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 Teamware Collaboration Suite V2.0グループウェア機能管理者ガイド

B.1.1 ローカルユーザ情報ファイルチェック

このユーティリティは、TeamWARE Officeサーバへのローカルユーザ情報を登録/更新/削除するときに使用するパラメータファイルと、パラメータファイルに指定したローカルユーザ情報ファイルの整合性、文法チェックを行います。なお、パラメータファイルについては、"B.1.2 ローカルユーザ情報の登録/更新/削除"を参照してください。

このユーティリティでチェックを行ったあと、ローカルユーザ情報の登録/更新/削除を行ってください。

なお、直接TeamWARE Officeサーバのデータベースへのアクセスは行いませんので、次のようなチェックは行いません。

注意

  • パラメータファイル、ローカルユーザ情報ファイルを、ftpによって別のコンピュータにファイル転送する場合は、バイナリモードで行ってください。

  • 以下の属性については、チェックを行いません。以下の属性が指定された場合には、「Bad attribute name. 」というエラーメッセージが出力されます。

    • owner

    • cal_allow_overlap

    • cal_allowed_time_span

    • cal_notice

    • cal_permissions

    • taskservice

    • task_size

コマンドの形式

todirchk [-t|-T|-s] <パラメータファイル名> [[-o] 出力ファイル名]

パラメータの説明

このユーティリティが出力する処理結果メッセージとして、"情報通知メッセージ"、"Errorメッセージ"、"Warningメッセージ"、"処理結果通知メッセージ"があります。どのメッセージを出力するかは、指定したオプションによって決まります。

なお、各メッセージの詳細については、後述の"メッセージ"の項を参照してください。

-t

Errorメッセージ、Warningメッセージをtagsファイル形式(行番号を括弧区切りの形式)で出力したい場合に指定します。このパラメータを指定すると、 Errorメッセージ、Warningメッセージを"ファイル名(行番号) : Error(またはWarning)内容"の形式で出力を行います。情報通知メッセージ出力、処理結果通知メッセージ出力は行いません。

-T

Errorメッセージ、Warningメッセージをtagsファイル形式(行番号をコロン区切りの形式)で出力したい場合に指定します。このパラメータを指定すると、 Errorメッセージ、Warningメッセージを"ファイル名 : 行番号 : Error(またはWarning)内容"の形式で出力を行います。情報通知メッセージ出力、処理結果通知メッセージ出力は行いません。

-s

情報通知メッセージ出力や、Errorメッセージ出力、およびWarningメッセージ出力を停止する場合に指定します。このパラメータを指定すると、処理結果通知メッセージのみを表示します。

パラメータファイル名

ローカルユーザ情報移入で指定する予定のパラメータファイル名を指定します。また、ここで指定したパラメータファイルに記述しているローカルユーザ情報ファイルについても、チェックを行うので、正しいローカルユーザ情報ファイル名を指定してください。このパラメータを省略することはできません。

-o 出力ファイル名

チェックを行った結果を出力するファイル名を指定します。このパラメータを指定しない場合は、標準出力にチェックを行った結果を表示します。

注意

[-t]、[-T]、[-s]のどのパラメータも指定しない場合は、情報通知メッセージ、Errorメッセージ、Warningメッセージ、処理結果通知メッセージを表示します。

コマンドの復帰値

このユーティリティの復帰値を以下に示します。

復帰値

意味

0

正常終了(内容もすべて正常)

-1

正常終了(内容にWarningあり)

-2

正常終了(内容にErrorあり)

-3

異常終了

-4

異常終了(メモリ不足)

メッセージ

本ユーティリティが出力する情報通知メッセージ、Errorメッセージ、Warningメッセージ、処理結果通知メッセージについて説明します。

[情報通知メッセージ]

このユーティリティが出力する情報通知メッセージを以下に示します。情報通知メッセージは、ユーティリティの正常終了、異常終了にかかわりなく、チェックの進行状況を通知するために表示されます。

メッセージ

*** Import file <ローカルユーザ情報ファイル名> checking start. ***

意味

" ローカルユーザ情報ファイル名"のチェックを開始します。

メッセージ

*** Import file <ローカルユーザ情報ファイル名> checking end. ***

意味

" ローカルユーザ情報ファイル名"のチェックを終了しました。

メッセージ

*** Parameter file <パラメータファイル名> checking start. ***

意味

" パラメータファイル名"のチェックを開始します。


メッセージ

*** Parameter file <パラメータファイル名> checking end. ***

意味

" パラメータファイル名"のチェックを終了しました。


メッセージ

- Userユーザ名 checking end.

