階層化ポリシーには、自動階層化機能を実行するための条件を設定します。
自動階層化機能は、設定された階層化ポリシーに従い、Tierプールに存在するFTVに対して同一装置内で自動的にボリュームの再配置を行います。
階層化ポリシーは、同一装置の複数のTierプール、または異なる装置のTierプールに対しても割り当てることができます。
階層化ポリシーの設定は、Webコンソールから行います。
設定手順は、以下のとおりです。
グローバルナビゲーションタブの[ストレージ]をクリックします。
登録されているETERNUS ディスクアレイが、メインペインに表示されます。
メインペインで、操作対象のETERNUS ディスクアレイを選択します。
カテゴリーペインで、[自動階層化]をクリックします。
[自動階層化]ペインで、[階層化ポリシー]をクリックします。
登録されている階層化ポリシーが、メインペインに表示されます。
階層化ポリシーに対して指定できるアクションは、「作成」、「削除」、「変更」です。
ETERNUS SF Managerに階層化ポリシーが存在しない場合は「作成」だけ選択できます。ほかのアクションは選択できません。
「変更」を、複数の階層化ポリシーに対して同時に行うことはできません。1つの階層化ポリシーを選択した場合だけ選択できます。
階層化ポリシーが複数選択された場合、アクションはグレーアウトされ選択できません。
Tierプールに割り当てられた階層化ポリシーは「削除」できません。
Tierプールに割当て済み、かつ、自動階層化機能を開始している階層化ポリシーは、「変更」できません。
階層化ポリシー指定の簡易化
階層化ポリシーの各階層に指定するIOPS値の範囲設定を省略できます。
また、IOPS値の範囲設定欄は新規に追加しました「高度な設定」見出しにあります。入力域は初期表示を非表示とします。
ユーザーはIOPSの範囲設定を意識せずに階層化ポリシーを作成できます。
ポリシー名以外にデフォルト値を設定すると、ユーザーはポリシー名を指定するだけで階層化ポリシーを作成できます。
なお、従来どおり、各階層のIOPS値を指定した階層化ポリシーの作成も可能です。
IOPS値の範囲指定を省略した場合は、プール構成に応じて再配置します。再配置の論理は以下のとおりです。
FTRPEをIOPS値の昇順でソートし、IOPS値が大きいFTRPEから上位サブプールに再配置します。
Autoモードの場合は、すべてのFTRPEが対象となります。Semi-AutoモードおよびManualモードの場合は、再配置が指示されたFTVに含まれるFTRPEが対象となります。ただし、各サブプールにはFTSPの10%相当のリザーブ領域を用意し、再配置によるサブプールの実I/Oへの影響を回避します。リザーブ領域のサイズは、サブプールのサイズの10%(固定)です。また、頻繁に再配置が行なわれると実I/Oへの性能影響が発生するため、各階層の境界の前後5%に存在するFTRPEは移動しません。具体的には、以下の条件に当てはまるFTRPEは、再配置が行われません。
IOPSの低い5%にあてはまるFTRPEのうち、「現在の階層」が「移動後の階層」の1つ下の階層であること
IOPSの高い5%にあてはまるFTRPEのうち、「現在の階層」が「移動後の階層」の1つ上の階層であること
図3.2 プール構成に応じた再配置の概要
図3.3 各サブプールの境界におけるFTRPEの移動