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 Teamware Collaboration Suite V2.0グループウェア機能管理者ガイド

B.2.1 外部エントリの登録/更新/削除

以下に示す形式のパラメータファイルと、外部エントリ情報ファイルを作成し、todirmovコマンドを実行することにより外部エントリの登録、登録済みの外部エントリ情報の変更、外部エントリの削除を一括して行うことができます。

注意

この機能は、サイト内のデータベース情報を操作するためのものです。ほかのサイトへの外部エントリの登録、ほかのサイトへの外部エントリの移動など、サイトを越えた処理は行えません。また、他サイトから移入されたユーザの変更・削除も行うことはできません。

コマンドの形式

TeamWARE Officeサーバに対し、外部エントリの登録/変更/削除を行うには、サーバインストールディレクトリで、以下のコマンドを実行します。

todirmov <パラメータファイル名>

注意

  • [todirmov]コマンドは、TeamWARE Officeサーバをインストールしたディレクトリで実行してください。

  • パラメータファイルを ftp によって別マシンにファイル転送する場合は、バイナリモードで行ってください。

パラメータファイルの形式

パラメータファイルは、以下に示す形式で作成します。なお、パラメータファイルのコード系にはシフトJISコードを使用します。

オプションのパラメータは角かっこ([ ])でくくられています。

パラメータ"file"には、外部エントリ情報ファイルを指定します。

utility=IMPORT
what=EXTERNAL_ENTRY
org=<組織の識別名>
file=<外部エントリ情報ファイル名>
user=<ログイン名>
[password=<ログインユーザのパスワード>]
tp_number=<トランスポート番号>
tp_address=<トランスポートアドレス>

パラメータの説明

utility

"IMPORT"と指定します。

what

"EXTERNAL_ENTRY"と指定します。

org

登録する外部エントリの組織の識別名を指定します。指定した識別名に属する外部エントリとして登録を行います。

file

移入する外部エントリ情報ファイル名を指定します。

user

ログイン名を指定します。ログイン名は、最長で48文字までです。ログインユーザには、システム管理者の権限が必要です。

password

ログインユーザのパスワードを指定します。パスワードは、最長で48文字までです。ログインユーザがパスワードを持っていない場合は省略します。

tp_number

ログイン時に使用するトランスポート番号を指定します。TeamWARE Officeをインストールしたディレクトリ配下の初期化ファイル(to.ini)の[TOSERVER]セクションのtransportsフィールドに記述されています。

以下に示す例の場合、tp_numberは1になります。

例:

[TRANSPORT]
1 = tcpip,1,0,

tp_address

ログイン時に使用するディレクトリサーバのトランスポートアドレスを指定します。ここで指定したディレクトリサーバが移出元となります。tp_addressは、最長で128文字までです。トランスポートアドレスには、IPv4のIPアドレス、ホスト名、DNS完全修飾ドメイン名のいずれかを指定します。

パラメータファイルの例を、以下に示します。

utility=IMPORT
what=EXTERNAL_ENTRY
org='o=fujitsu,c=JP'
user=ADMIN
password=PASSWORD
file=external.txt
tp_number=1
tp_address=199.199.199.199

注意

ユーザ情報のうち、更新ではなく削除したい属性については、属性名だけを記述します。ただし、現在ユーザが持っていない属性値を省略することはできません。なお、表B.2 外部エントリ情報ファイルのアカウント属性一覧で更新が×になっている属性や、記述されていない属性については、更新することはできません。

外部エントリ情報ファイル

ファイルの形式は、基本的に"ローカルユーザ情報ファイル"と同様です。

ファイル形式の詳細については、"B.1.4 ローカルユーザ情報ファイル"を参照してください。

使用可能な属性値について、表B.2 外部エントリ情報ファイルのアカウント属性一覧に示します。

注意

  • 外部エントリの登録/削除時に、属性値の省略はできません。

  • "descr(n)"、"street(n)"、および"doctype(n)"属性以外を複数指定した場合、最後の値が採用されます。

表B.2 外部エントリ情報ファイルのアカウント属性一覧

属性名

登録

更新

削除

最大長
(バイト)

