ここでは、管理サーバのバックアップ・リストアの運用方法について説明します。
管理サーバのバックアップ
管理サーバのバックアップの方法には、以下の2種類があります。
どちらも1つのコマンド(rcxmgrbackupコマンド)を実行することでバックアップできます。
rcxmgrbackupコマンドは、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「6.6 rcxmgrbackup」を参照してください。
オフラインバックアップ
本製品のマネージャーを停止し、資源をバックアップします。以下のタイミングで採取します。
本製品の導入完了時
本手順によるオフラインバックアップの場合、以下の資源のバックアップは行いません。
監査ログ
ネットワーク機器設定用ファイル
オンラインバックアップ
本製品のマネージャーを停止せずに、資源をバックアップします。定期的にバックアップすることを推奨します。
運用時の構成情報の復元を省力化するために、構成情報を更新する場合に採取します。
本手順によるオンラインバックアップの場合、以下の資源のバックアップは行いません。
ダッシュボード情報
稼動状況情報
監査ログ
申請情報
定義ファイル
L-Platform管理の設定の一部
テナント管理・アカウント管理の設定
稼動状況のサーバ一覧の設定
CMDBエージェントのイベントログ出力の設定
ネットワーク機器設定用ファイル
オンラインバックアップは、PostgreSQLのPITR(Point In Time Recovery)の仕組みを利用しています。
オンラインバックアップには、データベースの採取範囲の異なる以下の2つのバックアップ方式があります。
ベースバックアップ
ベースバックアップとは、データベースクラスタ(データベースのデータが記録されるファイル群)全体をバックアップするものです。rcxmgrbackup -baseコマンドを実行して取得します。
詳細は、「10.1.3 管理サーバのオンラインバックアップ」の「ベースバックアップ」を参照してください。
差分バックアップ
データベースへ更新する内容は、16MBのサイズごとに複数のファイルに出力されます。
このファイルをWAL(Write Ahead Logging)ファイルと呼びます。
通常、16MB書き込まれるごとに、書込み対象のWALファイルが切り替わり、書込みが完了したWALファイルはバックアップディレクトリ配下の"wal"ディレクトリに退避されます。
rcxmgrbackupコマンドを定期的に実行することで、退避されたWALファイルに記録されるデータベースの更新内容を一定期間維持できます。たとえば、1時間ごとにrcxmgrbackupコマンドを実行すると、最新の1時間以内の更新内容まで退避されます。
詳細は、「10.1.3 管理サーバのオンラインバックアップ」の「差分バックアップ」を参照してください。
管理サーバのリストア
データベースのリストアは、ベースバックアップにベースバックアップ取得以降に出力されたWALファイルのデータベース更新内容を適用することにより復旧します。リストアには、rcxmgrrestoreコマンドを使用します。
詳細は、「10.1.4 管理サーバのリストア」を参照してください。