Systemwalker for OracleをSolaris9またはSolaris 10以降のGlobal Zone環境にインストールする場合の手順について説明します。
スーパーユーザでログインします
Systemwalker for Oracleをインストールするサーバに、スーパーユーザでログインします。
CD-ROMをCD-ROM装置にセットします
以下のコマンドを実行してCD-ROMをマウントする必要があります。
# mkdir -p /cdrom/swfo <ENTER> (注) |
注) /cdrom/swfoがない場合のみ必要です。
swfoinstコマンドを実行します
Systemwalker for Oracleのインストールコマンド(swfoinst)を実行します。以下のコマンドを実行してください。
# swfoinst -d 製品パッケージ格納ディレクトリ <ENTER> |
インストールする製品のパッケージイメージが格納されているディレクトリを指定します。
運用管理サーバおよび全体監視サーバの場合
# cd /cdrom/swfo/manager/setup <ENTER> |
業務サーバおよび部門管理サーバの場合
# cd /cdrom/swfo/agent/setup <ENTER> |
注意
swfoinstコマンドを使用する場合の注意事項
swfoinstコマンドは、インストールするパッケージごとに存在します。
運用管理サーバ用のswfoinstコマンドを使用して、業務サーバ用のパッケージのインストール、また、業務サーバ用のswfoinstコマンドを使用して、運用管理サーバ用のパッケージをインストールすることはできません。
インストールする製品パッケージのディレクトリ指定に誤りがある場合、以下のメッセージを出力してインストール処理を中断しますので、製品パッケージのディレクトリパスを確認後、インストールコマンドを再度実行してください。
The specified directory 'ディレクトリパス' is not the directory of this product.
Check package directory of this product.
指定したパッケージディレクトリは、インストール製品のパッケージディレクトリではありません。指定したパッケージディレクトリパスを確認してください。
その他、インストール時に異常を検出した場合のメッセージについては、“G.2 インストールコマンドのメッセージについて【Solaris版】”を参照してください。
インストールするパッケージの指定要求が表示されます
インストールするパッケージの指定要求が以下のように表示されますので「Systemwalker for Oracle」の番号を入力し、ENTERキーを押下します。
「?」を入力すると、選択方法が表示されます。
「??」を入力すると、再度選択メニューが表示されます。
「q」を入力すると、インストールを中断します。
(以下は、マネージャ製品をインストールする場合の例を示しています。)
#--------------------------------------------------------------------------- # Install of Systemwalker for Oracle Enterprise Edition V15.0.0 (Manager) #--------------------------------------------------------------------------- The following packages are available: 1 FJSVmpor Systemwalker for Oracle package (sparc) V15.0.0 Select package(s) you wish to process (or 'all' to process all packages). (default: all) [?,??,q]: 1 <ENTER> |
インストール先のディレクトリを指定します
デフォルトのディレクトリにインストールする場合には「y」を、変更したい場合には「n」を入力してください。
(以下は、マネージャ製品をインストールする場合の例を示しています。)
Processing package instance <FJSVmpor> from </cdrom/swfo/manager> Systemwalker for Oracle package (sparc) V15.0.0 Copyright (c) FUJITSU Limited 1999-2013 All Rights Reserved. THIS PACKAGE CONTAINS UNPUBLISHED PROPRIETARY SOURCE CODE OF FUJITSU. The copyright notice above does not evidence any actual or intended publication of such source code. This package default installation information is following: Package install directory: /opt Are you sure [y,n,?,q] y <ENTER> |
「n」を入力した場合は、インストール先を要求してきますので、希望するディレクトリ名を入力してください。(以下はインストール先を「/work」とした場合の例です。)
Are you sure [y,n,?,q] n <ENTER> Please specify install directory:[?,q] /work <ENTER> |
インストール先を変更した場合は、確認のため再度「n/y」を要求してきます。変更を確定する場合には「y」を入力してください。
This package default installtion information is following:
Package install directory: /work
Are you sure [y,n,?,q] y <ENTER> |
作業用ディレクトリを指定します
デフォルトの作業用ディレクトリを使用する場合には「y」を、変更したい場合には「n」を入力してください。