注釈

op

必須

必須

必須

6

以下の3種類から選択して記述します。

  • add:新規外部エントリ登録

  • modify:既存の外部エントリ情報を更新

  • delete:既存の外部エントリ情報を削除

更新の場合、属性値の省略はできません。

user

必須

必須

必須

64

外部エントリ名を記述します。

なお、同名の外部エントリ名を登録することはできません。

更新の場合、属性値の省略はできません。

※登録の場合は、外部エントリ名の前後の半角空白は除去されます。

sortuser

オプション

オプション

×

64

一覧表示のソートキーを記述します。

通常、ユーザ名をローマ字読みにしたカナ文字で記述します。

sur

オプション

オプション

×

40

ユーザの姓を記述します。

giv

オプション

オプション

×

16

ユーザの名を記述します。

system

オプション

×

×

16

ユーザのシステム名。

"TW"、または"TeamWARE"を指定した場合、"TeamWARE Office"ユーザとなります。

他の値を指定した場合、"TeamWARE Office"ユーザ以外のユーザとなります。

※省略した場合、"TW"となります。

※更新の場合、属性値の省略はできません。

title

オプション

オプション

×

64

ユーザの肩書を記述します。

descr(n)

オプション

オプション

×

180
[指定値の合計]

ユーザのコメントを記述します。

※複数行の指定が可能です。
複数行の指定は以下のように記述します。

descr(1), descr(2), ..., descr(n)

※指定した文字列の合計が180バイト以内である必要があります(注1)。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に、既定値を削除する場合には、1行目のみ、属性値無しで指定してください。

※nの値が同一の属性を複数指定した場合、最後に指定した文字列から最初に指定した文字列の順番に結合されて設定されます。

prefnet

必須

オプション

×

4

ユーザの好みの配達方法を指定します。

指定する値には、以下のものがあります。

  • 7:インターネット

  • 4097:X.400簡易記述アドレス

インターネットアドレス、またはX.400簡易記述アドレスを指定して登録する場合は必須です。また、本パラメタを指定して登録・更新を行うときは、対応するベースアドレス情報を指定しなければなりません。

custom(n)

オプション

オプション

×

128

カスタム属性を設定します。

カスタム属性は、組織情報などに利用します。

※最大16行まで指定が可能です。
複数行の指定は以下のように記述します。

custom(1),custom(2),...,custom(n)

nは連続している数字である必要はありません。

※ユーザ情報登録/削除でcustom(n)を使用する場合は、あらかじめ共用ディレクトリ内にカスタム属性、カスタムIDを設定しておく必要があります。

※サーバに設定されたカスタムIDとcustom(n)との関係は、サーバに設定されたカスタムIDの最小のIDがcustom(1)と対応し、サーバに指定されたカスタムIDの最大のIDがcustom(n)と対応します。つまり、サーバに設定されたカスタムIDが5, 10, 15の3つの場合、custom(1)とサーバのカスタムID=5が対応し、custom(2)とサーバのカスタムID=10が対応、custom(3)とサーバのカスタムID=15が対応します。

doctype(n)

オプション

オプション

×

180
[指定値の合計]

ユーザの好みの文書種別を記述します。

※複数行の指定が可能です。
複数行の指定は以下のように記述します。

doctype(1),doctype(2),...,doctype(n)

※nの値が同一の属性を複数指定した場合、最後に指定した文字列から最初に指定した文字列の順番に結合されて設定されます。

※指定した文字列の合計が180バイト以内である必要があります(注1)。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に、既定値を削除する場合には、1行目のみ、属性値無しで指定してください。

telnr(n)

オプション

オプション

×

64

ユーザの電話番号を記述します。

※複数指定が可能です。
複数指定は以下のように記述します。

telnr(1),telnr(2),...,telnr(n)

nには、1からの数字を記述します。nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に、既定値を削除する場合には、1行目のみ、属性値無しで指定してください。

teltype(n)

