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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.0.0 導入ガイド

D.5.1 定義ファイル

ここでは、定義ファイルについて説明します。

物理L-Serverを利用する場合、定義ファイルの設定が必要なことがあります。

ESCで管理されている仮想ストレージリソース名、ディスクリソース名の形式の選択

ESCで管理されている仮想ストレージリソース名、ディスクリソース名の形式を選択できます。定義ファイルを編集した場合、マネージャーを再起動してください。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

storage.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行に1つの設定項目を記述します。各行は、以下の形式で記述します。

指定項目 = 指定値

定義ファイルの指定項目
ETERNUS_VOLUME_NAME_TO_DISK_NAME

ESCで管理されているディスクリソース名の形式を選択します。

  • 指定値に"true"を指定した場合

    ディスクリソース名はESCのLUNのエイリアス名になります。エイリアス名の形式がディスクリソース名の形式として不適切な場合、本製品が自動的にエイリアス名に準拠したディスクリソース名を設定します。また、"true"が指定されていても、ESCがエイリアス名をサポートしていない場合、ディスクリソース名はETERNUSのIPアドレス、RAIDグループ番号、ボリューム番号を連結した名前になります。

  • 指定値に"false"を指定した場合

    ディスクリソース名はETERNUSのIPアドレス、RAIDグループ番号、ボリューム番号を連結した名前になります。

  • 指定しない場合

    "false"が設定されます。

注意

仮想ストレージから切り出され保存されたディスクの場合、指定値が"true"でもETERNUSのLUNのエイリアス名はディスクリソース名に反映されません。

ETERNUS_RAIDGROUP_NAME_TO_VSTORAGE_NAME

ESCで管理されている仮想ストレージリソース名の形式を選択します。

  • 指定値に"true"を指定した場合

    ディスクリソース名はESCのRAIDグループ名になります。RAIDグループ名の形式が仮想ストレージリソース名の形式として不適切な場合、本製品が自動的にRAIDグループ名に準拠した仮想ストレージリソース名を設定します。また、"true"が指定されていても、ESCがRAIDグループ名をサポートしていない場合、仮想ストレージリソース名はESCのIPアドレス、RAIDグループ番号を連結した名前になります。

  • 指定値に"false"を指定した場合

    仮想ストレージリソース名はESCのIPアドレス、RAIDグループ番号を連結した名前になります。

  • 指定しない場合

    "false"が設定されます。

定義ファイルの例を以下に示します。

ETERNUS_VOLUME_NAME_TO_DISK_NAME = true
ETERNUS_RAIDGROUP_NAME_TO_VSTORAGE_NAME = true


ン・プロビジョニングおよびストレージ自動階層制御におけるリソース選択の優先順の設定

以下は、シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールに登録できます。

シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールと設定されていないストレージプールが、同じ優先度で存在する状況下で、L-Server作成時またはディスク増設時のリソース選択で自動選択を指定した場合、どちらのストレージプールのリソースを優先するかを設定できます。

定義ファイルを編集した場合、マネージャーを再起動してください。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

storage.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行に1つの設定項目を記述します。各行は、以下の形式で記述します。

指定項目 = 指定値

定義ファイルの指定項目
SELECT_THIN_PROVISIONING_POOL_FIRST

シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールと設定されていないストレージプールが同じ優先度で存在する場合、ストレージリソースの自動選択で、どちらのストレージプールのリソースを優先するかを指定します。

  • 指定値に"true"を指定した場合

    シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールを優先します。

  • 指定値に"false"を指定した場合

    シン・プロビジョニングの属性が設定されていないストレージプールを優先します。

  • 指定しない場合

    "false"が設定されます。

定義ファイルの例を以下に示します。

SELECT_THIN_PROVISIONING_POOL_FIRST = true


イナミックLUNミラーリングにおけるミラーリング定義ファイルの作成

ダイナミックLUNミラーリングを利用する場合、ミラーリング定義ファイルを作成して、複製したボリュームを作成するETERNUSストレージを設定してください。

定義ファイルの格納先

【Windows】

インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】

/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

storage_mirroring.rcxprop

定義ファイルの形式

1行に1つの仮想ストレージの情報を以下の形式で行頭から記述します。改行して記述はできません。

local_storage_ipaddr,virtual_storage_type,local_storage_number,remote_storege_boxid,remote_storage_number,copy_group

