機能説明
本コマンドは、メインメニューの[環境設定]-[ユーザー管理]および[部門管理]におけるアップロード、ダウンロードをコマンドで実行できるようにしたものです。
記述形式
dtpmast.exe | /s|/d|/g /mタイプ /fファイル名 [/eエラーファイル名] [/xテナント識別子] |
オプション
マスタ管理情報のアップロード(登録・更新)、アップロード(削除)、または、ダウンロードを指定します。
/s:アップロード(登録・更新)
/d:アップロード(削除)
/g:ダウンロード
マスタ管理情報のタイプを指定します。
e:ユーザー管理情報
g:部門管理情報
b:ビル管理情報
アップロード(/s、/d)の場合はアップロードするファイル名を、ダウンロード(/g)の場合は、出力するファイル名を指定します。
出力ファイルは絶対パスで指定し、パスに空白が含まれる場合はパス全体を引用符で囲んでください。また、文字列長は引用符を除いて最大256バイトまでです。
エラー情報を出力するエラーファイル名を指定します。
エラーファイル名の拡張子を.dtlとするファイル名は使用できません。
アップロード(/s、/d)の場合は、本オプションは省略できません。また、ダウンロード(/g)の場合は、本オプションは不要であり、指定時は無効となります。
エラーファイルは絶対パスで指定し、パスに空白が含まれる場合はパス全体を引用符で囲んでください。また、文字列長は引用符を除いて最大256バイトまでです。
本オプションは、マルチテナント版でのみ指定できます。
テナント単位で実行する場合にテナント識別子を指定します。
先頭が英字で始まる半角英数字1~18文字を指定してください。ただし、英字については大文字のみ指定可能です。
SWDTPはシステムで予約されている識別子のため指定できません。
復帰値
0:正常終了
0以外:異常終了
コマンド格納場所
CSの以下のフォルダ
CSのインストールディレクトリ\bnserv\bin |
実行に必要な権限/実行環境
運用環境保守ウィザードを実行したユーザーで実行する必要があります。
CSインストールPC上で実行してください。
注意事項
出力ファイルがすでに存在する場合は、上書きまたは異常時に削除されます。以前に作成したファイルが必要な場合は、コマンド実行前に名前を変更するか、別の場所へ移してください。
アップロード時に処理異常が発生した場合は、異常内容がエラー詳細ファイルとして、/eオプションで指定したエラーファイルの拡張子を.dtlとするファイルが作成されます。
部門管理情報アップロード時のエラーファイル出力については、マスタ管理情報ファイルの入力順と異なることがあります。
使用例
ユーザー管理情報をC:\mast\emp.csvにダウンロードする場合
”C:\Program Files\Fujitsu\Systemwalker Desktop Patrol\bnserv\bin\dtpmast.exe” /g /me /fC:\mast\emp.csv |
実行結果/出力形式
エラーファイルは、マスタ管理情報ファイルと同じ形式となります。エラー詳細ファイル(エラーファイル名の拡張子.dtl)を参照し、エラーファイルの該当箇所に対して、対処・修正することにより、登録・更新・削除に失敗したマスタ管理情報について、エラーファイルを次回のアップロードファイルとして使用できます。
エラー詳細ファイルの例を以下に示します。
コメント行 |
ファイル形式
No | 項目 | 説明 |
---|---|---|
1 | 行数 | エラーファイル内の行番号 |
2 | 項目 | 異常原因となった項目名 |
3 | 内容 | 異常の内容 |
エラー内容
異常の内容 | 原因 | 対処 |
---|---|---|
ダブルクォートの整合性 | 項目が正しくダブルクォートで括られていません。 | 項目を正しくダブルクォートで括ってください。 |
無効なデータ | データの項目数が不足しています。 | 項目数が正しいか確認して、必要な項目を記載してください。 |
項目長エラー | 項目の長さが不当です。または、必須項目であるにも関わらず空で記載されています。 | 項目の長さや項目を確認し、正しい項目に修正してください。 |
不正データ | 項目として使用できない文字が含まれています。 | 項目を確認し、項目として使用できる文字に修正してください。 |
範囲エラー | 部門の階層が100階層以上となっています。 | 部門の階層を管理対象を含めて、99階層以下に修正してください。 |
キーデータ無し | ユーザーID、部門コードまたはビルコードが指定されていません。 | 項目が正しいか確認して、必要な項目を記載してください。 |
該当データ無し | 更新対象や削除対象の項目が存在しません。 | 削除対象とする項目が正しいか確認し、不要であれば、エラーファイルから該当行を取り除いてください。 |
対象外所属 | 上位部門コードに登録または更新対象の部門コードが指定されています。 | 上位部門コードを確認し、正しい上位部門コードに修正してください。 |
部門階層ループエラー | 部門階層がループ状になるように指定されています。 | 上位部門コードを確認し、正しい上位部門コードに修正してください。 |
PCありエラー | 削除対象とするユーザーが管理しているPCのインベントリが存在するため削除できません。 | 削除対象とするユーザーを確認し、正しいユーザーに修正してください。正しい場合は、必要に応じてPCのインベントリを削除してください。 |
保有ライセンスありエラー | 削除対象とするユーザーが管理しているPCにライセンスが存在するため削除できません。 | 削除対象とするユーザーを確認し、正しいユーザーに修正してください。正しい場合は、必要に応じてライセンスを削除した上で、PCのインベントリを削除してください。 |
最下層以外 | 最下層以外の部門を削除しようとしました。 | 削除対象とする部門配下についても削除対象となるように追加してください。 |
削除不可 | システムアカウントユーザーを削除しようとしたか、削除対象とする部門を削除する権限がありません。 | ユーザー管理情報としてシステムアカウントユーザーは削除できません。いったん部門管理アカウントまたはユーザーアカウントに変更してから削除してください。 または、削除対象とする部門が正しいか確認し、不要であれば、エラーファイルから該当行を取り除いてください。 |
データベースエラー | データベースに異常が発生している可能性があります。 | データベースに異常がないか確認し、異常原因を取り除いてください。 |
更新不可 | ログイン中のユーザーIDに対して更新・削除しようとしました。 | 利用者にログアウトを依頼する、またはしばらく待ってから操作してください。 |
処理が失敗した場合は、エラーメッセージが出力されます。詳細は、“3.3.1 マスタ管理情報構築コマンドで出力するメッセージ”を参照してください。