オプション

オプション

×

同一の修飾子(n)を持つ電話番号に対する種別を記述します。
telnr(n)と対応しています。

指定できる値は以下のとおりです。

  • OFFICE:勤務先

  • HOME:自宅

  • MOBILE:携帯電話、PHSなど

  • PAGER:ポケットベル

telnrを指定し、teltypeを指定しなかった場合は、初期値としてOFFICEが設定されます。

※複数指定が可能です。
複数指定は以下のように記述します。

teltype(1),teltype(2),...teltype(n)

nには、1からの数字を記述します。nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。

teldescr(n)

オプション

オプション

×

180

同一の修飾子(n)を持つ電話番号に対する説明を記述します。
telnr(n)と対応しています。

※複数指定が可能です。
複数指定する場合は、以下のように記述します。

teldescr(1),teldescr(2), ...,teldescr(n)

nには、1からの数字を記述します。nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に属性値を省略する場合は、1行目のみを指定してください。

faxnr(n)

オプション

オプション

×

64

ユーザのFAX番号を記述します。

※複数指定が可能です。
複数指定する場合は、以下のように記述します。

faxnr(1),faxnr(2),...,faxnr(n)

nには、1からの数字を記述します。nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に、既定値を削除する場合には、1行目のみ、属性値無しで指定してください。

faxdescr(n)

オプション

オプション

×

180

同一修飾子(n)を持つFAX番号に対する説明を記述します。
faxnr(n)と対応しています。

※複数指定が可能です。
複数指定する場合は、以下のように記述します。

faxdescr(1),faxdescr(2),...,faxdescr(n)

nには、1からの数字を記述します。nの値は、Directoryクライアントで指定できる最大値である30までの数を指定してください。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に、既定値を削除する場合には、1行目のみ、属性値無しで指定してください。

street(n)

オプション

オプション

×

30
(1行の長さ)

ユーザの所在地を記述します。

※複数行の指定が可能です。
複数行指定する場合は、以下のように記述します。

street(1), street(2), ..., street(n)

nには、1から6までの数字を記述します。

※nの値が同一の属性を複数指定した場合、最後に指定した文字列から最初に指定した文字列の順番に結合されて設定されます。

※更新を指定した場合は、設定済みの値を、すべて指定した値に置き換えます。

※更新時に、既定値を削除する場合には、1行目のみ、属性値無しで指定してください。

internetuser

オプション

オプション

×

192

ユーザのインターネットアドレスの名前部分を記述します。

※外部エントリの登録・変更の時にインターネットアドレスを指定する場合、internetuserとinternetbaseの合計が256バイト以内である必要があります。

internetbase

オプション

オプション

×

255

ユーザのインターネットアドレスのベースアドレス部分を記述します。

※更新の場合、属性値の省略はできません。

※ベースアドレス部分の変更では、internetuserとinternetbaseは、組で指定する必要があります。

newuser

×

オプション

×

64

新外部エントリ名を記述します。

外部エントリ名の変更に使用します。

※更新の場合、属性値の省略はできません。

x4mnep...
















(↓x4mnepで始まる属性)

x4mnepで始まる以降の属性は、X.400簡易記述アドレスの印刷可能文字列形式の各部分名を意味します。

※giv,init,gen属性を指定する場合、必ずsur属性も指定する必要があります。なお、x4mneporg、x4mnepou1、x4mnepou2、x4mnepou3、x4mnepou4、x4mnepprmd、x4mnepadmd、x4mnepcoはX.400簡略記述アドレスのベースアドレス部分です。指定するベースアドレスは、あらかじめサーバに定義されている必要があります。Directoryユーティリティでは、X.400簡略記述アドレスのベースアドレス部分を変更することはできません。

※X.400簡易記述アドレスを指定する場合、常に組で属性を指定してください。部門名と領域定義属性については、存在しない階層の部門名を省略できます。x4mnepsur,x4mnepadmd,x4mnepcoについては、省略できません。

※X.400簡易記述アドレスを更新する場合にも、常に組で属性を指定してください。一部の属性だけを指定して変更することはできません。x4mnepadmd,x4mnepcoについては、省略できません。