定義ファイルの指定項目
local_storage_ipaddr

ディスクリソースを自動作成するローカルサイトのETENUSストレージのIPアドレスを指定してください。

virtual_storage_type

仮想ストレージの種別を指定します。

RAIDグループの場合は、"RAID"を指定してください。

TPPの場合は、"TPP"を指定してください。

local_storage_number

ローカルサイトのETERNUSストレージでディスクリソースを切出すRAIDグループ又はTPPの番号を指定してください。
番号は、先頭に0xを付加した4桁の16進数で指定してください。

remote_storege_boxid

複製したボリュームを作成するリモート側のETERNUSストレージのBOX-IDを指定してください。

BOX-IDは、ETERNUSのWeb GUIの"アドバンスト・コピー経路状態表示"で確認してください。

remote_storage_number

リモートサイトのETERNUSストレージで複製したボリュームを作成するRAIDグループ又はTPPの番号を指定してください。
番号は、先頭に0xを付加した4桁の16進数で指定してください。

copy_group

筐体間コピーを設定する際に作成するコピーグループの名前を指定してください。

定義ファイルの例を以下に示します。

192.168.1.24,RAID,0x0011,00ETERNUSDXLS2ET092DD#####LN4521132A09##,0x0022,group1
192.168.1.24,TPP,0x0033,00ETERNUSDXLS2ET092DD#####LN4521132A09##,0x0044,group2

EMCストレージ用定義ファイル

EMC Navisphere ManagerまたはEMC Solutions Enablerをストレージ管理製品として登録する場合、EMCストレージ用定義ファイルにNavisphere CLIまたはSYMCLIのインストールフォルダーを指定する必要があります。

EMCストレージ用定義ファイルの格納場所

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\sys\usm\etc

【Linux】
/opt/FJSVrcvmr/sys/usm/etc

EMCストレージ用定義ファイル名

emcpath.conf

EMCストレージ用定義ファイルの書式

EMCストレージ用定義ファイルの書式は以下のとおりです。

EMC Navisphere Managerをストレージ管理製品として登録する場合、naviseccliで始まる行を変更してください。

naviseccli=Navisphere CLIのインストールフォルダー

EMC Solutions Enablerをストレージ管理製品として登録する場合、symcliで始まる行を変更してください。

symcli=SYMCLIのインストールフォルダー

【Windows】
ファイルセパレーターには"\\"を使用してください。secfilepathで始まる行は変更しないでください。

【Windows】

naviseccli=C:\\Program Files\\EMC\\Navisphere CLI
secfilepath=..\\..\\..\\etc\\storage\\emc
symcli=C:\\Program Files\\EMC\\SYMCLI\\bin

【Linux】

naviseccli=/opt/Navisphere/bin
secfilepath=/etc/opt/FJSVrcvmr/storage/emc
symcli=/opt/symcli/bin


L-Serverテンプレートでモデル名を指定せずに物理L-Serverを作成する場合の設定

L-Serverテンプレートでモデル名を指定せずに物理L-Serverを作成するには、事前に定義ファイルを作成し、構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量など)を定義したあとで、管理対象サーバを登録します。

以下の場合、定義ファイル作成後にハードウェア情報を本製品に再設定します。

詳細は、「運用ガイド CE」の「第7章 ハードウェア保守」を参照してください。

注意

定義ファイルに記述した値と、実際のサーバの構成情報が異なる場合、物理L-Serverの作成または起動に失敗する、または誤ったCPUとメモリ情報で物理サーバが配備される可能性があります。

