Logical Unit(ディスク)単位バックアップは、ETERNUS VX700 seriesのスナップショット機能を用いてLogical Unit(業務ボリューム)単位に行われます。
スナップショット機能によるバックアップは、次のように処理が行われます。
「10.5.7 swstlubackup(バックアップ実行コマンド)」を実行すると、業務ボリュームのスナップショットを作成します。スナップショットとは、業務ボリュームのある瞬間のディスクイメージを保持するボリュームです。
スナップショットの数が定義した保存世代数を超える場合は、最も古いスナップショットの履歴を削除した後に、スナップショットを作成します。
作成したスナップショットの情報をバックアップ履歴情報に設定します。
図8.3 スナップショット機能によるバックアップ
ポイント
ETERNUS VX700 seriesのスナップショット機能を用いたバックアップでは、バックアップ実行時にスナップショットのボリュームが作成されます。そのため、あらかじめバックアップ先のボリュームを用意する必要はありません。
注意
ETERNUS VX700 seriesのスナップショットは業務ボリュームと同じ物理ストレージ内に作成されるため、操作ミスなどによるデータ削除に対する保護はできますが、物理ストレージの故障に対する保護はできません。そのため、物理ストレージの故障に対しては、VX700 seriesのノード間ミラーボリュームなどで対処してください。詳細は、ETERNUS VX700 seriesのマニュアルを参照してください。
AdvancedCopy Managerでは、Logical Unit単位のバックアップ/リストア対象ボリュームに対して以下の機能は提供していません。
スナップショットから二次媒体(ディスク、テープなど)へのバックアップ
スナップショット以外(ディスク、テープなどの二次媒体)からのリストア
バックアップ単位はLogical Unit(ディスク)です。パーティション単位によるバックアップはできません。
システムにマウントされているファイルシステムが存在するボリュームをバックアップする場合は、バックアップ開始前にすべてアンマウントしてください。
Symfowareデータベーススペースのバックアップ
AdvancedCopy Managerでは、Symfowareのデータベーススペースを、Logical Unit(ディスク)単位またはロググループ単位で、バックアップできます。
AdvancedCopy Managerでは、バックアップ対象とするデータベーススペースが配置されているLogical Unitを業務ボリュームとします。
Logical Unit単位のバックアップでは、その業務ボリュームのスナップショットを作成します。
ロググループ単位のバックアップでは、ロググループに含まれるデータベーススペースが配置されたLogical Unitをすべて業務ボリュームとして定義し、それぞれの業務ボリュームのスナップショットを作成します。
注意
Logical Unit単位でバックアップを行うため、データベーススペースを配置する場合は、1つのLogical Unit(ディスク)内には、同一のRDBシステムかつ同一ロググループに属するデータベーススペースだけを配置してください。
ロググループ単位でバックアップする場合、ロググループに含まれるデータベーススペースが配置されているLogical Unitを、すべて業務ボリュームとして登録しておく必要があります。1つでも登録から漏れると、AdvancedCopy Managerは登録から漏れたデータベーススペースをバックアップできず、データベースのリカバリー時に表間のリレーションの整合性が保てなくなります。
AdvancedCopy Managerは、バックアップ時に、データベースのリカバリーに必要なデータを格納したリカバリ制御ファイルを作成し、バックアップした世代ごとに管理します。