ServerView Resource Orchestrator(ROR)連携機能は、RORが持つ機能を、Systemwalker Service Catalog Manager (CT-MG)上のサービスとして提供します。提供するサービスは、RORの典型的な利用シナリオに基づいています。サポートしている利用シナリオは以下の通りです。
論理プラットフォーム(L-Platform)の配備とスケーリング
論理サーバ(仮想サーバ)の配備
利用シナリオの詳細については、“第2章 利用シナリオ”を参照してください。
ROR連携機能は、非同期の配備が必要なアプリケーションをサポートするためにCT-MGが提供している機能である「非同期プロビジョニングプラットフォーム」(APP: Asynchronous Provisioning Platform)上で動作します。このため、ROR連携機能を利用するためには、APPをインストール、構成する必要があります。APPはJava EE実行環境上のAPP用ドメイン(app-domain)およびアプリケーションとしてインストールされ、非同期処理が必要なAPP上のサービスアプリケーションとCT-MG本体間の通信をサポートします。APPのインストール、構成設定については、第3章 APPのインストールと構成設定を参照してください。
APP上で動作するCT-MGのサービスアプリケーションを「サービスコントローラー」と呼びます。ROR連携機能用のサービスコントローラーは、「RORIntegration」です。「RORIntegration」は、ROR APIを呼び出し、L-Platformおよび仮想サーバの追加およびスケーリングを実行します。サービスコントローラーの導入方法については、第4章 サービスコントローラーの導入を参照してください。
サービスコントローラーの導入後、CT-MG上で対応するサービスを作成することで、ROR連携機能をサービス利用部門に公開できます。サービスの作成および公開方法については、“第5章 サービスの作成および公開”を参照してください。
サービスコントローラーの実装に必要なソースコードとリソースは、下記ディレクトリに格納されています。
【Windows】
%SWCTMG_HOME%\app\svctrl\RORIntegration\fujitsu-bss-app-ror-sampleSRC
【Linux】
/opt/FJSVctbss/app/svctrl/RORIntegration/fujitsu-bss-app-ror-sampleSRC
このソースコードからビルドしたサービスコントローラーが、アーカイブファイルfujitsu-bss-app-ror-sample.earに記録されています。動作中のAPP用ドメイン(app-domain)に、そのまま配備可能です。サービスコントローラーを使用するには、RORをインストールし、動作可能な状態にしておく必要があります。