※更新の場合、x4mnepadmdとx4mnepcoの値を空で指定すると、X.400アドレス情報全体が削除されます。

x4mnepsur

オプション

オプション

×

40

ユーザの姓を記述します。

x4mnepgiv

オプション

オプション

×

16

ユーザの名を記述します。

x4mnepinit

オプション

オプション

×

5

ユーザの頭文字を記述します。

x4mnepgen

オプション

オプション

×

3

ユーザの世代を記述します。

x4mneporg

オプション

オプション

×

64

ユーザの組織名を記述します。

x4mnepou1

オプション

オプション

×

32

ユーザの部門名1を記述します。

x4mnepou2

オプション

オプション

×

32

ユーザの部門名2を記述します。

x4mnepou3

オプション

オプション

×

32

ユーザの部門名3を記述します。

x4mnepou4

オプション

オプション

×

32

ユーザの部門名4を記述します。

x4mnepprmd

オプション

オプション

×

16

ユーザの私設領域名を記述します。

x4mnepadmd

オプション

オプション

×

16

ユーザの主管庁領域名を記述します。

x4mnepddef1

オプション

オプション

×

7+60

ユーザの領域定義属性1を記述します。

記述の形式は、「種類.値」としてください。

種類は長さ7バイト、値は60バイトが最大長です。

x4mnepddef2

オプション

オプション

×

7+60

ユーザの領域定義属性2を記述します。

記述の形式は、「種類.値」としてください。

種類は長さ7バイト、値は60バイトが最大長です。

x4mnepddef3

オプション

オプション

×

7+60

ユーザの領域定義属性3を記述します。

記述の形式は、「種類.値」としてください。

種類は長さ7バイト、値は60バイトが最大長です。

x4mnepddef4

オプション

オプション

×

7+60

ユーザの領域定義属性4を記述します。

記述の形式は、「種類.値」としてください。

種類は長さ7バイト、値は60バイトが最大長です。

X4mnepco

オプション

オプション

×

3

ユーザの国名を記述します。

x4mnet...

x4mnetで始まる属性は、X.400簡易記述アドレスのteletex形式の各部分名を意味します。

x4mnet...には、上記x4mnep...と同じ属性が含まれています。

※sur、givには、全角文字と半角文字の混在した値および半角カナをすることはできません。また、init、genに指定できるのは印刷可能文字のみです。

※X.400簡易記述アドレスのteletex形式を指定する場合、X.400印刷可能文字列形式アドレスのx4mnepco、x4mnepadmdと、条件付属性(x4mnepsur、x4mneporg、x4mnep1~4、x4mnepprmd、およびx4mnepddef1~4)のどれかを定義する必要があります。また、teletex形式のx4mnetprmd、x4mnetadmd、x4mnetcoについては、印刷形式の x4mnepprmd、x4mnepadmd、x4mnepcoと、同じ値となります。

※X.400簡易記述アドレスのteletex形式を指定する場合、常に組で属性を指定してください。ただし、部門名については、存在しない階層の部門名を省略できます。x4mnetadmd、x4mnetcoについては、省略できません。

※X.400簡易記述アドレスを更新する場合にも、常に組で属性を指定してください。一部の属性だけを指定して変更することはできません。x4mnetadmd、x4mnetcoについては、省略できません。

(注1):複数行が指定された場合、最終行を除く各行には改行文字のバイト数(CR+LFの2バイト)が含まれます。

以下に、外部エントリ情報ファイルの作成例を示します。

/* 新しく外部エントリ"伊藤のりこ"を登録。
/*"のりこ"は、"PFUサイト"のユーザです。
/ =OP add
=USER 伊藤のりこ
=SUR itoh
=GIV noriko
=TITLE 開発グループリーダー
=SORTUSER イトウノリコ
=DESCR(1) 'PFU TeamWARE Server Framework Leader'
=INTERNETUSER noriko
=INTERNETBASE @xx.fujitsu.co.jp
=PREFNET 7
=TELNR(1) 03-123-4567
=TELNR(2) 03-321-7654

/* 電話番号を"03-456-7654"に変更。
/ =OP modify
=USER 伊藤のりこ
=TELNR(1) 03-456-7654

/* "伊藤のりこ"の情報は、削除。
/ =OP delele
=USER 伊藤のりこ