JBKプラグインによるHTTPSプロトコルの使用を説明します。
HTTPSプロトコルとは、SSL(Secure Sockets Layer)対応のWebサーバとHTTP通信を行う際に指定するプロトコルです。
SSLとは、ネットワーク上でデータを暗号化して送受信する技術の1つで、現在、多くのWebサーバ/ブラウザがSSLを用いたHTTP通信をサポートしています。SSLを用いたHTTP通信では、ネットワーク上を流れるデータが暗号化されるので、第三者にデータを解析される恐れが減り、セキュリティ上より安全なデータ転送が行えるようになります。
SSL対応のWebサーバとHTTP通信を行う際には、一般的にはURLの先頭に“http://”の代わりに“https://”と指定します。JBKプラグインではこのHTTPSプロトコルをサポートし、SSL対応のWebサーバからのアプレットのダウンロードを可能にしています。
HTTPSプロトコル使用時にダウンロード対象となるファイル
JBKプラグインがWebサーバからダウンロードするファイルの種類は以下のとおりです。これは通常のHTTP通信の場合もHTTPSプロトコルによる通信の場合も同じです(“2.3.6 アプレットのダウンロード方式の指定”参照)。
アプレットの実行に必要なクラスファイル(*.class)
アプレットの実行に必要なJARファイル(*.jar)
アプレットで使用するプロパティファイル(*.properties)
アプレットで使用する画像ファイル(GIFファイル、JPEGファイルなど)
その他、アプレットがJavaのURLクラスを用いてWebサーバからファイルを取得している場合には、そのファイルのダウンロードもJBKプラグインが行います。
以下で説明するHTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式の指定は、これらのファイルに対して有効となります。
HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式の指定
HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式を指定する場合には、jbkplugin.propertiesの中に以下の行を記述してください。
jbk.plugin.protocol.https=<HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式> |
<HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式>には、以下のキーワードのうちのどれかを指定します。
Javaのネットワーク通信クラスを用いてダウンロードを行います。JSSE(Java Secure Socket Extension)を使用してHTTPSプロトコルによるダウンロードを行います。
ブラウザの機能を用いてHTTPSプロトコルによるダウンロードを行います。
ダウンロードされたファイルは、ブラウザの機能を用いてローカルディスクにキャッシュされ、次回ダウンロード時にはキャッシュされたファイルが使用されます。HTTPSプロトコルでダウンロードされたファイルをキャッシュするかどうかの設定、キャッシュファイルの格納フォルダの設定、キャッシュの更新タイミングの設定は、ブラウザの設定がそのまま使用されます。これらの設定方法の詳細は、使用するブラウザのマニュアルを参照してください。
ダウンロード時に使用されるHTTPSプロキシの設定も、ブラウザの設定がそのまま使用されます。設定方法の詳細は、使用するブラウザのマニュアルを参照してください。
ダウンロード対象となるファイルのうち、クラスファイルおよびJARファイルはブラウザの機能を用いてHTTPSプロトコルによるダウンロードを行います。その他のファイルは、HTTPSプロトコルによるダウンロードができません。なお、JBKプラグインインストール時のデフォルト状態(初期状態)では、HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式はhybridに設定されています。
JSSE(Java Secure Socket Extension) によりHTTPSプロトコルの通信がサポートされています。そのため、hybridを指定した場合にクラスファイルおよびJARファイル以外のファイルに対してもHTTPSプロトコルによるダウンロードが可能になっています。
注意
使用するブラウザでSSLを無効にする設定を行っている場合には、“jbk.plugin.protocol.https”にnativeあるいはhybridを指定してもHTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロードはできません。HTTPSプロトコルを使用する場合には、あらかじめブラウザの設定でSSLを有効にしておいてください。SSLの有効/無効の設定方法は、使用するブラウザのマニュアルを参照してください。
“hybrid”または“native”を指定した場合、java.net.URLConnectionクラスで接続したURLのファイルがブラウザにキャッシュされていると、以下の現象が発生します。
getHeaderFieldDateおよびgetDateメソッドでは、0が返されます。
getHeaderFieldおよびgetHeaderFieldKeyメソッドでは、Server、Dateフィールドが返されません。
例
HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式の指定例
jbk.plugin.protocol.https=native |