The work area is necessary for this package. Working directory information is following: Working directory: /opt/FJSVmpor/var/tmp Are you sure [y,n,?,q] y <ENTER> |
「n」を入力した場合は、作業用ディレクトリ「swfo_tmp」の作成先を要求してきますので、希望するディレクトリ名を入力してください。
(以下は作業用ディレクトリの作成先を「/work/swfo」とした場合の例です。)
Are you sure [y,n,?,q] n <ENTER> Please specify directory for work area. :[?,q] /work/swfo <ENTER> |
作業用ディレクトリに必要なサイズについては、3.2 資源見積りの“動作中に必要とするディスク容量”を参照してください。
作業用ディレクトリが変更された場合は、指定された作業用ディレクトリの配下に「swfo_tmp」というSystemwalker for Oracle の作業用ディレクトリを作成します。
(デフォルトの作業用ディレクトリを使用する場合は、「swfo_tmp」ディレクトリは作成されません。)
作業用ディレクトリの作成先を変更した場合は、確認のため再度「n/y」を要求してきます。変更を確定する場合には「y」を入力してください。
Working directory information is following:
Working directory: /work/swfo
(swfo_tmp directory is created on it)
Are you sure [y,n,?,q] y <ENTER> |
注意
作業用ディレクトリの作成に失敗した場合
Systemwalker for Oracleの作業用ディレクトリの作成に失敗した場合は、以下のメッセージが出力されます。
「Failed to making swfo_tmp directory on specified directory.」
また、上記メッセージと同時に、作業用ディレクトリの作成時に発生したシステムエラーメッセージも出力されます。
この場合、エラーの原因を解決したうえで、製品のアンインストールを実施してください。その後で、再度インストールを実施してください。
注意
作業用ディレクトリ指定時の注意事項
インストール時にデフォルトの作業用ディレクトリを変更する場合は、以下に示す事項に注意してください。
作業用ディレクトリには存在するディレクトリを指定してください。
また、以下の条件に該当するディレクトリは作業用ディレクトリとして指定することはできません。
システムのルートディレクトリ(/)
システムのtmpディレクトリ(/tmp)または、その配下に作られたディレクトリ
「<インストール先>/FJSVmpor/var/tmp」または、その配下に作られたディレクトリ
すでに「swfo_tmp」ディレクトリが存在するディレクトリ
「swfo_tmp」という名前のファイルが存在するディレクトリ
メモリファイルシステム等、システムの再起動により消失されるディレクトリ
ディレクトリ名に空白文字を含むディレクトリ
作業用ディレクトリの指定に誤りがある場合は、警告メッセージが出力されますので、確認後、作業用ディレクトリを再度入力してください。
以下に警告メッセージの出力例を示します。
[メッセージ]ERROR: Pathname does not exist.
[意味]指定されたディレクトリが存在しません。
[メッセージ]ERROR: Pathname must specify a directory.
[意味]指定されたパスはディレクトリではありません。
[メッセージ]ERROR: Pathname is not writable.
[意味]指定されたディレクトリには書き込み権がありません。
[メッセージ]Specified directory is invalid.
[意味]指定されたディレクトリは作業用ディレクトリに指定できません。作業用ディレクトリに指定可能な条件を確認してください。
[メッセージ]swfo_tmp directory already exists in the specified directory.
[意味]指定されたディレクトリ配下に「swfo_tmp」というディレクトリがすでに存在します。
[メッセージ]swfo_tmp file exists in the specified directory.
[意味]指定されたディレクトリ配下に「swfo_tmp」というファイルが存在します。
作業用ディレクトリ内のファイルはSystemwalker for Oracleの動作中に削除することがあるため、作業用ディレクトリは他で使用しないものを指定してください。
インストール処理が実行されます
以下のようにインストール処理が実行されます。「y」を入力してください。
Using </opt> as the package base directory. ## Processing package information. ## Processing system information. ## Verifying disk space requirements. ## Checking for conflicts with packages already installed. ## Checking for setuid/setgid programs. The following files are being installed with setuid and/or setgid permissions: /opt/FJSVmpor/web/cgi/bin/bsfochgusr.cgi <setuid root>
Do you want to install these as setuid/setgid files [y,n,?,q] y <ENTER> |
確認メッセージが表示されます
スーパーユーザでインストールを実行するかどうかを確認するメッセージが表示されますので、インストールを続行する場合は「y」を、インストールを続行しない場合は「n」を入力してください。
This package contains scripts which will be executed with super-user
permission during the process of installing this package.
