログサイズ」または「有効期間」で指定した条件でローテーションします。デフォルトでは、どちらかの条件が満たされたタイミングでローテーションされます。
ローテーションに関しては、以下の項目が設定できます。
ログファイルの最大サイズを指定します。デフォルト値は256MBです。
ログファイルが、指定したサイズに達するとローテーションされます。
ローテーションされる時間を指定します。デフォルト値は1週間です。
ログファイルを作成してから、指定した時間が経過するとローテーションされます。ただし、ログが出力されないと、指定した時間を超過してもローテーションされません。
ログの設定は、ログ機能に関するプロパティを使用して、imqbrokerdコマンドで行います。
ログ機能に関するプロパティの詳細については、「6.7.6 ログ機能に関するプロパティ」を参照してください。
出力内容
アクセスログは、以下の操作を実施したかという情報を出力します。
操作内容 | セキュリティポリシー |
---|---|
いつ(When) |
|
どこから(Where) |
|
だれが(Who) |
|
何に対して(What) |
|
何のために(Why) |
|
どのように(How) |
|
出力フォーマット
アクセスログの出力フォーマットを以下に示します。
[DD/MM/YYYY hh:mm:ss.SSS Z] スレッドID(スレッド名) IPアドレス(コネクションID) イベント ステータス 処理時間 (補足情報)
項目 | 説明 | 例 |
---|---|---|
DD | 日2桁 | 01 |
MM | 月2桁 | 09 |
YYYY | 西暦4桁 | 2006 |
hh | 時(24H表記) | 17 |
mm | 分 | 35 |
ss | 秒 | 12 |
SSS | ミリ秒 | 396 |
Z | UTCからの時間差 | +0900 |
スレッドID | メッセージブローカで使用するスレッドID | ThreadID=25 |
IPアドレス | クライアントのIPアドレス | 192.0.2.10 |
コネクションID | コネクションのID | e3:bb:ec:44:9:f |
イベント | メッセージブローカに対する要求や要求に対する結果を示します。(注1) | AUTHENTICATE_REPLY |
ステータス | イベント結果(注2) | OK |
処理時間 | 要求から応答までにかかった時間(ミリ秒) | 0.012345 |
補足情報 | イベントに対応した詳細情報をname=valueの形式で出力します。(注1) | JMQAuthType=digest |
注1)イベント/補足情報の詳細情報については、アクセスログのイベント種別を参照してください。
注2)ステータスの詳細情報については、アクセスログのステータス種別を参照してください。
イベント | 補足情報(注) | 意味 |
---|---|---|
ACKNOWLEDGE_REPLY | MessageID | Acknowledge要求を受け付けました。
|
ADD_CONSUMER_REPLY | JMQConsumerID | コンシューマの作成要求を受け付けました。
|
ADD_PRODUCER_REPLY | JMQProducerID | プロデューサの作成要求を受け付けました。
|
AUTHENTICATE_REPLY | JMQAuthType | コネクションの認証処理を受け付けました。
|
AUTHENTICATE_REQUEST | なし | メッセージブローカがクライアントにユーザ認証を要求します。 |
BROWSE_REPLY | JMQConsumerID | キューブラウザの作成要求を受け付けました。
|
COMMIT_TRANSACTION_REPLY | JMQTransactionID | リソースマネージャのトランザクション/JTAトランザクションのコミット要求を受け付けました。
|
CREATE_DESTINATION_REPLY | JMQDestType | 物理格納先の作成要求を受け付けました。
|
CREATE_SESSION_REPLY | JMQSessionID | セッションの作成要求を受け付けました。
|
DELETE_CONSUMER_REPLY | JMQConsumerID | コンシューマの削除要求を受け付けました。
|
DELETE_PRODUCER_REPLY | JMQProducerID | プロデューサの削除要求を受け付けました。
|
DELIVER_REPLY | JMQConsumerID | メッセージの配信要求を受け付けました。
|
DESTROY_DESTINATION_REPLY | JMQDestType | 物理格納先の削除要求を受け付けました。
|
DESTROY_SESSION_REPLY | JMQSessionID | セッションの削除要求を受け付けました。
|
END_TRANSACTION_REPLY | JMQTransactionID | JTAトランザクションの終了要求を受け付けました。
|
GOODBYE_REPLY | なし | メッセージブローカとの切断要求を受け付けました。 |
HELLO_REPLY | なし | メッセージブローカと接続処理を受け付けました。 |
PREPARE_TRANSACTION_REPLY | JMQTransactionID | JTAトランザクションのコミット準備(prepare)要求を受け付けました。
|
RECOVER_TRANSACTION_REPLY | JMQTransactionID | JTAトランザクションのリカバー要求を受け付けました。
|
REDELIVER | JMQSetRedelivered | メッセージ再配信要求を受け付けました。
|
ROLLBACK_REPLY | JMQTransactionID | JTAトランザクションのロールバック要求を受け付けました。
|
SEND_REPLY | MessageID | メッセージ送信要求を受け付けました。
|
SET_CLIENTID_REPLY | JMQClientID | クライアントIDの設定要求を受け付けました。
|
START | なし | コネクションの開始要求を受け付けました。 |
JMQSessionID | メッセージ配信処理の開始要求を受け付けました。
| |
START_TRANSACTION_REPLY | JMQTransactionID | リソースマネージャのトランザクション/JTAトランザクションの開始要求を受け付けました。
|
STOP_REPLY | なし | コネクションの停止要求を受け付けました。 |
JMQSessionID | メッセージ配信処理の停止要求を受け付けました。
|
注)表に記載された補足情報は、値が設定されている場合にだけアクセスログに出力します。
ステータス | 定義詳細 |
---|---|
OK | 処理が正常に終了しました。 |
NOT_MODIFIED | トランザクションの状態変更に失敗しました。 |
BAD_REQUEST | 不正なパラメタが指定されました。 |
FORBIDDEN | アクセスが拒否されました。 |
NOT_FOUND | リソースが見つかりません。 |
NOT_ALLOWED | 指定されたパラメタに誤りがあります。 |
TIMEOUT | タイムアウトが発生しました。 |
CONFLICT | 要求された操作により矛盾が発生しました。 |
GONE | トランザクションの状態が不明です。 |
PRECONDITION_FAILED | 要求に適した状態ではありません。 |
INVALID_LOGIN | 認証に失敗しました。 |
RESOURCE_FULL | 蓄積メッセージが超過しました。 |
ENTITY_TOO_LARGE | メッセージが大きすぎます。 |
ERROR | 内部エラーが発生しました。 |
UNAVAILABLE | 本操作を実施できる状態ではありません。 |