管理サーバのオンラインバックアップで取得する資源のうちPostgreSQLのPITR(Point In Time Recovery)の仕組みを利用したバックアップの資源(メータリングの資源)は、コマンドで指定した保存先とは関係なく設定ファイルで指定したディレクトリに保存されます。
ここでは、メータリング資源のオンラインバックアップのバックアップ先ディレクトリを変更する方法について説明します。
バックアップ先ディレクトリを変更する場合は、以下のファイルおよび変更項目を変更する必要があります。
変更するファイル | ファイル名 | 変更項目 |
---|---|---|
データベースの動作設定ファイル | postgresql.conf | WAL退避ディレクトリ |
オンラインバックアップの動作設定ファイル | ctmgbackup.properties | WAL退避ディレクトリ |
バックアップディレクトリ |
マネージャーの停止
バックアップ先ディレクトリの変更
ここでは、以下の例をもとに説明します。
【Windowsマネージャー】
ディレクトリ | 種別 | ディレクトリパス |
---|---|---|
バックアップディレクトリ | 変更前 | C:\Fujitsu\ROR\RCXCTMG\backup\data |
変更後 | D:\basebackup | |
WAL退避ディレクトリ | 変更前 | C:\Fujitsu\ROR\RCXCTMG\backup\wal |
変更後 | E:\walbackup |
【Linuxマネージャー】
ディレクトリ | 種別 | ディレクトリパス |
---|---|---|
バックアップディレクトリ | 変更前 | /var/opt/FJSVctchg/backup/data |
変更後 | /basebackup | |
WAL退避ディレクトリ | 変更前 | /var/opt/FJSVctchg/backup/wal |
変更後 | /walbackup |
新規にバックアップディレクトリを作成します。
【Windowsマネージャー】
> D: <RETURN> > cd \ <RETURN> > mkdir basebackup\Charging <RETURN> > E: <RETURN> > cd \ <RETURN> > mkdir walbackup\Charging <RETURN>
【Linuxマネージャー】
# mkdir /basebackup <RETURN> # mkdir /walbackup <RETURN>
ディレクトリに対してDB接続ユーザーのアクセス権を設定します。
【Windowsマネージャー】
>cacls D:\basebackup\Charging /T /E /G rcxctdbchg:F <RETURN> >cacls E:\walbackup\Charging /T /E /G rcxctdbchg:F <RETURN>
【Linuxマネージャー】
# chown -R rcxctdbdhg:rcxctdbchg /basebackup <RETURN>
# chown -R rcxctdbdhg:rcxctdbchg /walbackup <RETURN>
既存のディレクトリから新規ディレクトリへファイルをコピー(移動)します。
【Windowsマネージャー】
>xcopy c:\Fujitsu\ROR\RCXCTMG\backup\data\* D:\basebackup\ /E /H /K /X <RETURN> >xcopy c:\Fujitsu\ROR\RCXCTMG\backup\wal\* E:\walbackup\ /E /H /K /X <RETURN>
【Linuxマネージャー】
# cp -pR /var/opt/FJSVctchg/backup/data/* /basebackup/. <RETURN> # cp -pR /var/opt/FJSVctchg/backup/wal/* /walbackup/. <RETURN>
データベースの動作設定ファイルを修正します。
データベースクラスタごとの以下の動作設定ファイルに対して設定の変更を行います。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\pgsql\data\postgresql.conf
以下のとおりに変更します。
変更前の設定
archive_command = 'copy "%p" "C:\\Fujitsu\\ROR\\RCXCTMG\\backup\\wal\\Charging\\%f"' # command to use to archive a logfile segment
変更後の設定
archive_command = 'copy "%p" "E:\\walbackup\\Charging\\%f"' # command to use to archive a logfile segment
ポイント
区切り文字には、"\\"を使用します。
【Linuxマネージャー】
/var/opt/FJSVctchg/pgsql/data/postgresql.conf
変更前の設定
archive_command = 'cp "%p" "/var/opt/FJSVctchg/backup/wal/%f"' # command to use to archive a logfile segment
変更後の設定
archive_command = 'cp "%p" "/walbackup/%f"' # command to use to archive a logfile segment
ポイント
区切り文字には、"/"を使用します。
オンラインバックアップの動作設定ファイルを修正します。
以下のファイルを開きます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\RCXCTMG\bin\conf\ctmgbackup.properties
以下のとおりに変更します。
変更前の設定
BASE_BACKUP_DIR=C:/Fujitsu/ROR/RCXCTMG/backup/data WAL_ARCHIVE_DIR=C:/Fujitsu/ROR/RCXCTMG//backup/wal
変更後の設定
BASE_BACKUP_DIR=D:/basebackup WAL_ARCHIVE_DIR=E:/walbackup
ポイント
区切り文字には、"/"を使用します。
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVctmg/bin/conf/ctmgbackup.properties
以下のとおりに変更します。
変更前の設定
BASE_BACKUP_DIR=/var/opt/FJSVctchg/backup/data WAL_ARCHIVE_DIR=/var/opt/FJSVctchg/backup/wal
変更後の設定
BASE_BACKUP_DIR=/basebackup WAL_ARCHIVE_DIR=/walbackup
ポイント
区切り文字には、"/"を使用します。
マネージャーの起動
マネージャーを起動します。
起動方法については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。