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Systemwalker for Oracle 導入ガイド
FUJITSU Software

7.3.2 オブジェクト定義ファイルの作成

オブジェクトごとの監視条件を指定する外部ファイルを「オブジェクト定義ファイル」とよびます。
Oracle SIDおよび監視項目ごとにオブジェクト定義ファイルを作成します。

オブジェクト定義ファイルには、1行につき1つのオブジェクトの条件を設定します。
各行は、各項目のコンマ(,)で区切って以下の形式で設定します。

OBJECT_NAME,VALID,UNIT,RANGE,IMPORTANCE <改行>

以下に設定項目の詳細を示します。

項目

説明

OBJECT_NAME

条件を指定するオブジェクト名を指定してください。

参照

指定するオブジェクト名については、“7.3.6 オブジェクト指定可能な監視項目について”の「OBJECT_NAME」を参照してください。

注意

OBJECT_NAMEを指定する際の注意事項

  • オブジェクト名は、Oracleのディクショナリ・ビューで管理されている名称を指定します。英大文字と英小文字の区別を行いますので、正しく指定してください。

  • オブジェクト名に空白が含まれる場合、ダブルクォーテーション(”)で括って指定してください。

  • オブジェクト名に「*」を付加し、指定した文字列を含むオブジェクト名として指定することも可能です。
    「*」は、指定文字列の前と後ろに付加することができます(文字列の途中に指定することはできません)。
    (例)NAME* → NAME1、NAME2も含まれます

VALID

監視動作を以下の値で指定してください。

  • Y:監視する

  • N:監視しない

「N」を指定した場合、以降の項目(UNIT/RANGE/IMPORTANCE)は省略可能です。

以下の「状態の監視」の監視項目については、「N」のみ指定可能です。

  • ロールバックセグメントのエクステント監視
    (エクステント割り当てが可能かの監視)

  • ユーザオブジェクトのエクステント監視
    (エクステント割り当てが可能かの監視)

  • 管理者オブジェクトのエクステント監視
    (エクステント割り当てが可能かの監視)

  • ロールバックセグメントの状態

  • データファイルの状態

  • データファイル・ヘッダーの状態

  • テンポラリファイルの状態

  • REDOログファイルの状態

  • トリガーの状態

  • 表領域の状態

  • オブジェクトの状態

  • インデックスの状態

  • 表の制約定義

UNIT

しきい値単位を指定します。
指定可能な単位は監視項目によって異なります。詳細は“7.3.6 オブジェクト指定可能な監視項目について”の「単位」を参照してください。

  • 1:MB

  • 2:%

  • 3:回

  • 4:byte

  • 5:数

  • 6:sec

  • 7:msec

VALIDにNが指定されている場合は、無効になります。
Oracle監視条件設定画面で設定済みのしきい値単位と異なる単位も指定可能です。

RANGE

しきい値の範囲を「下限値-上限値」の形式で指定してください。

例)0-50

VALIDに「N」が指定されている場合は、無効になります。

IMPORTANCE

監視項目に対する重要度を以下の値で指定してください。

  • 1:警告

  • 2:重要

  • 3:最重要

VALIDに「N」が指定されている場合は、無効になります。

[オブジェクト定義ファイルの作成例]

オブジェクト定義ファイルの作成例を以下に示します。
(「ユーザ表領域の空き領域」を指定した場合の例です。)

; Object setup for "Free space in user tablespace".<改行>
USERS, Y, 1, 0-10, 2<改行>
INDX, N<改行>
[EOF]

上の例では以下の条件が設定されています。

USERS, Y, 1, 0-10, 2

USERS表領域は、空き領域が0MB~10MBの場合、重要度「重要」でメッセージ通知する。

INDX, N

INDX表領域は、空き領域監視を行わない。

この場合、「USERS」および[INDX]以外の表領域については、Oracle状態監視の条件設定で設定した条件で監視します。

注意

[オブジェクト定義ファイル作成時の注意]

  • オブジェクト定義ファイルの文字コードは、オブジェクト指定監視の設定を実行するサーバのコード系とします。

  • 行の最後には必ず改行を設定してください。

  • セミコロン(;)から始まる行はコメント行となります。

  • 行の途中からコメントを記入することはできません。

  • 空白行は挿入可能です。

  • 1つのオブジェクトに対して複数のしきい値条件(しきい値の範囲、重要度など)を指定することはできません。

  • 同一オブジェクトの指定が複数指定されている場合、最初に指定された条件が有効になります。

  • オブジェクト定義ファイルに指定可能なオブジェクト指定の条件は、最大128です。

  • オブジェクト定義ファイルに指定されていないオブジェクトについては、通常の監視条件で監視を行います。

なお、オブジェクト定義ファイルは、サンプルとして以下のパスで提供されています。

【UNIX版】

/opt/FJSVmpor/sample/setobj.sam

【Windows版】

(Systemwalkerインストールフォルダ)\MpWalker.or\sample\setobj.sam