Systemwalker Desktop Patrol V12.0L10以前のバージョンから移行する場合の非互換項目を以下に示します。
なお、本項では、V12.0L10以前のバージョンからV13.0.0までの非互換について説明します。本バージョンに移行するには、本項を確認後、以下の非互換項目の確認が必要です。
動作環境の非互換について説明します。
サポートOS
以下のOSがサポート対象外となります。
管理サーバ(CS)
Microsoft® Windows NT® Server 4.0
中継サーバ(DS)
Microsoft® Windows NT® Server 4.0
Microsoft® Windows NT® Workstation 4.0
Microsoft® Windows® 2000 Professional
管理コンソール(MC)
Microsoft® Windows NT® Server 4.0
Microsoft® Windows NT® Workstation 4.0
クライアント(CT)
Microsoft® Windows® 95
リモート操作
Microsoft® Windows NT® Server 4.0
Microsoft® Windows® 98
Microsoft® Windows® Me
前提製品
DBMS製品(Oracle, SQL Server)が不要になります。
(DBMS機能をDesktop Patrolに内蔵します)
連携製品
以下の製品との連携はできません。
ATTACHMATE NetWizard 4.1/j(Windows NT版)
Systemwalker Desktop Monitor V10.0
機能の非互換について説明します。
マスタ構築
マスタ情報のファイル構成が変更になります。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
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備考.移行用コマンド“dtpmstcv.exe(マスタ管理情報CSV移行)”があります。
詳細は、“Systemwalker Desktop Patrol リファレンスマニュアル”を参照してください。
マスタ情報の「氏名」「部門名」「ビル名」の使用可能文字が変更になります。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
以下の条件を除いて全部使用可能。
| 以下の文字が使用可能。
|
V13.0.0以降のバージョンでは、部門管理アカウントにより、部門単位のマスタ登録が可能になりました。
これに伴い、V12.0L10以前のバージョンで提供していた1PC単位の操作画面がなくなりました。
メインメニュー(旧Web総合メニュー)
セキュリティ強化のため、操作者の権限によって設定および参照範囲を明確にします。この対応により、V12.0L10以前のバージョンのWeb総合メニューの操作制限・仕様変更があります。
インベントリ情報参照
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
権限に関係なく、すべてのPCの情報を参照可能(部門表示制限時はその配下のみ) | ユーザーアカウントの場合、自分のPCのみ参照可能 部門管理アカウントの場合、自部門配下のみ参照可能 |
リース契約情報の設定・更新
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
権限に関係なく、すべてのPCのリース契約情報の更新が可能(部門表示制限時はその配下のみ) | システムアカウント/部門管理アカウントのみが設定・更新が可能 ※リース契約情報の設定・更新は、リース管理機能として独立。 |
部門表示制限コマンドの廃止、およびエラーPC参照用IDの廃止
システムアカウント・部門管理アカウント・ユーザアカウントの権限による操作制限の対応に伴い、下記コマンドが不要になります。
dtp_chconf.exe(部門の表示制限)
dtp_chconf.exe(エラーPC参照用IDの設定)
※従来、エラーPCを参照するために作成し使用していたエラーPC参照用IDは、部門ツリーにエラーPCが格納されるフォルダ「未配置]の作成によりいつでも参照可能になることで不要になります。
ソフト情報更新機能が不要になります。
不要になったソフトウェア(MC画面においてエンタープライスポリシーの設定をはずしたものなど)をWeb上から表示させないための機能として使用していたものですが、不要な情報を自動的にデータベースから削除するように機能改善を行ったため、本機能は不要となります。
ソフト導入状況画面において、以下の仕様が変更になります。
ソフト導入状況画面の「ソフトウェア導入状況の表示(詳細)」で表示されていた、[関係定義]コードが表示されなくなります。
※[関係定義] コードは、ユーザーが意識しなくてもよいコードです。
ソフト導入状況画面の「ソフトウェア導入状況の表示(詳細)」で表示されていた、下記のコードは、表示されなくなります。
プログラム名の先頭に「[関係定義]」と記述されているコード
※[関係定義] コードは、ユーザーが意識しなくてもよいコードです。
Adobe Acrobatを検出するコードのうち、「[存在確認]」と記述されていない下記のプログラム名のコード
Adobe Acrobat 6.0 Professional - Japanese |
※上記のAdobe Acrobatの検出は、「[存在確認]」と記述されている下記のコードで確認できます。
[存在確認]Adobe Acrobat 6.0 Professional - Japanese |
ソフト導入状況画面の「セキュリティパッチの適用状況」で表示されていた、下記のコードは、表示されない場合があります。これらのコードは特定のプログラムの存在を確認するコードのため、ユーザーが意識しなくても良いコードです。
プログラム名が「P」「ZZ」で始まるコード
プログラム名の末尾に「1/2」「2/2」が記載されているコード
