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SystemwalkerService Catalog Manager ServerViewResource Orchestrator連携ガイド
FUJITSU Software

第2章 利用シナリオ

RORは、ICTリソースの有効活用と運用・管理の効率化を実現する、プライベートクラウドの基盤ソフトウェアです。RORのインフラ管理者はサービス利用部門のニーズに合わせて論理プラットフォーム(L-Platform)および論理サーバ(仮想サーバ)の構成設定とチューニングを行ないます。L-Platformを利用すると、任意の仮想サーバとオペレーティングシステム、ファイアーウォール、サーバロードバランサー、ソフトウェアやデータベースの事前インストールなどを、サービス利用者からの要求に合わせて提供できるようになります。要求に応じて、仮想サーバを動的に追加・削除することも可能です。

典型的な利用シナリオに合わせてRORインフラ管理者が作成したL-Platformの構成情報をL-Platformテンプレートと呼びます。例えば1つのL-Platformテンプレートには、ファイアーウォールを備えた1台の仮想サーバ、2台のアプリケーション用仮想サーバ、1台のサーバロードバランサー、1台のデータベースシステムといったリソースを含めることができます。小規模、中規模、そして大規模なL-Platformテンプレートという具合に、サービス利用者の運用規模に合わせて異なるL-Platformテンプレートを用意しておくことも可能です。サービス利用者は、これらのL-Platformテンプレートをニーズに合わせて構成変更したL-Platformを配備できます。

サービスコントローラー「RORIntegration」は、RORとCT-MGとの連携機能を提供します。APPにサービスコントローラーを配備して構成を設定し、CT-MGに技術サービス定義やサービス利用者用のサービスを定義すると、以下のシナリオを利用できるようになります。

ROR側の処理が正常終了しなかった場合、CT-MG上の購入済サービスの処理は保留されます(ただし、購入済サービスの解約処理を除く)。配備や解約などの操作でROR側に問題が発生した場合、サービスコントローラーは担当の技術サービス開発部門にメールで通知します。

RORは、CT-MGのサービス購入時の情報に基づいて作成したL-Platformと仮想サーバを、それ以外のL-Platformや仮想サーバと同様に管理します。したがって、これらの環境の表示や監視にはRORの標準ツールを利用できます。

注意

本章で説明した利用シナリオの内、以下のシナリオは利用できません。

  • 水平スケーリングによる拡張と縮小(構成変更による仮想サーバの追加・削除)

  • 垂直スケーリングによる拡張(構成変更による仮想サーバのCPU数の追加)

サービス利用部門がCPU数および仮想サーバの数を変更できなくなるよう、サービス提供部門がサービスの登録もしくは更新画面で、CPU数およびクラスターの規模パラメーターの、利用者による設定チェックボックスのチェックを外してください。