必ず、定義ファイルに記述した値と、実際のサーバの構成情報が同じか確認してください。

定義ファイルの格納場所

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

server_spec.rcxprop

文字コード

【Windows】
Shift-JIS

【Linux】
UTF-8

改行コード

【Windows】
CR/LF

【Linux】
LF

定義ファイルの形式
  • 定義ファイルの1行目は、必ず以下を記述します。

    ServerSpec,V1.0

  • 定義ファイルでは、1行に1台のサーバの構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量など)を、カンマ(",")区切りで記述します。

    2台以上のサーバを定義する場合、改行して記述します。
    各行は、以下の形式で記述します。

    physical_server, cpu_core_count, cpu_clock, memory_size[, cpu_type]

  • データとカンマ(",")間に空白があっても無視されます。

    同じ物理サーバの構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量など)を重複して記述した場合、先に記述されているものが採用されます。

  • コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。

定義ファイルの指定項目
physical_server

管理対象サーバ登録時に入力する、物理サーバ名を記述します。
先頭文字を英字とし、半角英数字とハイフン("-")で構成された15文字以内の文字列で記述します。

cpu_core_count

物理CPUコア総数を記述します。
0~999までの整数を半角数字で記述します。
"0"を記述した場合、リソース詳細画面の基本情報にはハイフン("-")が表示され、物理L-Serverは作成できません。

cpu_clock

CPU周波数を記述します。
0~999999までの整数を半角数字で記述します。
メガヘルツを単位とし、1GHzは1000MHzとして記述します。
"0"を記述した場合、リソース詳細画面の基本情報にはハイフン("-")が表示され、物理L-Serverは作成できません。

memory_size

メモリの総サイズを記述します。
0~999999999までの整数を半角数字で記述します。
メガバイトを単位とし、1GBは1024MBとして記述します。
"0"を記述した場合、リソース詳細画面の基本情報にはハイフン("-")が表示され、物理L-Serverは作成できません。

cpu_type

CPUタイプを記述します。
カンマ(",")を除く、半角英数字および記号がASCII文字(0x20~0x2bおよび0x2d~0x7e)で構成された64文字以内の文字列で記述します。
省略した場合、画面にはハイフン("-")が表示されます。

定義ファイルの例を以下に示します。

ServerSpec,V1.0

###########################################################################
# server_spec.rcxprop
#
#All Rights Reserved, Copyright(C) FUJITSU LIMITED 2011
###########################################################################
#
# physical_server, cpu_core_count, cpu_clock, memory_size, cpu_type
#

server001, 8, 3160, 4096, Intel(R) Xeon(R)
server002, 8, 2660, 12288, Intel(R) Xeon(R)
server003, 2, 2000, 65536
server004, 4, 4000, 4096, Intel(R) Xeon(R) Processor E5501


物理サーバごとのFC搭載数および実装位置の設定

物理サーバごとにFC搭載数または、実装位置が異なる場合、事前に「FC接続パターン」を作成し、物理サーバごとのFC搭載数および実装位置を定義します。

ストレージ装置が以下の場合に設定できます。

定義ファイルの格納先

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data\fc_connection_pattern

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fc_connection_pattern

定義ファイルの名前

拡張子を.rcxpropとし、任意のファイル名で配置します。ただし、ファイル名は以下の文字列で定義します。

先頭半角英数字で、半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された64文字以内の文字列

定義ファイルの形式

「FC構成パターン」ファイルは,異なるシステムのパターンごとに作成します。

NUM_OF_FC=FC使用本数
BOOT_FC_PORT =["HBA番号", "HBA番号"]
STORAGE_X="ストレージ筐体識別子","HBA番号","target port番号"

定義ファイルの指定項目
NUM_OF_FC (省略不可)

使用したいFC本数を指定します。指定可能な本数は 1, 2, 4です。

BOOT_FC_PORT

サーバ側の実搭載されているHBA番号を指定します。

拡張スロット順でソートした全ポートをシーケンシャルで番号を割り当てます。

HBA番号を指定することで、任意の FCポートをBootパスとして2つまで設定できます。

HBA番号を記載した順番に優先度付けされて設定されます。

なお、NUM_OF_FCで指定した値未満の番号だけ指定できます。

NUM_OF_FC指定値

HBA番号の有効範囲

4

0~3

2

0~1

1

0

STORAGE_X(省略不可)