例)
913446(MS06-007)WXP TCP/IP の脆弱性 1/2 |
「従業員数」の管理は、新Web総合メニュー(メインメニュー)の「ユーザー管理」に移行します。このため従来のソフト導入状況画面では、「従業員数」の表示は行わなくなります。
該当台数が0件のデータを表示しなくなります。
インベントリ情報のEXE情報で表示するファイルの情報について、主要項目に絞って表示するように変更しています。
V13.0.0以降のバージョンでは、以下の項目のみの表示となります。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
ファイル更新日時 | ファイル更新日時 |
ファイルサイズ | ファイルサイズ |
会社名 | - |
説明 | 説明 |
ファイルバージョン | ファイルバージョン |
内部名 | - |
著作権 | 著作権 |
製品名 | - |
製品バージョン | - |
正式ファイル名 | - |
コメント | - |
商標 | - |
プラベートビルド情報 | - |
スペシャルビルド情報 | - |
言語 | - |
V12.0L10以前のバージョンでは、部門ツリーの表示順が部門コードのソート昇順となっていました。しかし、部門ツリーの表示画面には部門コードは表示されておらず、分かりにくい表示内容となっていました。
V13.0.0以降のバージョンから部門ツリーの表示順が部門名のソート昇順となりました。表示内容によるソート順となり、より部門ツリーが分かりやすく、かつ見やすく改善しました。
V12.0L10以前のバージョンでは、1PC単位の操作となりますが、未配置PC(エラーPC)を旧画面「Web統合メニュー」上で部門への移動/削除が可能でした。
V13.0.0以降のバージョンでは、該当操作がなくなり、セキュリティ強化という点から、未配置PCの考え方を以下のように改めました。
部門に所属していない不明ユーザーの所有PCを未配置PCとし、新Web GUI(メインメニュー)の[設定管理]-[ユーザー管理]で所有者を正しく登録しない場合は、以下の操作ができません。
部門管理アカウントユーザーでの参照/設定(インベントリ削除、グループポリシーに所属させる)
未配置PCとして管理されるケースとしては、次のものがあります。未配置PCに対する所有者の登録方法については、“Systemwalker Desktop Patrol 運用ガイド管理者編”の“資産管理”の“未配置PCのインベントリ情報”に関する記述を参照して対処してください。
「Systemwalker Desktop Patrol CS」でマスタ管理情報の登録が行われる前にPCからインベントリが通知された場合
「Systemwalker Desktop Patrol CS」で、ユーザー管理情報としてPCの所有者が登録されたが、該当の所有者の所属する部門管理情報が未登録の場合
「Systemwalker Desktop Patrol CT」の利用者側で指定したユーザーIDに設定誤りがある場合
[環境設定]画面のユーザー情報
[環境設定]画面のユーザー情報において、入力可能な文字が以下のように変更になります。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
全角、半角カナ、および半角英数字を含む任意の文字 | 全角文字 半角英数字、半角空白 特殊記号 - @ . ( ) [ ] { } < > : ; / |
[環境設定]画面は、以下の操作で表示します。
「Systemwalker Desktop Patrol CS」、「Systemwalker Desktop Patrol DS」、「Systemwalker Desktop Patrol CT」の新規インストールを行ったとき
[スタートメニュー]-[Systemwalker Desktop Patrol CT]-[環境設定]を選択したとき
[サーバ環境設定]画面
「Systemwalker Desktop Patrol CS」、「Systemwalker Desktop Patrol DS」のインストール時に表示する設定画面のタイトルを変更します。また、「サーバ環境設定」画面の「コンテンツ格納ディレクトリ」の「最大サイズ」に指定できるサイズが以下のように変更になります。
| V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|---|
設定画面のタイトル | サーバプロパティ | サーバ環境設定 |
最大サイズ | 1MBから2,147,483,648MB | 1MBから999,999MB |
インストール時に表示するメッセージ
「Systemwalker Desktop Patrol CT」のインストール時に表示するエラーメッセージを以下のように変更しています。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
モジュールの起動に失敗しました。 DetailCode(CT):7 | システムの環境獲得中に異常が発生しました。 システムを再起動し、再度インストールを行ってください。 |
インストールが正常に動作できない可能性があります。現在使用中のWindowsプログラムをすべて終了後、再度インストールしてください。(Ctd Mutex Hwnd=%d) | コンテンツダウンロードまたは、パッチ適用中です。 終了後に再度インストールを行ってください。 |
インストールが正常に動作できない可能性があります。現在使用中のWindowsプログラムをすべて終了後、再度インストールしてください。(Mutex : %s) | コンテンツダウンロードが起動されています。 終了後に再度インストールを行ってください。 |
インストールが正常に動作できない可能性があります。現在使用中のWindowsプログラムをすべて終了後、再度インストールしてください。(Mutex : %s) | 環境設定が起動されています。 終了後に再度インストールを行ってください。 |
