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 Teamware Collaboration Suite V2.0グループウェア機能管理者ガイド

8.9.2 メッセージフィルタ

ここでは、メッセージフィルタに含まれる機能(メッセージフィルタ機能)について説明します。

メッセージフィルタ機能

メッセージフィルタ機能は、メールの解析処理において、メールをチェックします。これにより、ヘッダに任意の文字列を含むメールをフィルタリングすることが可能となり、不必要なスパムメールがTeamWARE Office内部に配信されるのを防ぐことができます。

メッセージフィルタ機能では、一致条件に合致するヘッダを持つメールに対して、以下のいずれかのフィルタ操作を行うことができます。メールがRewriteとRedirectのそれぞれの条件に一致した場合は、両方のフィルタ操作が適用されます。

メッセージフィルタの設定

メッセージフィルタ機能のフィルタ定義は、messagefiltersファイルに記述します。

messagefiltersの定義のフォーマットを以下に示します。

{Header}:{Pattern}, {Action}, {Logging}

messagefilters定義

フォーマット

説明

Header

文字列

チェックするメールのヘッダ名を記述します。

Pattern

文字列

一致条件の文字列を記述します。日本語文字を指定する場合は、SJISコードで記述します。

Action

delete
rewrite:text
redirect:address

rewriteの場合は、「:」で区切って、表題の先頭に挿入する文字列を記述します。
redirectの場合は、「:」で区切って、配信アドレスを記述します。
挿入文字列、配信アドレスは、127Byte以内で記述してください。

logging

on または off

onの場合、動作ログを出力します。
省略時はspam.iniの初期設定に依存します。

なお、Patternには、カンマ「,」を含む文字列は指定できません。

messagefiltersのフォーマットに違反した場合、以下のようなメッセージがspamfilter.logに出力されます。

#tomime# INFO 2004-01-16 05:40.46 pid:444/1772 1bc/6ec 128
070411 SPAM: Message filter: Line 1, invalid action :on:

以下にActionの動作について説明します。

  • delete
    メールのキューファイルはTeamWARE Officeインストールディレクトリ\smtp\spamディレクトリに移動されます。

  • redirect:user@address
    メールを指定したアドレスに配信します。その際、BCC受信者はTO種別に変えられます。実際に配信されるのは指定されたアドレスだけです。

  • rewrite:text
    メールの表題に指定された文字列を挿入します。対象となるのは、トップレベルのメールの表題だけです。なお、挿入した結果、TeamWARE Officeの表題最大長(128Byte)を超えた場合、超えた部分は切り捨てられます。

messagefiltersの記述例を以下に示します。

From:spammer@badmail.com, redirect:spambox@thissite.com, on
Subject:Earn extra cash, delete
Subject:A spam message, rewrite:{Spam?}, off
Content-Type:badfilename.txt, delete

メールヘッダについて

メッセージフィルタ機能を使用するためには、メールヘッダと一致条件の文字列を設定する必要があります。以下にメールのヘッダ名と内容について説明します。

メッセージフィルタ機能の一致条件について

メッセージフィルタ機能は、一致条件に書かれた文字列とヘッダの文字列を比較します。

指定された文字列がコマンドに含まれた場合、一致したと判断します。なお、一致条件{Pattern}を省略した場合、すべてに一致することになります。

メッセージフィルタ機能では"*"文字によるワイルドカード指定ができます。なお、"*"文字は一致条件の一番前か、一番後ろに指定することができます。

メッセージフィルタの記述例を以下に示します。

From:*spammer@badmail.com*, redirect:spambox@thissite.com, on
Subject:Earn extra cash, delete
Subject:*spam*, rewrite:{Spam?}, off
Content-Type:*badfilename.txt*, delete

From、To、Cc、Content-Typeヘッダには、名前やファイル名以外の情報も含まれています。したがって、これらのヘッダの文字列をフィルタリングするときは、一致文字列の前後を"*"で括る必要があります。

メッセージフィルタ機能のログ出力

メッセージフィルタにチェックされた場合、spamfilter.logにログを出力します。

以下にログの例を示します。

レポートメールについて

外部からTeamWARE Office内部に送られてきたレポートメール(DSN/MDNレポート)に対してもメッセージフィルタは有効となります。ただし、レポートメールは、TeamWARE Office内部のレポート形式に変換されてしまうため、エンドユーザには見えません。したがって、レポートメールに対するフィルタリングのアクションは、Deleteしか意味を持ちません。また、チェック時のメール情報(070413、070414)もspamfilters.logには出力されません。

smtp\spamディレクトリに移動されたメールについて

Actionがdeleteの場合、削除されたキューファイルはTeamWARE Officeインストールディレクトリ\smtp\spamディレクトリに移動されます。このspamディレクトリのファイルは、MIMEゲートウェイのCleanup_daysオプションにより自動削除が可能です。詳細は"8.4.2 MIMEゲートウェイの監視"を参照してください。