接続しているストレージ筐体の数だけ定義します。ただし、Xは0から99までの10進数で、0から順番に記載する必要があります。

"ストレージ筐体識別番号"

ストレージの筐体識別番号を指定します。

"HBA番号"

使用するサーバ側のFCPortの組をコロン( ":") 区切りで定義します。

"target port番号"

ストレージ側のFCPortの組を":" 区切りで定義します。

STORAGE_Xごとに、別々の "HBA番号" を指定することで、1つの物理サーバから2つのStorage筐体への論理パスが設定できます。

ただし、ストレージの筐体識別番号が重複している場合、先に定義したものが有効になります。

注意

  • FC接続パターンのファイル名は以下の操作を行ったあとは変更できません。

    • FC接続パターンを指定したL-Serverテンプレートのインポートした場合

    • FC接続パターンを指定した定義状態の物理L-Serverの電源起動を行った場合

    • FC接続パターンを指定した物理L-Serverを作成した場合

  • FC接続パターンファイルの内容は以下の場合だけ変更できます。

    FC接続パターンを指定した物理L-Serverが定義状態の場合

定義ファイルの例を以下に示します。

  • 2パスの場合(ブートパス1本)

    NUM_OF_FC = "2"
    BOOT_FC_PORT=["1"]
    STORAGE_1="000192601264","0:1","07GPort1:08GPort1"

  • 2パスの場合(ブートパス2本)

    NUM_OF_FC = "2"
    BOOT_FC_PORT=["0", "1"]
    STORAGE_1="000192601264","0:1","07GPort1:08GPort1"

  • 4パスの場合(1筐体の場合)

    NUM_OF_FC = "4"
    BOOT_FC_PORT=["1", "2"]
    STORAGE_1="000192601264","0:1:2:3","07GPort1:08GPort1:09GPort1:10GPort1"

  • 4パスの場合(2筐体の場合)

    NUM_OF_FC = "4"
    BOOT_FC_PORT=["1", "2"]
    STORAGE_1="000192601264","0:1","07GPort1:08GPort1"
    STORAGE_2="000192601265","2:3","09GPort1:10GPort1"


生存監視の定義ファイル

生存監視を利用する場合、定義ファイルを作成し、生存監視のパラメーターを指定してください。このパラメーターはシステムで一意の設定になります。

物理L-Serverの生存監視では、OSのPing応答を利用して物理L-Serverに対応するOSのハングアップを監視します。
Ping監視については、「導入ガイド VE」の「8.4 監視情報の設定」を参照して下さい。

定義ファイルの格納場所

デフォルトの値が記載されたファイルがインストール時に配置されます。

【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data\alive_monitoring

【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/alive_monitoring

定義ファイル名

Physical.rcxprop

ファイル名の大文字・小文字の変更は許容されます。

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行に1つの設定項目を記述します。各行は、以下の形式で記述します。

指定項目指定値

コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。

定義ファイルの指定項目
timeout

Ping監視のタイムアウト秒数を指定します。

5~3600の範囲の整数を設定します。単位は秒です。
デフォルトは"600"が指定されています。

recovery

異常検出時のリカバリー処理を指定します。

以下のどれかを指定します。

  • reboot (リブート)

  • force_reboot (強制リブート)

  • switchover (サーバ切替え)

  • reboot_and_switchover (リブート + 切替え)

  • force_reboot_and_switchover (強制リブート + 切替え)

デフォルトは"reboot_and_switchover"が指定されています。

"switchover"または"force_reboot_and_switchover"を指定する場合、物理L-Server作成時にサーバ冗長化の設定を有効にしてください。

reboot

リカバリー処理のリブートを行う回数を指定します。

1~3の範囲の整数を指定します。単位は秒です。
デフォルトは"1"が指定されています。

定義ファイルの例を以下に示します。

timeout = "600"
recovery = "reboot_and_switchover"
reboot = "1"

注意

定義ファイルを変更したあと、作成済みのL-Serverに変更内容を適用する場合、rcxadm lserver modifyコマンドを実行してください。