インストールが正常に動作できない可能性があります。現在使用中のWindowsプログラムをすべて終了後、再度インストールしてください。(Mutex : %s) | コンテンツの新着メッセージが表示されています。 終了後に再度インストールを行ってください。 |
イベント設定
V12.0L10以前のバージョンレベルでは、イベント設定で[オプション]-[イベント出力]をチェックした場合、アラームに該当する通知情報があればイベントビューアのイベントログ(アプリケーションログ)に「種類:エラー」としてイベントを記録しており、さらに、アラーム通知の処理異常も「種類:エラー」としてイベントを記録していました。
V13.0.0以降のバージョンでは、アラームに該当する通知情報があった場合のイベントは、「種類:警告」とし、処理異常が発生した場合のイベントは、「種類:エラー」に変更しています。
MC画面
V13.0.0以降、「MC画面」のツリービューで[カテゴリ]-[ポリシー/プロパティ]-[クライアントポリシー]-[スケジュール]で設定する項目に非互換があります。以下に詳細を示します。
メータリング収集を行う日
“収集単位”で「毎週」を指定した場合に、“メータリング収集を行う日”の設定が無効となります。設定が有効な項目を以下に示します。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
|
|
備考.V12.0L10以前は、“メータリング収集を行う日”を指定する場合は、“インベントリ収集を行う日”も指定する必要があります。
収集タイミング
インベントリの収集タイミングが変更になります。設定が有効な項目を以下に示します。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
|
|
なお、インベントリ収集はMC画面で設定するスケジュール以外にも収集が行われます。
詳細は、“Systemwalker Desktop Patrol 運用ガイド 管理者編”の“資産管理情報が収集されるタイミング”を参照してください。
ポリシー獲得タイミング
クライアントポリシーを獲得するタイミングが変更になります。設定が有効な項目を以下に示します。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
|
|
ログオン時を指定した場合、電源投入時で動作します。
通信の分散を行う
ポリシー確認、およびインベントリ送信時の通信の分散の設定が無効となります。設定が有効な項目を以下に示します。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
|
|
通信の分散は、クライアントポリシーの確認間隔で指定した時間内で乱数を使用して分散を行います。
V13.0.0以降、「MC画面」のツリービューで[カテゴリ]-[ポリシー/プロパティ]-[クライアントポリシー]-[パッチ設定]の項目に非互換があります。以下に詳細を示します。
確認間隔、分散間隔
パッチ適用設定で“電源投入時に確認と適用を開始する”のチェックボックスにチェックをつけた場合に入力可能となる“確認間隔”および“分散間隔”が無効となります。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
|
|
なお、パッチ適用は、クライアントポリシーの“ポリシー獲得タイミング”の“確認間隔”で指定した間隔で行われます。
ログオン時に確認と適用を行う
パッチ適用設定で指定可能な“ログオン時に確認と適用を行う”のチェックボックスは、ログオンタイミングでパッチ適用を行う設定ではなく、ログオン状態の時にパッチ適用を行う設定へ変更になりました。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
|
|
パッチの確認と適用は、クライアントポリシーの“ポリシー獲得タイミング”で確認と適用を行います。
[電源投入時に確認と適用を開始する]と[ログオン時に確認と適用を行う]の組合せの動作を以下に示します。
チェック状態 | パッチ適用動作 | ||
---|---|---|---|
[電源投入時に確認と適用を開始する] | [ログオン時に確認と適用を行う] | 電源投入時に確認と適用を開始する | ログオン中に確認と適用を行う |
チェックなし | チェックなし | × | × |
チェックなし | チェックあり | × | ○ |
チェックあり | チェックなし | ○ | ○ |
チェックあり | チェックあり | ○ | ○ |
V13.0.0以降、「MC画面」のツリービューで[カテゴリ]-[ポリシー/プロパティ]-[クライアントポリシー]-[ユーザー情報]で、ユーザー情報を設定できるPCの範囲に非互換があります。以下に詳細を示します。
ユーザー情報の項目の設定
ユーザー情報を設定可能な範囲(対象PC)が変更になります。有効範囲を以下に示します。
V12.0L10以前 | V13.0.0以降 |
---|---|
DS単位 | CS単位(システムで一意) |
ユーザー情報の項目は、V12.0L10以前ではDS単位で設定できましたが、V13.0.0以降はシステム全体で一意の設定となりました。
クライアントのインベントリ収集
「Systemwalker Desktop Patrol CT」から手動で上位サーバに送信する場合で、クライアントポリシーの[収集条件]の[ファイル収集]に「する」を指定し、[インベントリ差分収集]に「する」を指定している場合、[ファイル収集]で指定したファイルが、前回の収集時との差分がなければ収集されなくなりました。
V13.0.0から、CTのインベントリ情報は、MC画面の[カテゴリ]-[ポリシー/プロパティ]-[クライアントポリシー]-[スケジュール]- [ポリシー獲得タイミング]で指定する[確認間隔]でインベントリ収集されます。
ソフトウェア稼働状況は、インベントリ収集の契機に上位サーバへ通知されます。
インベントリ収集の契機になる以前に、CTで手動によりインベントリ収集した場合は、上位サーバへ通知されません。