意味

" ユーザ名"のチェックを終了しました。このメッセージは、ユーザのチェックごとに出力されます。

[Errorメッセージ]

Errorメッセージは、Errorの発生した行番号と、Error内容からなる行で構成されます。本ユーティリティを[-t]オプション、[-T]オプションつきで起動した場合は、行番号の前にファイル名が付加されます。なお、 1ユーザに対する全属性をチェックしたあとに判別できるErrorについては、1ユーザの定義の開始行がErrorの発生した行番号として表示されます。

Errorメッセージが出力された場合は、Error内容を確認し、パラメータファイルやローカルユーザ情報ファイルのError箇所を修正したあと、もう一度、本ユーティリティでチェックを行ってください。

Errorメッセージの内容を、以下に示します。

メッセージ

Attribute already defined .(属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"は、すでに指定されています。重複して指定しないでください。

メッセージ

Attribute not defined. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"が指定されていません。必須属性名を確認して、指定を行ってください。

メッセージ

Attribute value not defined. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"に対応する、指定すべき属性値が省略されています。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に対応したパラメータ値を指定してください。

メッセージ

Attribute value too long. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内の"属性名"に対応する属性値が長すぎます。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に指定可能な長さの属性値を指定してください。


メッセージ

Bad attribute name. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内に指定した"属性名"が間違っています。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている正しい"属性名"を記述してください。


メッセージ

Bad attribute name index. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内に複数指定できる"属性名"の指定数が範囲外です。なお、"属性名"がtelnr、faxnrの場合は、Directoryクライアントの制限(最大30)を超えた場合やaddで指定番号が連続していない場合、また、"属性名"がcustomでcustom(0)以下やcustom(16)を超える値を指定した場合も、本エラーになります。

メッセージ

Bad attribute value. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内に指定した"属性名"に対応した属性値が間違っています。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に指定可能な属性値を記述してください。

メッセージ

Bad character code in attribute value. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイルに指定した"属性名"に対応した属性値に指定できないコード(日本語など)が含まれています。

メッセージ

Bad character code in parameter value.

意味

パラメータの値に無効な文字コードが含まれています。


メッセージ

Bad parameter name. (パラメータ名)

意味

パラメータファイル内に指定した" パラメータ名"が間違っています。"パラメータファイルの形式"に記述されている正しいパラメータ名を記述してください。

メッセージ

Bad line.

意味

指定できない形式でユーザの情報定義が開始されています。
ユーザの指定が "/"で始まっていない場合、または行頭に"="がない場合にこのエラーになります。

メッセージ

Bad parameter value. (パラメータ名)

意味

パラメータファイル内の" パラメータ名"に対応したパラメータ値が間違っています。"パラメータファイルの形式"に記述されているパラメータ名に指定可能なパラメータ値を記述してください。

メッセージ

Invalid attribute. (属性名)

意味

ローカルユーザ情報ファイル内に指定した"属性名"に無効な値を指定しました。"表B.1 ローカルユーザ情報のアカウント属性一覧"に記述されている"属性名"に指定可能な属性値を指定してください。

メッセージ

Operation not defined. (op)

意味

ローカルユーザ情報ファイルの"op"属性名が省略されています。Add, modify, deleteのどれかを指定してください。

メッセージ

Parameter already defined. (パラメータ名)

意味

パラメータファイル内の"パラメータ名"は、すでに指定されています。重複して指定しないでください。

メッセージ

Parameter not defined. (パラメータ名)

意味

パラメータファイル内の"パラメータ名"が指定されていません。必須パラメータを確認して、指定を行ってください。

メッセージ

Parameter value not defined. (パラメータ名)

意味

パラメータファイル内の" パラメータ名"に対応したパラメータ値が指定されていません。"パラメータファイルの形式"に記述されているパラメータ名に対応したパラメータ値を指定してください。

メッセージ

Parameter value too long. (パラメータ名)

意味

パラメータファイル内の" パラメータ名"に対応したパラメータ値が長すぎます。"パラメータファイルの形式"に記述されているパラメータ名に指定可能な長さのパラメータ値を指定してください。

メッセージ

There is no blank line.

