FUJITSU Software Linkexpress 運用ガイド
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第2章 業務定義機能> 2.2 業務の構成

2.2.7 応答側監視業務を正しく動作させるポイント

応答側監視業務は相手システムからのファイル送信またはファイル受信を契機に実行されます。応答側監視業務を正しく動作させるためのポイントについて説明します。

[ファイル転送とイベントの対応関係]

起動側システムのファイル転送の種別と、応答側システムの応答側監視業務に定義するイベントの種別の対応関係を次に示します。

[ネットワーク定義のポイント]

ファイル受信待ちまたはファイル送信待ちの応答側監視業務は、応用プログラム名“@_LEXPSV”でファイル転送を待ち受けています。ネットワーク定義を作成する場合のポイントを次に示します。

ネットワーク定義

定義作成のポイント

node定義命令

nameオペランドに相手システム名を指定します。相手システム名は大文字/小文字を区別します。hostsファイルに定義した相手システム名と一致させます。

path定義命令

  • 応答プログラム名が“@_LEXPSV”のpathを定義します。
  • 起動側システムと応答側システムでreq_path、ind_pathに設定する値を合わせます。
  • 起動側システムと応答側システムでプロトコルを合わせます。
  • 起動側システムと応答側システムでport番号を合わせます。

Linkexpress V5.0L10相当(「マニュアル体系と読み方」の「バージョン・レベルの表記方法」参照)以降のサーバでは、簡易導入機能を利用することができます。起動側システムと応答側システムで簡易導入機能を利用する場合は、ネットワーク定義を意識する必要はありません。

[起動側システムからファイル転送依頼する際のポイント]

起動側システムからファイル転送を依頼する際のポイントを次に示します。

ファイル転送パラメタ

起動側システムのポイント

転送種別

ファイル転送の種別(ファイル送信/ファイル受信)と応答側システムの業務定義(ファイル受信待ち/ファイル送信待ち)の対応を合わせます。

応用プログラム名

  • 起動側システムからのファイル転送依頼が業務定義の場合、応用プログラム名は“@_LEXPSV”固定です。該当するネットワーク定義のreq_path指定値と応答側システムのネットワーク定義ind_path指定値が一致しなければなりません。また、この場合の応答側システムの応用プログラム名は“@_LEXPSV”になっている必要があります。
    なお、Linkexpress V5.0L10相当以降で簡易導入機能による業務定義を利用している場合、ネットワーク定義は利用しないため意識する必要はありません。
  • 起動側システムからのファイル転送依頼が業務定義以外の場合、転送依頼時の応用プログラム名に該当するネットワーク定義のreq_path指定値と応答側システムのネットワーク定義ind_path指定値が一致しなければなりません。また、この場合の応答側システムの応用プログラム名は“@_LEXPSV”になっている必要があります。
    なお、起動側システムから転送コマンドを利用している場合、応用プログラム名の省略値は“@_LEXPJB”です。

相手システム名

ネットワーク定義に定義した相手システム名と一致させます。相手システム名は大文字/小文字を区別します。
簡易導入機能を利用する場合は、hostsファイルに定義した相手システム名と一致させます。

仮想ファイル名

ファイル転送で指定する仮想ファイル名と、応答側システムの業務定義(ファイル送信待ちイベントまたはファイル受信待ちイベント)で指定する仮想ファイル名を一致させます。仮想ファイル名は大文字/小文字を区別します。

セキュリティ情報

相手側システムのセキュリティ情報として、応答側システムにログイン可能なユーザ名、およびパスワードを指定します。

[応答側システムの応答側監視業務の定義作成ポイント]

応答側システムで業務定義を作成する場合のポイントを次に示します。

業務定義

定義作成のポイント

スケジュール種別

業務定義のスケジュールは“応答監視”(rsp)を指定します。

イベント種別

起動側のファイル転送の種別(ファイル送信/ファイル受信)に対応したイベント(ファイル受信待ち/ファイル送信待ち)を指定します。
なお、業務定義内の最初のイベントで1つだけを定義します。最初のイベントでファイル受信待ち/ファイル送信待ち以外を指定した場合、正しく動作できません。

相手システム名

ネットワーク定義に定義した相手システム名と一致させます。相手システム名は大文字/小文字を区別します。
簡易導入機能を利用する場合は、hostsファイルに定義した相手システム名と一致させます。

仮想ファイル名

起動側システムのファイル転送で指定する仮想ファイル名と、応答側システムの業務定義(ファイル送信待ちイベント、またはファイル受信待ちイベント)で指定する仮想ファイル名を一致させます。仮想ファイル名は、大文字/小文字を区別します。

セキュリティ情報

自側システムのセキュリティ情報として、応答側システムにログイン可能であり、また、ファイルへのアクセス権のあるユーザ名、およびパスワードを指定します。

[応答側監視業務の状態]

起動側システムからのファイル転送の結果は、応答側監視業務の状態に依存します。応答側監視業務が次の場合は、起動側システムからのファイル転送の結果が異常となります。

なお、起動側システムでファイル転送の結果が異常になった場合は、応答側システムの業務の状態を、Linkexpressクライアントの業務監視ウィンドウ、またはlxdspstsコマンドで確認してください。


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