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Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

9.10.2 リスナーの設定とネットサービス名の登録(Oracleの場合)

Oracleのデータベースへ接続する場合、データベースリソース定義に指定したネットサービス名の登録を行う必要があります。

データベースリソースのドライバタイプにociをしている場合は、対象のデータベースリソースについてネットサービス名の登録を行ってください。

また、サーバアプリケーションがCOBOLの場合は、以下のデータベースリソースについて、ネットサービス名の登録を行ってください。

また、データベースサーバではリスナーの設定が必要になります。以下にリスナーの設定例、およびネットサービス名の設定例を示します。

  1. ■リスナーの設定

  2. ■リスナーの起動、または定義の再読込み

  3. ■ネットサービス名の登録

  4. ■ネットサービス名による接続の確認

注意

  • データベースサーバと、アプリケーションサーバが異なる場合、アプリケーションサーバにOracleクライアント(またはサーバ)のインストールが必要です。

  • データベースサーバと、アプリケーションサーバの両方に、Oracle Net Managerのインストールが必要です。

ポイント

データベースリソース定義に指定したネットサービス名を確認するには、apfwinforscコマンドを利用します。

■リスナーの設定

メッセージ格納DBを使用しない場合は、業務データベースのデータベースサーバにあるlistener.oraファイル(注)に、リスナーの定義とデータベースの定義を記載する必要があります。以下に定義例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Services管理者ガイド”を参照してください。

)

listener.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ/network/admin”ディレクトリ配下にあります。


listener.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ\NETWORK\ADMIN”ディレクトリ配下にあります。

注意

メッセージ格納DBを利用する場合には、“第7章 データベースサーバの環境設定(Oracleを利用する場合)”により、リスナーの設定を行います。
リスナーの設定を行っていない場合は、“第7章 データベースサーバの環境設定(Oracleを利用する場合)”を参照して、データベースサーバの環境を作成してください。

表9.6 業務データベースのサーバ情報

データベースのホスト名

USERDBServer

プロトコル

TCP

ポート番号

1521

SID

USERDB

Oracleのホームディレクトリ

/opt/oracle/app/oracle/OraHome_1

SID_LIST_LISTENER =
  (SID_LIST =
    (SID_DESC =
      (GLOBAL_DBNAME = USERDB)
      (ORACLE_HOME = /opt/oracle/app/oracle/OraHome_1)
      (SID_NAME = USERDB)
      (SERVICE_NAME = USERDB)
    )
  )

LISTENER =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = USERDBServer)(PORT = 1521))
  )

表9.7 業務データベースのサーバ情報

データベースのホスト名

USERDBServer

プロトコル

TCP

ポート番号

1521

SID

USERDB

Oracleのホームディレクトリ

C:\oracle\app\oracle\OraHome_1

SID_LIST_LISTENER =
  (SID_LIST =
    (SID_DESC =
      (GLOBAL_DBNAME = USERDB)
      (ORACLE_HOME = C:\oracle\app\oracle\OraHome_1)
      (SID_NAME = USERDB)
      (SERVICE_NAME = USERDB)
    )
  )

LISTENER =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = USERDBServer)(PORT = 1521))
  )

ポイント

Oracleが提供する“netmgr”コマンドを利用し、GUIによりリスナーの設定を行うことが可能です。

■リスナーの起動、または定義の再読込み

リスナーが起動されていない場合は、リスナープロセスを起動します。リスナーが起動されている場合は、定義の再読込みを行います。以下にコマンドの実行例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Servicesリファレンス・ガイド”を参照してください。

リスナーの起動例
lsnrctl start
再読込みの例
lsnrctl reload

注意

  • lsnrctlコマンドを実行する場合は、環境変数ORACLE_HOMEにOracleのホームディレクトリを設定する必要があります。

  • Oracleインストールユーザで、lsnrctlコマンドの実行を行う必要があります。

■ネットサービス名の登録

アプリケーションサーバでは、tnsnames.ora(注)にネットサービス名を登録する必要があります。以下に、ネットサービス名の定義例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“Net Services管理者ガイド”を参照してください。

)


tnsnames.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ/network/admin”ディレクトリ配下にあります。


tnsnames.oraファイルは、“Oracleのホームディレクトリ\NETWORK\ADMIN”ディレクトリ配下にあります。

表9.8 業務データベース(メッセージ格納DB)の接続先情報

データベースサーバのホスト名

USERDBServer

プロトコル

TCP

ポート番号

1521

SID

USERDB

ネットサービス名

USERDB_CONNSTR

表9.9 フロー定義DB/メッセージトラッキングDBの接続先情報

データベースサーバのホスト名

USERDBServer

プロトコル

TCP

ポート番号

1521

SID

APFWDB

ネットサービス名

APFWDB_CONNSTR

APFWDB_CONNSTR =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)
       (HOST = USERDBServer)
       (PORT = 1521)
    )
    (CONNECT_DATA =
      (SERVER = DEDICATED)
      (SERVICE_NAME = APFWDB)
    )
 )
USERDB_CONNSTR =
  (DESCRIPTION =
    (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)
       (HOST = USERDBServer)
       (PORT = 1521)
    )
    (CONNECT_DATA =
      (SERVER = DEDICATED)
      (SERVICE_NAME = USERDB)
    )
 )

ポイント

Oracleが提供する“netmgr”コマンドを利用し、GUIによりネットサービス名の設定を行うことが可能です。

■ネットサービス名による接続の確認

ネットサービス名の設定を終えた後、ネットサービス名による接続確認を行います。以下に例を示します。詳細については、Oracleマニュアル“SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス”を参照してください。

sqlplus /nolog
SQL> CONNECT system/password@USERDB_CONNSTR

注意

sqlplusコマンドを実行する場合は、環境変数ORACLE_HOMEにOracleのホームディレクトリを設定する必要があります。