意味

ローカルユーザ情報ファイルのユーザ情報の前に空白行がありません。ユーザ情報の指定始まりの記号"/"の前に空白行が存在しない場合にこのエラーになります。

メッセージ

User name same as group name. (user)

意味

指定したユーザ名は、グループ識別子としても指定されています。ユーザ名とグループ識別子は、違う名前を指定してください。

[Warningメッセージ]

Warningメッセージは、Warningの発生した行番号と、Warning内容からなる行で構成されます。本ユーティリティを[-t]、または[-T]オプションつきで起動した場合は、行番号の前にファイル名が付加されます。なお、1ユーザに対する全属性をチェックしたあとに判別できるWarningについては、1ユーザの定義の開始行がWarningの発生した行番号として表示されます。

Warningメッセージが出力された場合は、Warning内容を確認し、パラメータファイル、ローカルユーザ情報ファイルの内容が、自分の行いたい処理と違いがないかどうかを確認してください。

Warningメッセージの内容を、以下に示します。

メッセージ

Mail address not defined. (属性名)

意味

メールアドレス関連の"属性名"が指定されていません。メールアドレスのないユーザは、メールを使用できません。

[処理結果通知メッセージ]

本ユーティリティが出力する処理結果通知メッセージを以下に示します。処理結果通知メッセージは、ローカルユーザ情報ファイルのユーザチェックにおいて正常終了した合計ユーザ数、Warningの発生した合計ユーザ数、Errorの発生した合計ユーザ数を通知するために表示されます。

- Total -
  Success: X users
  Warning: Y users
  Error : Z users

意味:

正常終了したユーザ数は X人、 Warningの発生したユーザ数は Y人、 Errorの発生したユーザ数は Z人です。
正常終了したユーザとは、ユーザに指定したどの属性にもWarning、Errorが発生しなかったユーザです。
Warningの発生したユーザとは、ユーザに指定した属性に1箇所以上のWarningが存在したユーザ数です。
Errorの発生したユーザとは、ユーザに指定した属性に1箇所以上のErrorが存在したユーザ数です。
WarningとErrorの両方を含むユーザは、Errorの発生したユーザ数に含まれます。

使用例

このユーティリティを使用したときの出力例を以下に示します。

使用した条件:

パラメータファイル名

:

WHAT_LOCALパラメータ.txt

パラメータファイルtp_number

:

数値以外を設定

ローカルユーザ情報ファイル名

:

WHAT_LOCAL.txt

正常な定義のユーザ

:

"矢橋憲二"、"伊藤典子"

重複定義を含んだユーザ

:

"勝又保"

init属性指定値が長すぎ、メールアドレスが未定義のユーザ

:

"西川孝司"

C:\teamware\server>todirchk WHAT_LOCALパラメータ.txt
*** Parameter file <WHAT_LOCALパラメータ.txt> checking start. ***
8 : Error : Bad parameter value. (tp_number)
*** Parameter file <WHAT_LOCALパラメータ.txt> checking end. ***
*** Import file <WHAT_LOCAL.txt> checking start. ***
- User 矢橋憲二 checking end.
- User 伊藤典子 checking end.
60 : Error : Attribute already defined. (login)
- User 勝又保 checking end.
73 : Error : Attribute value too long. (init)
78 : Warning: Mail address not defined. (internetuser | x4mnepsur | x4mnetsur)
- User 西川孝司 checking end.
*** Import file <WHAT_LOCAL.txt> checking end. ***

- Total -
Success: 2 users
Warning: 0 users
Error : 2 users

C:\teamware\server>

注意

パラメータファイル、ローカルユーザ情報ファイルがシフトJISコードで記述されているため、本ユーティリティの出力結果は、シフトJISコードで行われます。