Do you want to continue with the installation of <FJSVmpor> [y,n,?] y <ENTER> |
インストール処理が実行されます
インストール処理が実行されます。
Installing Systemwalker for Oracle package as <FJSVmpor> ## Installing part 1 of 1. /opt/FJSVmpor/bin/chk_zone.sh /opt/FJSVmpor/bin/mpor_delrc_sun3.sh /opt/FJSVmpor/bin/mpor_setrc_sun3.sh : [ verifying class <none> ] Modifying /etc/inet/services [ verifying class <build> ] ## Executing postinstall script. Installation of <FJSVmpor> was successful. |
CD-ROMをアンマウントします
以下のコマンドを実行し、CD-ROMをアンマウントしてください。
# cd / <ENTER> |
Systemwalker for OracleをSolaris 10以降のNon-global Zone環境にインストールする場合の手順について説明します。
Global Zoneへログインします
スーパーユーザでGlobal Zoneへログインします。
インストールCD-ROMをCD-ROM装置にセットします
以下のコマンドを実行してCD-ROMをマウントする必要があります。
# mkdir -p /cdrom/swfo <ENTER> (注) |
注) /cdrom/swfoがない場合のみ必要です。
CD-ROMの内容をGlobal Zoneのディスク上にコピーします
以降の例では、コピー先は"/PKG"とします。
# mkdir -p /PKG <ENTER> |
インストール対象のNon-global Zoneを以下のコマンドで停止します
以降の例では、インストール対象のNon-global Zoneの名称は"SWZONE"とします。
# /usr/sbin/zoneadm -z SWZONE halt <ENTER> |
CD-ROM複製場所をNon-global Zoneから参照する設定をします
3.のCD-ROMのコピー先をNon-global Zoneからも参照できるように、Zoneの設定を行います。
# zonecfg -z SWZONE <ENTER> |
以上の設定により、次回、Non-global Zoneの起動時より、Non-global Zoneの/SWPKGディレクトリを、読み込み専用ファイルシステムとして参照することができます。
インストール対象のNon-global Zoneを以下のコマンドで起動します
# /usr/sbin/zoneadm -z SWZONE boot <ENTER> |
Systemwalker for Oracleをインストールします
Non-global Zoneへログインし、Systemwalker for Oracleをインストールします。
# ./swfoinst -d 製品パッケージ格納ディレクトリ <ENTER> |
インストールする製品のパッケージイメージが格納されているディレクトリを指定します。
製品パッケージ格納ディレクトリには、「5.CD-ROM複製場所をNon-global Zoneから参照する設定をします」で設定したNon-global Zoneからも参照できるディレクトリを指定し、インストールを行います。
運用管理サーバおよび全体監視サーバの場合
# cd /SWPKG/manager/setup <ENTER> |
業務サーバおよび部門管理サーバの場合
# cd /SWPKG/agent/setup <ENTER> |
コマンド実行後の手順については“4.1.1.1 Solaris 9/Solaris 10以降(Global Zone)の場合”の手順3~9を参照してください。
CD-ROM複製場所をNon-global Zoneから参照する設定を解除します
インストール完了後、以下のコマンドにより、Non-global Zoneからディレクトリの参照設定を解除します。
Global Zoneへログインし、Non-global Zoneを停止した後に作業を行ってください。
# zonecfg -z SWZONE <ENTER> |
不要になったCD-ROMの複製場所を削除します
「3.CD-ROMの内容をGlobal Zoneのディスク上にコピーします」で作成したCD-ROMの複製場所を、以下のコマンドにより削除します。
# rm -rf /PKG <ENTER> |